ラボ・パーティ連載【14】年齢を重ねながらラボ・パーティで学べるもの(後編)

前回はプレイルーム(0~3歳の親子)、幼児年代(4~6歳)、小学生年代の子どもがラボ・パーティでどのように学んでいるかを見てきました。

いまや小学校の5、6年生でも英語科という教科がありますが、ラボ・パーティで学んでいる子どもはどのようなことを感じるのでしょう。その辺りから紹介していきたいと思います。

小学校英語とラボ・パーティ

あるラボ・パーティ会員(小5・女子)に小学校での英語について聞いてみました。

「英語(の授業)は好き」

「私はALTの先生と話してる。みんなは話さないけれど私は話してる」

「英語(の音声)は、授業では聞くけれど、家では聞かない」

英語が好きなようで安心しました。

ラボ・パーティの会員は、家庭であまり意識することなく英語を耳にしています。それほど日常の生活のなかに英語環境があるということです。学校の授業では「英語の音に慣れ親しむ」ことを大切にしながらも、聞く量は限定的かつ内容も短いフレーズのくり返しです。教科書にあるQRコードで音声を聞くこともできますが、話を聞いた会員は、家では聞いていないということでした。

 

 

英語は日本とは異なるリズムやアクセントがあります。話したり聞いたりする際にはそれらが大切なのです。小学生年代ならば、大人よりはるかに容易に身につけることができます。。ですからこの時期は書いたり読んだり話したりするよりも、「聞く」力を伸ばしたほうが良いのです。

だからといって、ただ英語を聞いていればいいわけではありません。「聞いて口にする」をくり返す必要があります。ラボ・パーティでは英語特有の音の流れを耳でつかんで口にすることを、「テーマ活動(連載9、10を参照)」で行っています。この点は学校英語と大きく異なっていて、中学生になるとリスニング力がついていることがさらにはっきりとわかります。

 

実際に使ってみる経験を/中学生年代

中学生になるまでに、英語音声をたよりに英語を身につけてきましたから、ラボの中学生会員は学校での英語の授業でのリスニングに困ることはありません。むしろ学校の授業で、自分にリスニング力がついているということに気づくようです。

またこれまで育んできたリスニング力やコミュニケーション能力は、海外でのホームステイ・プログラムに参加した際に発揮されます。ラボ・パーティでは中学生以上になると、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、中国、韓国といった国々でホームステイするプログラムがあります。英語圏の国々を訪問し、家庭に入って家族の一員となる経験ををするのですが、耳が英語に慣れているので相手の言うことも理解できるようです。ホストファミリィと生活を共にしながら、少しずつ英語を口にしていくこともできます。

このように実際に英語を使用する場面では、音声で理解することが必要となってきます。相手の言っていることが理解できなければ、それに返答することはできません。英語でのコミュニケーションには、「話す」よりも先に「聞く」ことが必要なのです。これまでの日本の学校教育では、この「聞く」力を育てる機会が少なかったのです。

 

異文化理解能力と社会に必要な人間性の涵養/高校生・大学生

実際に英語を使用するためには、単語や発音、文法を知っていればいいというものではありません。このことに私たち大人はもっと注目したいものです。国際共通言語としての英語を話すのは、ネイティブ・スピーカーに限りません。世界中のさまざまな地域の人々と、英語を使用してコミュニケーションする機会はこれから増えていくことでしょう。その際に必要な力をラボ・パーティではどのように育てているのでしょうか。

ラボ・パーティでは中学生以上になると、取り組むテーマ活動の題材は絵本などの作品からシェイクスピア作品、ギリシア神話、日本の神話などといった作品になります。取り組む作品も子どもたちが仲間と選びますので、選定の際の物語研究も深いところまで読み込んでいきます。「自分はどうしてこの作品を選ぶのか」「この物語はこういう内容であるから選びたい」といったように、物語について深く考え検討します。

いま高校の国語では、教科書で扱われる文学の割合が減るという、たいへん残念なことが起きています。人間は文学について深く考えることによって、実は「物事を多角的にみる視点」といったものが養われるのです。これは英語を使用する際に必要な「異文化理解力」に通じます。これまでと違った側面から物事をみるということは、自分とは異なった文化の目をもつことに繋がります。実際に英語を使用する社会での考え方や歴史、文化的な背景を知らないと、その社会でコミュニケーションすることはできません。ラボ・パーティでは文学作品を深く考えることによって、英語教育に不可欠な面も育ませているのです。

また高校生になると、国内で開催するキャンプのリーダーや、地域で行うイベントのスタッフを担当します。そこでは年代を越えた人々と対話し、協同し、また人前でプレゼンテーションをします。10代といった若いときのさまざまな経験は、いま重要視されている「人間性」を育むことに繋がっています。人間性は、本のなかだけではなかなか身につけることはできませんので、さまざまな体験活動を通じて身につけていくことが有効です。

 

ことばは一生をかけて身につけていくものです。将来、子どもが必要となったときに英語を使えるようになるには、自分自身で英語の学び方を知る必要があります。教えられたことしか使えないのではなく、みずから学び取っていく力を備えていることが必要です。それは学校でもよく言われている「自律的な学習」を指します。英語教育を通じて社会に必要とされる人間性を養い、豊かなことばを使用できる人間を育てる。それがラボ・パーティの教育理念です。

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/ラボ教育センター 広報 竹内美貴子さん

1988年、株式会社ラボ教育センター入社。営業職として首都圏、関西エリアを担当。ラボ・パーティ教室運営のサポート、指導者育成も行う。その後、教材研究・開発、広報誌編集などにも携わり、2006年より現職。言語習得、子どもの英語学習、絵本について詳しい。イベントやキャンプでは、⼦どもを対象としたワークショップも行う。中学生以上を対象とした海外ホームステイの引率経験は豊富。

 

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