TOEIC®の勉強を効率よく進めよう・パート3の注意点2

TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前

TOEIC®も英語のテストのひとつ。英語の基礎を固めることが何よりも大切です。その上で、TOEIC®特有の傾向を知れば効率的に対策をとることがでるでしょう。今回はパート3に関する注意点の2回目。前回は、まずは全体的なシチュエーションを捉えようというお話をしました。今回は設問の先読みと意図問題について解説します。

先読みは設問のみにして選択肢は先に見ない

 リーディングパートでも述べましたが、本文の前に読むのは設問だけにしておきましょう。選択肢まで目を通す必要はありません。本文の内容と合っているのは4つの選択肢のうちひとつだけ。残りは間違った情報です。先に読んでしまうと、どうしても間違った情報に影響を受けてしまいます。

それに多くの人は、あらかじめ設問と選択肢のすべてに目を通す時間はないと思います。ですから、3つの設問にだけざっと目を通しておくのが得策です。

リーディングパートでは飛ばし読みをしないで全文読むのが原則ですが、リスニングパートの設問は、誤解しない程度に端折って読む必要があるでしょう。

読み違えには注意してください。焦って設問を勘違いしたために起こるミスも多いです。単純な例では、the speaker(話し手)とthe listener(聞き手)を取り違えてしまうこともあり得ます。

 

パート3とパート4の意図問題

意図問題とは話し手の意図を問う問題で、次のようなものがあります。

What does the man imply when he says, “I’ve already finished my report”?

I’ve already finished my reportという文を「私はもうレポートを終わらせました。」と訳すことはできても、前後関係によって、話者が言いたかったことは変わってきます。

誰かに食事に誘われた返事として言ったのだとすれば、誘いに乗ることになりそうですね。今日は遅くまで残るのかと聞かれたのだとすれば、そろそろ帰るということになります。手伝いを頼まれたのだとすれば、もう手が空いたから手伝えると言いたいのでしょう。

もうひとつ例を見てみましょう。

Why does the speaker say, “It took us three days”?

「3日かかった」というのが長いのか短いのかも、場合によって異なるでしょう。「3日もかかって大変でした」なのか、他の人たちは1週間もかかるのに、「私たちは同じことを3日でできる」ということなのか。

話し手の意図を理解するには、話の流れを聞き取ることが不可欠です。個々の単語ばかり追いかけるのではなく、全体としてどんな話をしているのか把握するようにしましょう。

 

短期記憶のための工夫

パート1、パート2は1行から2行の英語を聞くので、簡単か難しいかはともかくとして、内容を忘れてしまうことはないと思います。パート3とパート4も、そんなに長いわけではありません。母語で同じ内容を聞いたら、忘れてしまうことはあまりないでしょう。

ところが、外国語を聞いていると、頭が一種のパニック状態になってしまうことがあります。話を聞いている最中はちゃんと理解してついていっていたのに、質問に答えようとすると、「はて、何だったかな?」と忘れてしまうのです。今聞いたばかりなのに!

これを避けるための方法はいくつかあります。次回は短期記憶を活性化するための工夫をご紹介します。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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