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大人の学び直し英語【31】

分詞構文 -4-

分詞構文の4回目、今回はちょっと変わった分詞構文を見てみましょう。分詞部分を否定にしたい場合、そして分詞部分に主節と異なる主語がある場合です。

 

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分詞部分にnotを付けたい時

これまで見てきた分詞構文は、どれも「~しながら」「~したので」「~したとき」と訳せるものでした。

では、「~しなかったので」「~しないで」を分詞構文で表すにはどうしたらいいでしょうか。

実はとっても簡単で、分詞の前にnotを加えるだけです。

I stared at the blank paper, not knowing how to begin the letter.
意味:私は手紙をどう書き始めたらいいかわからなくて、白い紙をじっと見つめた。

blankは「からの」という意味で、blank paperで「何も書いていない真っ白な紙」を指しています。

 

分詞部分の時制が主節より過去の時、notの位置は?

前回の記事で、分詞の行為や出来事が主節より前に起きた時はどうするかご説明しました。

having+過去分詞を使うのでしたね。

そこにnotを加えたい時は、not havingとなります。
通常の語順とは異なるので注意しましょう。

分詞構文では、notはとにかく分詞の一番前と覚えておいてください。
havingも分詞ですね。 

Not having done enough physical exercise for some time, I began to have sleeping problems.
意味:しばらく十分な運動をしなかったら、私はよく眠れなくなった。

 

主節と主語が違う分詞構文もある!

分詞部分と主節の主語は基本的には同じでなければなりません。
しかし、実は主節と分詞部分の主語が異なる例もあります。

頻度として圧倒的に少ないのは確かですが、英語を読んでいる時に出会う可能性はあるということです。
ただ、安心してください。主語が異なるとき、その主語は必ず分詞の前に書いてあります。

この用法は少し硬い書き言葉になるようですが、出会ってもびっくりして死んだふりをしてはいけません。

The weather being nice, we decided to go for a picnic.
意味:天気が気持ち良かったので、私たちはピクニックに行くことに決めた。

主節の主語はwe、分詞部分の主語はthe weatherですね。

気を付けなければならないのは、「主語+分詞」の形は決して主節にはならないし、それだけで独立した文にもならないということです。

主節が別にあってこそ可能な形だということですね。
分詞部分には隠れた接続詞があり、主節に従属しているということです。

 

分詞構文はやたらめったら使わないこと

文法の規則を守っているはずでも、使われない表現はあります。
不自然で不器用な印象を与えてしまうこともあります。

より「自然な」英語を身に着けるには、たくさん読んだり聞いたりして、良い表現を貯めこむことでしょう。

よく使われる分詞構文もあれば、規則を守っているのに首を傾げられてしまうこともあります。
ネイティブだって、理由もなくややこしいことはしたくないのです。

 

練習問題

「  」に示された意味を付け加えるために、空所に入る英語を分詞を使って書いてください。

1. (  ), mother seems to be feeling a lot better.
「妹のメールから判断すると」という意味を付け加えると?

2. (  ), I went to bed early.
「何もすることがなかったので」という意味を付け加えると?

3. (  ), I can’t answer such questions.
「そのテーマに関して専門家ではないので」という意味を付け加えると?

4. (  ), she devoured the sandwich.
「24時間何も食べなかったので」という意味を付け加えると?

5. (  ), she vowed never to marry again.

「彼女の最初の結婚は離婚に終わったので」という意味を付け加えると?

 

解答・解説・和訳

1. Judging from my sister’s e-mails
意味:妹のメールから判断すると、母はずっとよくなったらしい。
Judging fromは分詞構文から慣用句になった例のひとつ。他にfrankly speaking(率直に言うと)、generally speaking(一般的に言えば)などがある。

2. Not having anything to doまたはHaving nothing to do
意味:何もすることがなかったので、私は早く寝た。

3. Not being a specialist in the subject
そのテーマに関して専門家ではないので、私はそのような質問には答えられません。

4. Not having eaten anything for 24 hours
意味:24時間何も食べなかったので、彼女はそのサンドイッチをむさぼるように食べた。
何も食べなかった24時間はサンドイッチを食べる前に起こったことなので、having+過去分詞になる。

5. Her first marriage having ended in divorce
意味:彼女の最初の結婚は離婚に終わったので、彼女は二度と結婚しないと誓った。
離婚に終わったのは誓う前だったのでhaving +過去分詞。
また、「誓った」主語は彼女だが、「終わった」のは結婚なので、異なる主語を明記する。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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