QQキッズ連載【5】英会話のプロに訊く!今どきの幼児英語教育事情

子どもの早期教育は英語アレルギーを引き起こす?
幼児期の英語教育で大切なこと

小学校での英語教育が本格スタートしたことから、子どもの英語教育に注目が集まっています。賛否両論ある英語の早期教育は何歳から始めるべき? 発音がよくなるフォニックスって? 子どもの英語力が劇的に伸びるときはどんなとき? など、気になることがいっぱい。そこで今回は、小学1年生の子どもを持つ筆者がママたちを代表して、子ども専門のオンライン英会話「QQキッズ」代表取締役社長の藤岡頼光さんにお話を伺ってきました。

賛否両論ある英語の早期教育、何歳から始めるべき?

日本では英語の早期教育について賛否がありますが、藤岡さんはどのように考えていますか?

 

藤岡頼光さん(以下、藤岡):「吸収力の高い0歳から始めた方がいい」「日本語をしっかりと習得した小学生高学年以降のほうがいい」などいろんな考えがありますが、私は幼少期から始めたほうがいいと考えています。

理由の1つに「言語習得の臨界期」があります。これは、子どもが幼いうちは英語を耳から聞いたまま理解しようとするものの、9歳を過ぎたあたりから論理的思考力が育ち、日本語を介して英語を理解するようになってくるのです。一度その癖がついてしまうと、毎回日本語に翻訳しなければいけないため、英語が話せるようになるためには時間がかかります。

また、英語を話せることによって子どもが自信を持てるようになったり、海外の友達ができた、海外の出来事に興味関心を持つようになったという子もたくさんいます。
ただし、これは子どもが英語を楽しんで学んでいる場合です。親が無理やりやらせようとすると、子どもはかえって英語が嫌いになってしまいます。

 

―それは問題ですね。たとえば、子どもが英語に対して拒否反応を起こす、英語アレルギーになるのはどんなときですか?

 

藤岡:発音だけ何度も繰り返したり、単語を覚えさせようとしたり、文字が書ける子だと単語の書き取りをさせると、せっかく好きになりかけた英語を嫌いになってしまいます。とくに小学校高学年、中学生になってくると、テストの成績重視になりがちです。英語を学ぶ子どもたちからしたら、読み方もわからないし、話したこともない言語の単語や文法を覚えなければいけないため、英語に対して苦手意識を持ってしまう子もたくさんいます。

よく「英語の早期教育はかえって英語嫌いな子どもを作る」という話がありますが、早期教育が問題なのではなく、親の焦りからくる「英語学習の強制」が苦手意識を生み出してしまっているのです。

 

語学力は教師との信頼関係を築くことで飛躍的にアップする

―子どもが英語アレルギーを起こさないためには、どうしたらいいですか?

 

藤岡:大事なことは、英語を学ぶ動機付けです。現在、子ども専門オンライン英会話「QQキッズ」では、いろんな子どもたちの英語の学び方を見ていますが、子どもと先生との間に信頼関係が生まれると英語が飛躍的に伸びる傾向があります。

子どもが「先生ともっと話したい」「先生にいろんなことを伝えたい」と思う気持ちが、英語を学ぶモチベーションになっているのでしょう。

 

―うちも6歳の子どもが「QQキッズ」で習っています。この間先生がマジックを見せてくれましたが、子どもは自分もマジックを見せたいと言って、先生の前で披露していました。その際に、先生の言葉をマネして “ I will show you magic. ” と言っていました。授業のあとも、何回も “ I will show you magic. ” といっていたので、この一文が気に入ったのだと思います。

 

藤岡:それはとてもいいことですね。「先生のマネをして英語で話したい」という気持ちが芽生え、「実際にやってみたらうまくいった」という成功体験につながったのでしょう。こういう経験から得た言葉は記憶に定着しやすいので、これからもたくさん話す機会を作ってあげてください。

 

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幼少期のうちにこそ習いたい「フォニックス」とは?

―ところで、「QQキッズ」のレッスンのなかで「B」を「ブッ」と発音するなど、音を使ったものがたくさんあります。これはなんですか?

 

藤岡:フォニックスですね。アルファベットの文字とそれぞれの音の関係を覚えるための学習法です。幼少期から始めることで、英語の音の違いを聞き分けられるようになります。たとえば、ABCだったら、エービーシーではなく、ア、ブッ、クッと発音します。

 

―子どもがフォニックスを学ぶとどうなりますか?

 

藤岡:知らない単語を自分で読めるようになったり、ネイティブに近い発音ができるようになります。日本人の英語の発音はカタカナ英語になりがちですが、フォニックスをマスターすれば世界で通じる英語が身に付きます

フォニックスを学び始めると、子どもは日本語とは違う音に興味を示し、おもしろがっていろんな発音のマネをし始めます。大人にとってはただの「音」ですが、子どもにとっては楽しい遊びの1つなのです。

 

―「好きこそものの上手なれ」で上達も早そうですね。

 

藤岡:フォニックスに関しては、家庭でやるよりも専門の先生に指導してもらうことをおすすめします。というのも、一度カナカナ発音で覚えてしまうと、正しい発音ができるまでに時間がかかるからです

 

まずは「子どもが英語を学びたい」と思える環境を整えてあげること

―子どもの英語教育というと、つい力が入りすぎてしまいますが、まずは子ども自身が楽しめるようにしてあげることが大切ですね。

 

藤岡:そうですね。親が子どもに英語を学ばせたいと思っても、子ども自身が必要性を感じていないとなかなか身につきません。無理にやらせてしまうと、かえって英語アレルギーになってしまいます。逆に、子ども自身が英語に興味関心を持てば、どんどん習得していきます。私たち大人ができることは、子どもが学びたい環境を整えてあげること。たくさん英語に触れさせて、学びたい意欲を引き出してあげてください。

 

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ライター ● 間野由利子

ライター、明治大学サービス創新研究所客員研究員。365日オンライン英会話で英語を学習中。プライベートでは、4人の子どものママ。

 

 


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