「マック」でも「マクド」でもない?
ファストフード難民にならない省略語

「スタバ」や「マック」を英語圏では何て呼ぶ?

ついに、47都道府県で唯一「スターバックスコーヒー」がない県として有名な鳥取県に、「タリーズコーヒー」がオープンしました。お隣の島根県にはすでに「スターバックス」は存在しており、出店を待ち望む鳥取県人としてはまたしても肩すかしをくらったかたち。ここまでくるとネタのニオイさえ漂う事態です……。
ところで、「スターバックス」といえば、「スタバ」の愛称で親しまれていますが、英語圏での呼び名ってご存知ですか? 実は、「スタバ」と言うのは日本だけ! なんでも「スタバ」に限らず、「マック」や「サーティワン」なども、海外では日本とは異なる呼び方があるのだとか。そこで今回は、日本と海外では呼び方が全く異なる愛称や名前をもつ、企業をご紹介します!

 

◎「マクドナルド」→「Mickey D’s(ミッキーディーズ)」

 

主に関西では「マクド」、関東では「マック」の愛称で親しまれる「マクドナルド」。この名は、マクドナルドの「M」のマークの形が、ミッキーマウスの耳にも見えることに由来しています。
また、マクドナルドの愛称は世界各国にも様々あるようで、フランスは「MacDo」、オランダは「The Mac」、イギリスは「Mac dees」、スウェーデンは「Donken」、フィンランドは「Makkari」などと呼ばれているそう。
余談ですが、マクドナルドのキャラクター「ドナルド」と呼ぶのも日本だけ。正式な本名は「Ronald McDonald(ロナルド・マクドナルド)」なんです。

 

◎「スターバックスコーヒー」→「Four bucks(フォーバックス)」

 

「Four bucks」の由来には、アメリカのスタバで販売されているコーヒーはどれも「Four bucks(4ドル)=高めの値段設定」になっていることから、アメリカ人らしい皮肉が込められています。ちなみに、スタバのライバル企業の広告コピーでも、『Four bucks is dumb.(エスプレッソ)一杯に4ドルはバカだ』と揶揄する文言が躍っているように、いささかネガティブな意味として浸透している様子。

 

◎「サーティワンアイスクリーム」→「Baskin Robbins(バスキン・ロビンス)」

 

「サーティワン」の正式名称は「Baskin Robbins」といいます。これは、創業者であるバスキン氏とロビンス氏の名前をとってつけられたもので、「サーティワン」と呼ぶのは世界でも日本と台湾だけ。

 

◎「マイクロソフト」→「Mr. Softee(ミスター・ソフティー)」

 

マイクロソフト社の株シンボルである「MSFT」を文字っていて、「M」を「ミスター」、「SFT」を「ソフティー」と読めることに由来しています。

 

◎「ニーマン・マーカス」→「Needless Markup(ニードレス・マークアップ)」

 

「Neiman Marcus(ニーマン・マーカス)」は、アメリカで店舗展開しているデパートメントストアです。日本では全く馴染のない名前ですが、実はこのデパート、“超”がつくほどの高級デパート。一般庶民は自分たちの生活には全く関係がないことが転じて、「Needless(不必要な) Markup(値上げ)」という皮肉を詰められているそうです。

 

いかがでしたか? ちなみに、表記上はそのままでも日本進出の際に発音が変わる場合も多く、チョコレートで有名な「GODIVA」は「ゴダイヴァ(日本では“ゴディバ”)」、スウェーデンの家具メーカー「IKEA」は「アイキア(日本では“イケア”)」が海外では一般的です。

 

近頃、外国人には通じない和製英語が何かと話題を集めていますが、こうした呼び方の違いも頭に入れておいた方がいいかもしれません。

 

構成・文/山川俊行


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