英検®はここに注意しよう! 1級の傾向と対策3

攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

今回から2回に分けて、英検®1級の筆記試験第1部、単文穴埋め問題の傾向と対策について解説します。第1部はとりわけ難しいという評判ですが、どのくらい難しいのでしょうか。そして、どんな準備をして臨めばいいのでしょうか。

英検®1級筆記試験第1部単文穴埋め問題の特徴

英検®では、どの級も筆記試験の第1部に単文穴埋め問題が並んでいます。
2級までは語彙の他に文法問題も少し出ますが、準1級と1級は単語や熟語の意味がわからなければ答えられない問題ばかりです。

選択肢には同じくらい難しい単語ばかり並んでいるので、消去法もあまり使えません。
準1級と1級の第1部は25問もあるので、第1部は捨ててしまって2部以降で点を稼ぐという作戦もおすすめできません。

 

筆記試験第1部にはどんな単語が出るのか

25問中すべての単語が超難しいわけではありません。
過去問を見ていると、生活や仕事、大学などの場面でよく出会う単語も多いです。例えば、

installment, plagiarize, apprehend, jeopardize, liable, attireなど。

それぞれ日本語にすれば、「分割払いの1回分」、「(論文などを)盗用する」、「捉える」、「危険にさらす」、「法的責任のある」、「服装」という意味があります。使える単語ではありませんか。

また、一般的な知識から想像のつくものもあります。例えば、

「生活共同体」という意味でのcommune、「芽を出す」という意味でのsprout、「(国を)併合する」という意味でのannex、「正反対のもの」という意味でのantithesis、「前もって計画する」という意味のpremeditate、「星座」という意味のconstellationなど。

前もって知らなかったとしても、世界史で知ったパリ・コミューンからcommuneが「共同体」という意味にもなると推測がつきます。

ブロッコリー・スプラウトという名詞から、sproutには「芽を出す」という意味もありそうだとわかります。

付加された建物などにアネックスという言葉が使われていることから、「併合」にも使えそうだとピンと来ます。

antithesisは「アンチテーゼ」のことだから、正反対という意味にもなるはずです。何よりも、anti-という接頭辞がついていますよね。

メディテーション(瞑想)という名詞からmeditateという動詞がわかり、「前もって」を表す接頭辞pre-が付いていることから、「前もって計画する」がわかるまで時間はかかりません。

そして、オリオン座などの「星座」という言葉は難単語とは言えないと思います。

 

知っていることから推測する

「英語は暗記だ」と言う人たちが知らないのは、英語も頭を使っていいということです。
知っていることから推測することもできます。 

接頭辞や接尾語が役立つこともあります。
語源から想像がつくこともあります。
英語や勉強とは関係ないことがヒントになる場合も少なくありません。

膨大な数の単語を暗記するのは時間がかかります。
他にもやらなければならないことがあるでしょう。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

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