ラボ・パーティ連載 【11】ラボ・パーティのテーマ活動とは?(前編)

前回まで2回にわたって、ラボ・パーティの音声教材「ラボ・ライブラリーでどのように英語を学ぶのか」を紹介しました。英語を学ぶのに音声を「聞く」ことは重要です。ラボ・ライブラリーは、日常生活のなかで楽しく英語音声を耳にする環境をつくり出せる教材です。

けれども「聞く」だけでは英語は身につきません。「聞いた」英語を「話す」チャンスが必要なのです。今回は、ラボ・パーティでどのように「話す」機会があるか紹介していきたいと思います。

 

耳にした英語を実際に話す「テーマ活動」

ラボ・パーティでは、ラボ・ライブラリー(絵本や物語を題材とした音声教材)といった物語を実際に劇活動にします。これを「テーマ活動」と呼びます。

子どもは家庭で聞いてきた物語を、週に一度のレッスンで仲間と一緒にテーマ活動をします。家庭で楽しく聞いてきたので、子どもたちは「どの役をしようかな?」と楽しみにしながらレッスンに参加します。「動いてみよう!」と指導者が声をかけ、ラボ・ライブラリーを流しながら活動を始めます。

 

 

たとえば『The Turnip(かぶ)』に取り組む場合、「だれがじっちゃ(役)になる? ばちゃ(役)になる? まごむすめ(役)は?……」といった具合に指導者が子どもたちに投げかけます。子どもはやりたい役に手を挙げます。二役やりたい子は二役とも演じます。ひとりの子どもが複数の役を演じられるのもテーマ活動の特長です。「〇〇の役をやる人がいないね」となったときには、だれかが「自分がやるよ」と手を挙げるでしょう。一人でも役が欠けると物語が進んでいかないことを子どもたちは知っているからです。反対に、複数の子どもがひとつの役をやってもよいのです。

 

役が決まったら、ラボ・ライブラリーを流して、みんなで動いてみます。まずはそれぞれがイメージしてきた物語の情景のなかで、個々に動きます。仲間の様子を見ながら、「その方がいい」と思うと、その仲間のイメージに合わせて動いていくことも。登場人物になったり、大きなかぶになったり、仲間といっしょに物語を再現していきます。

 

テーマ活動で重要なこと

このテーマ活動で重要なのは、「子どもみずからが考えて動く」ことです。役も動きも、子どもがイメージしたように自由に動きます。家庭で1週間耳にしてイメージしてきた物語を、レッスン時に身体で表現するのです。ひとりで表現するのではなく仲間といっしょですから、仲間の様子を見たり意見を聞いて対話したりしながら、テーマ活動を進めていきます。

テーマ活動では、指導者が子どもたちに具体的に指示をすることはありません。ここがほかの英語劇活動とは大きく異なる点です。指導者は子どものイメージを引き出す、いわばファシリテーターのような役割を果たします。「〇〇ちゃんはどう思う?」「ここはどんなふうなのかな?」などと子どもたちに投げかけ、ラボの指導者は子どもたちのなかにあるものを引き出すことを大切にしています。

そして、ひとつのテーマ活動に取り組む最初の時期から、子どもたちが英語を発するわけではもちろんありません。約3か月にわたって活動に取り組みますので、子どもたちは面白い英語やくり返しの多い英語から少しずつ英語を発するようになります。

 

だんだんとクリアになっていく英語音声を、ていねいに育てる

耳で聞いてまねをする英語の発音は、ひとつひとつの母音や子音を練習させた発音と比べて、最初はクリアではありません。いわゆる喃語(なんご/子どもが一語、二語と話し出す前に発する言語音)です。しかしひとつのテーマ活動に取り組む3か月の間、家庭で音声を何度も繰り返し聞きます。そのうえで週に一度のレッスンで仲間とテーマ活動に取り組む内に、英語がだんだんとクリアになっていきます。

ここでも重要なのは、指導者が無理に子どもから英語を話させないことです。ラボの指導者は無理な発話や、音声通りのクリアな英語の発音を求めません。子どもたちが自分の耳で聞いた音をそのまま発する心地よさを、大切にそしてていねいに育てていきます。

みなさんが母語を習得するときも親が体系的に(たとえば「あいうえお」から教え、現在形から過去形、単数形から複数形などと)教えることはなかったのではないでしょうか。子ども自身が、好きなことばを選んで発していったはずです。好きなことばは同じような環境で育つ兄弟姉妹でも異なります。母語を身につけたのとできるだけ同じように自然に、英語も身につけてもらいたい。そう考えながら開発してきたのがラボ・パーティのテーマ活動なのです。

 

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/ラボ教育センター 広報 竹内美貴子さん

1988年、株式会社ラボ教育センター入社。営業職として首都圏、関西エリアを担当。ラボ・パーティ教室運営のサポート、指導者育成も行う。その後、教材研究・開発、広報誌編集などにも携わり、2006年より現職。言語習得、子どもの英語学習、絵本について詳しい。イベントやキャンプでは、⼦どもを対象としたワークショップも行う。中学生以上を対象とした海外ホームステイの引率経験は豊富。

 

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