英検®はここに注意しよう! 1級の傾向と対策10

攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

前回から英検®1級のリスニング試験について解説しています。前回はリスニングパート全体に関する注意点と、Part1の特徴を紹介しました。今回は、Part2以降の攻略法をご説明します。

英検®1級リスニングテスト Part

Par2では5つのパッセージが読まれ、それぞれについて2問ずつの設問があります。答える時間は設問ごとに10秒ずつです。
選択肢は、問題用紙に印刷されています。

内容は社会、科学、歴史など多岐にわたっています。
しかし、特に専門用語を覚える必要はありません。

例えば、2021年の第2回には、vertebrateという単語が出てきました。
動物に興味のある人ならお馴染みの単語ですが、耳だけで聞いたらすぐわからない人もいるでしょう。

それでもご心配ご無用です。
本文の中でanimals with a spine(背骨がある動物)と説明が出てきます。そう、脊椎動物のことですね。

タイトルに知らない単語が出てきても緊張せず、「大丈夫。本文で説明してもらえるかも。」と落ち着いていることです。

難単語で悩まされるのは、筆記の最初にある語彙問題だけです。

 

英検®1級リスニングテスト Part

Real-life形式」と呼ばれるリスニングテストです。
実際に仕事や生活の場面で耳にするアナウンスや電話などの形式を取っていて、効果音も含まれています。

5つのパッセージに設問はひとつずつ。
設問も選択肢も問題用紙に印刷されています。

問題用紙には、どんなSituationなのかを説明する文も印刷されていて、ナレーションの前に10秒読む時間が与えられます。

ナレーションの後で答える時間も10秒です。

 

英検®1級リスニングテスト Part

Part4はラジオインタビューのような形式です。インタビュアーとインタビューされる人の対話ですが、インタビュアーの発言はごくわずかです。ほとんどの部分は、ひとりの人が自分の仕事について語るという内容です。

質問はふたつあり、読まれるだけで印刷はされていません。
選択肢のみが印刷されています。答える時間はやはり10秒です。

 

いつ選択肢を見るか

本文を聞きながら選択肢を見る人、本文が始まる前に選択肢に目を通しておく人などいろいろですが、一般的に、人は文字を読んでいると聞くことには集中できないものです。

質問を聞いてから答えるのにたっぷり10秒間あります。1級の受験者にとって、決して短いものではありません。

数字など細かい情報を問われるのなら、後で忘れないように見ながら聞くというのもアリでしょう。しかし、Part3以外は、細かい情報より話の要旨を問う問題です。

そしてPart3はSituationが印刷されていて、あらかじめ読む時間もありますから、ナレーションを聞きながら読まなければならない理由はありません。

読みながら聞くのは、むしろ難しいことです。
聞くときは聞くことに集中し、聞き終わったらサッと選択肢に目を通し、解答を選ぶ。そして意識を次の問題に向けるという方法をおすすめします。

 

Part3は割と細かいことを聞かれる

これまで述べてきた通り、発話者の意図や要旨を問う問題が多いのが、英検®1級リスニング試験の特徴です。

しかし、Part3は比較的細かい事実関係を問われます。
印刷されたSituationと放送内容を合わせなければ、答えが出ないのも特徴です。

例えば、2021年第2回では、語学学校の説明を電話で受けるという問題がありました。
Situationでは、今何月か、「あなた」はいつまでにどんなコースを受講する必要があるか、仕事は何時までかなどが書かれています。
ナレーションでは、どんなコースが何曜日の何時から何時までかという情報が与えられます。
Situationから考えて、「あなた」が出られるのはどのコースかを答えれば良い問題です。

紛らわしく間違えやすいものも多いので、意識的に情報を整理しながら読む、聞くという姿勢が必要でしょう。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

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