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大人の学び直し英語【14】

文構造 動詞を修飾する副詞

主語、動詞、目的語、補語といった英語の骨組み自体は複雑ではありません。しかし、それに修飾語が加わると、とてつもなく複雑に見える場合があります。前回まで3回にわたって、名詞を修飾する要素を見てきました。今回から動詞の修飾語を取り上げます。

 

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動詞の直後や直前に置かれた副詞

The children played happily in the dirt.
意味:子どもたちは泥んこの中で楽しく遊んだ。

動詞を修飾する副詞の位置としては、動詞の直後が多いようです。
次のように直前でも意味は同じで、いずれにしても動詞の近くに置くのが普通だということです。

The children happily played in the dirt.

 

副詞の位置:助動詞と動詞の間に挟まるパターンも多い

Across South and Central America, many hospitals are increasingly seeing younger patients.

まず主語+動詞を見つけます。
主語はmany hospitals
動詞はseeing (be動詞areを伴った現在進行形) 

seeには直接目的語を取る他動詞としての使い方と、前置詞なしで名詞を従えることがない自動詞としての用法があります。
ここでは、後に前置詞なしでpatientsがあるので他動詞ということになり、patientsは目的語です。
youngerpatientsを詳しく説明する形容詞ですね。

sが付いていることからも明白ですが、この場合、patientsは名詞で「患者」という意味です。patientには全く同じ綴りで「忍耐強い」という形容詞もありますね。

さて、areseeingの間に挟まった副詞increasinglyは副詞で、動詞を修飾しています。
このように、助動詞と動詞の間に副詞が入ることも多いです。 

意味:中南米各地で、病院はますます(多くの)若い患者を診ている。

中学校で習った現在完了の文、

I have already done my homework.
意味:私はもう宿題をやってしまった。

も同じパターンですね。
already(もう)という副詞が助動詞haveと動詞doneの間に挟まっています。

 

動詞を修飾する副詞が文末に来ることも

やはり現在完了でよく出てくる副詞yetの場合は文末に来ることが多いですね。

I haven’t done my homework yet.
意味:私はまだ宿題をやっていません。

現在完了以外でも、副詞は文末に置かれることもあります。

He took his friend’s advice cheerfully.
意味:彼は喜んで友人のアドバイスを受け入れた。

 

カンマを伴って文頭に置かれた副詞は何を修飾するか

Happily, the weather remained fine throughout the afternoon.

この例文のように文頭にカンマと共に置かれた場合、副詞は文全体を修飾しています。

意味:幸運なことに、午後の間ずっと天気がよかった。

次の違いに注意してください。

1. Happily, he didn’t die.
意味:幸運なことに彼は死ななかった。 

2. He didn’t die happily.
意味:彼は幸せな死に方をしなかった。 

1では副詞は文全体を修飾していますが、2では動詞を修飾しています。

He didn’t die, happily.とカンマを付ければ1と同じ意味になりますが、誤解を避けるためには文頭に置いた方がいいですね。

単に強調のために副詞が文頭に来る場合もあります。

Silently she meditated revenge.
意味:静かに彼女は復習を企てた。

 

文の中の副詞の役割

副詞は主語や目的語、補語になることがありません。
常に修飾語として働きます。 

ということは、副詞を取っても英文に必須の骨組み(主語や動詞)は必ずあるということです。逆に言うと、英文に必要な構成要素が欠けているのに、副詞を付けて文を完成することはできません。

副詞が修飾するのは動詞や文全体のほか、形容詞や他の副詞です。名詞を修飾することはありません。

 

練習問題

1. We all cheered (a. loud b. loudness c. loudly) our team.

2. The boy is (a. eager b. eagerness c. eagerly) to ride his new bicycle.

3. Agreement was (a. finale b. fine c. finally) reached after very lengthy discussion.

4. Her father goes to the office  (a. elderly b. occasionally c. active).

5. A man was complaining in a (a. loud b. loudness c. loudly) voice in the restaurant.

6. My sister became (a. angry b. anger c. angrily) when she heard the news.

7. She cleared her throat (a. nervous b. nerve c. nervously) before she began to speak.

8. The dog (a. wild b. wildness c. wildly) lunged at the scarecrow.

9. She smiled in a (a. kindly b. friendly c. beautifully) manner.

10. They have (a. hope b. hopeful c. hopefully) to win the match.

 

解答・解説・和訳

1. c)loudly
意味:私たちは大声でチームを応援した。

2. a)eager
be動詞の後に補語が必要なので補語となる形容詞のeagerを入れる。
意味:少年は新しい自転車に乗りたがっている。 

3. c)finally
受け身の文。助動詞wasと動詞reachedとの間に副詞が入る。
能動態に直せば、We reached agreement after very lengthy discussion.
意味:長い議論の末、ようやく同意が得られた。

4. b)occasionally
a. elderly
は形容詞。-lyで終わっていても形容詞になる場合もあるので注意が必要。c. activeも形容詞である。Her parents goes to the officeで文として完結しているので、後は副詞しか入らない。
意味:彼女の父は時折事務所に行く。

5. a)loud
「冠詞a+(   )+名詞」の形になっているので、空欄には名詞を修飾する単語が必要。形容詞のloudを入れる。
意味:レストランで男性が大声で苦情を言っていた。

6. a)angry
becameの後に補語が必要なので補語となる形容詞angryを入れる。
意味:姉はその知らせを聞くと怒った。

7. c)nervously
この場合のclearは他動詞で目的語her throatがあり、文として完結している。後は副詞しか入らない。
意味:彼女は緊張した様子で咳払いしてから話し始めた。

8. c)wildly
この場合lungeは後に前置詞句at the scarecrowを伴う自動詞で、文として完結しているため、副詞しか足すことができない。
意味:犬は激しくカカシに向かって突進した。

9. b)friendly
「冠詞a+(   )+名詞」の形になっているので、空欄には名詞を修飾する単語が必要。
friendlyは-lyで終わっているが、選択肢の中で唯一の形容詞で名詞mannerを修飾できる。
意味:彼女は親しみのあるやり方で微笑んだ。=彼女は親しげに微笑んだ。

10. a)hope
haveの後には目的語が必要なので、目的語となることができる名詞を入れる。hopeには動詞もあるが、この場合は名詞。
意味:彼らは試合で勝つ望みがある。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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