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大人の学び直し英語【19】

文構造 主語+動詞が2セットある文 – 副詞節の場合

前回の記事では、ひとつの文の中に主語+動詞が2セットある文の4つのタイプをご紹介しました。andやbutで文が繋がれている場合は構造としては分かりやすいので、その他の3つの場合をひとつずつ見ていきましょう。今回は、ひとつの「主語+動詞」がもう一方の「主語+動詞」の時や条件を表す場合です。

 

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時を表す副詞節

I came back home.
My son was playing with the dog.

上の二文が同時に起こったことだと示したければ、こうなりますね。

When I came back home, my son was playing with the dog.
意味:私が家に帰った時、息子は犬と遊んでいた。

この場合、「息子が犬と遊んでいた」のは一定時間継続した線的な出来事で、「私が家に帰りついた」のは一瞬の点的な出来事です。

「私が家に帰りついた時」を「その時」と言い換えれば、次のような文になります。

My son was playing with the dog then.

Thenという副詞の代わりにWhen I came back homeという節が入っていると考えれば、この節は副詞のような役割をしていると言えます。

ですから、このような「主語+動詞」を「時を表す副詞節」と呼んでいます。
副詞節ではない方、My son was playing with the dog.を「主節」と呼びます。

次の例を見てみましょう。

I cleaned the floor.
After that, the dog left some muddy footprints.

このふたつの文をひとつにしてみましょう。

After I cleaned the floor, the dog left some muddy footprints.
意味:私が床をキレイにした後で、犬が泥だらけの足跡を付けた。

時を表す副詞節を導く接続詞としては、whenafterのほか、before, while, as, as soon asなどがよく使われます。

 

条件を表す副詞節

There is no coffee.
In that case, I’ll have tea.

この二文をひとつにすると、次のような文になります。

If there is no coffee, I’ll have tea.
意味:コーヒーが無いならお茶を飲もう。

条件を表す副詞節に使われる接続詞は、ifの他にunless(~でなければ)などがあります。

 

副詞節にもいろいろある

副詞の役割をする「主語+動詞」には、時や条件の他にも、理由を表す副詞節や譲歩を表す副詞節などさまざまなものがあります。

 

時の一致

「主語+動詞」が2セットあるときは、時制に気を付ける必要があります。

日本語では「ゲームをしている時に母が帰ってきた」と言うことができます。しかし、ゲームをしていたのも母が帰ってきたのも過去のことで、ほぼ同時に起こったことなので、英語では次のように表します。

When I was playing games, my mother came home.

 

未来を表す時の注意点

時の一致について説明したばかりですが、例外があります。時や条件を表す副詞節が未来のことを表す場合です。

It will rain tomorrow.
In that case, we will cancel the picnic.

この二文をひとつにまとめると、次のようになります。

If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.
意味:もし明日雨なら、ピクニックは取り消そう。

主節は未来時制ですが、副詞節の方は現在形になっています。

もうひとつ例を見てみましょう。

I will eat another donut.
After that, I will clean my teeth.

この二文をひとつにしてみましょう。

I will clean my teeth after I eat another donut.
意味:私はもうひとつドーナッツを食べた後で歯を磨きます。

このように、時や条件を表す副詞節の中では、未来のことでも現在形で表すのが決まりです。

副詞節の中でも過去形は使えるので、ごっちゃにしないように気を付けてください。

因みに、日本語では未来のことであるにもかかわらず、「ドーナッツを食べた」と過去形で表現していますね。

 

主語とbe動詞の省略

主節と副詞節の主語が同じ場合、または主語が何であるか明白な場合で、動詞がbe動詞の時は、副詞節中の「主語+be動詞」がしばしば省略されます。

We talked while we were walking.
We talked while walking.
意味:私たちは歩きながら話した。

The products are safe if they are used properly.
The products are safe if used properly.

「主語+be動詞」が省略された後には、接続詞の直後に動詞の分詞や形容詞または前置詞句が続きます。

 

練習問題

(  )の中に入る単語を選んでください。

1. When I (  ) young, I admired clever people.
a)was b) am c) be

2. Shaun proposed to me only six months (  ) we met.
a)before b) after c) when

3. She (  ) on some music while they ate.
a)puts b) put c) putting

4. Lucy shuddered as she (  ) outside.
a)step b) steps c) stepped

5. We shall notify you as soon as he (  ). 
a)arrives b) will arrive c) arrived

6. If you risk nothing, you (  ) nothing.
a)gaining b) gained c) will gain

7. His mind cleared after he (  ) the truth.
a)hear b) will hear c) heard

8. Count not your chickens before they (  ) hatched.
a)will b) are c) has

9. You’ll fail in Spanish (  ) you work harder.
a)if b) when c) unless

10 . When (  ) Rome, do as the Romans do.
a)you b) are c) in

 

解答・解説・和訳

1. a) was
意味:私は若い時、賢い人たちをすごいと思っていた。

2. b) after
解説:会う前にプロポーズするはずはないのでbeforeは使えない。
only six monthsが前にあるので、「たった6ヵ月後」という意味にする。
意味:ショーンは会ってからたった6ヵ月後に私にプロポーズした。

3. b) put
解説:時の一致で過去形にする。putは現在、過去、過去分詞と同じ形である。
意味:彼女は彼らが食べている間音楽をかけた。

4. c) stepped
解説:時の一致で過去形にする。asは品詞、意味ともにいろいろあるので、一度辞書で確かめておこう。
意味:ルーシーは外に出た時震えた。

5. a) arrives
解説:未来のことだが、時を表す副詞節中なので現在形を用いる。
意味:彼が着いたらすぐお知らせします。

6. c) will gain
解説:主節中なので未来形も使えることに注意。
意味:リスクを取らなければ何も得ることはないでしょう。

7. c) heard
意味:真実を聞いた後で彼は心がスッキリした。

8. b) are
解説:時を表す副詞節中なので未来は使えず、主語が複数なのでhasは使えない。
通常、現在の命令文の否定形は「don’t + 動詞の原形」などだが、ことわざなのでこのまま受け入れよう。
意味:鶏のひなが生まれる前に数えるな。(取らぬ狸の皮算用)

9. c) unless
解説:主節は「スペイン語に落第する」
副詞節は「もっと一所懸命勉強する」
普通に考えれば、「~しなければ」という意味のunlessが入る。
意味:もっと一所懸命勉強しないとスペイン語に落第するよ。

10. c) in
解説:このことわざにはいくつかのバージョンがある。
Whenの後に1語しか入れられないとすると、主語とbe動詞を省略するしかない。
前置詞inは省略できない。
意味:ローマにいる時はローマ人のようにせよ。(郷に入っては郷に従え)

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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