外国語学習と外国暮らしが教えてくれるもの【19】

英語学習 – モチベーションの高め方

英語を学習する動機や目的は人さまざま。自分で決める場合もあれば、必要に迫られたり、仕事で要求されたりすることもあります。最初は勇んで始めても、途中でやる気がなくなってしまう場合も少なくありません。今回は、モチベーションを高めるヒントをご紹介します。

外から与えられた目標だけでは長続きしない

会社で「TOEIC○○点未満の場合は昇進なし」と言われると、確かにおしりに火が付くかもしれません。そのままの勢いで3ヵ月後に目標に達すれば言うことはありません。しかし、半年、1年と時間が経つにつれ、だんだん息切れしてしまうものです。

最初から気が乗らない人もいるでしょう。「なんでこんなことをやらなきゃいけないんだ」と思いながらいやいや勉強していたら、能率が上がるはずはありません。

受験生にしても同じことですね。強制されるといやになるものです。

 

自分自身の目標を作り出す

外から与えられた目標だったとしても、それを自分の個人的な目標に変えてしまいましょう。何かしらあるのではないでしょうか。英語ができるようになれば、こんなことができる、あんなこともできる。海外旅行でも、好きな映画を字幕なしに味わうためでも、趣味に関することでも、昔からの夢でも、英語と関係付けられることなら何でもかまいません。

最終的には、他から強制されることより自分自身がやりたいということが一番強いものです。

会社には本当のモチベーションを言う必要はありません。自分の夢をこっそりと温めてください。そして、やる気が落ちてきたなと思ったら、自分自身の目標を思い出してください。

 

周囲を巻き込む

友達や家族に宣言して自分を追い込むのもひとつの方法です。ちゃんと勉強してたら褒めてね、怠けてたらひとこと言ってね、とあらかじめ頼んでおきます。大切な人をがっかりさせたくなかったら、がんばるしかありません。

毎日〇時にメッセージを送ってもらう、と決めておくのもいいでしょう。学習に取り掛かるきっかけになります。

注意されたからと言ってイライラしたり、怒ったりするのはやめておきましょう。もう言ってもらえなくなりますよ。ただ、逆にやる気がなくなる言葉があれば、「○○は言わないでね」とはっきり伝えた方がいいですね。励ます方も、「ダメじゃない」「○○ができてない」と言うよりは、できたことを認める方が効果的だと覚えておきましょう。

 

勉強っぽくないことで英語に触れる

TOEICの英文は、実際のシチュエーションを仮定して試験のために作られたものです。役に立つことはあっても、内容そのものが興味深いことは皆無といっていいでしょう。英検やTOEFL、受験英語であれば、長文の内容そのものがおもしろいということもあります。それでも、問題集や参考書ばかりやっていたら飽きるのは当たり前のことです。

傾向を知り、対策を練るのは成功のために不可欠ですが、試験の英語に飽きたら他のことで英語に触れましょう。スピーチや映画、ドラマ、洋楽も、漫然と見たり聞いたりするだけではなく、学習に役立てることができます。洋書や新聞記事も、敬遠しないで読んでみるといいでしょう。

 

モチベーションが落ちた時こそ、自分が好きなこと、興味のあることで英語に触れ続けましょう。同じ文法事項でも、別の側面から見たらスッと入ってくるということもあります。

目的地に着くためには、止まらなければいいわけです。ひとつの乗り物が動かなくなったら、乗り物を換えて走り続けましょう!

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 

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