アヒル口体操でネイティブ発音をGET!
発音矯正のスペシャリスト富田大輔さん

話題の学習本の著者を直撃! Vol.6

話題の学習本の著者を直撃するインタビュー第6回目に『アヒル口体操でネイティブのように英語がしゃべれる』著者で発音矯正スペシャリストの富田大輔さんをお迎えしました。高校卒業後、アメリカ留学を経験された富田さんは、発音が下手なせいでネイティブと上手くコミュニケーションをとることができず悔しい思いをしたそう。その経験から、日本人の英語がネイティブに通用しない大きな原因は「発音に必要な筋肉の違い」にあると分析し、発音矯正メソッド“アヒル口体操”を開発されました。

 

今回はそんなアヒル口体操メソッドについて詳しく教えていただいたインタビューと、日本人が特に発音しづらい音が含まれる「McDonald’s」「Water」を使った英語フレーズの正しい発音法を、アヒル口体操と一緒に動画でご紹介します!

 

――現在は発音矯正スペシャリストとして活躍する富田さんですが、発音に注目したきっかけは?

 

アメリカ留学でネイティブに英語を聞き取ってもらえず、その原因が発音の違いだと感じたことです。留学当時の英語力はほぼゼロだったのですが、英語を勉強するうちに少しずつ話せるようになりました。でも、いざネイティブとコミュニケーションしようとすると全然聞き取ってもらえないんですよ。
当時、僕はアメリカで俳優になりたいと思ってオーディションを受けていたのですが、発音が悪いせいでオーディションに落ちたり、俳優志望の仲間と思うように交流できなかったり。それは苦しかったですね。

それで「じゃあ、表現者になるためにはどうしたらいいのか?」と考えたらやっぱり発音を強化する必要があると思いました。そうやって渡米してから割と早い段階で「発音が重要」だと意識するようになりました。

 

――そこからどうやって発音を学んだんですか?

 

ニュース番組や映画を見ながらネイティブがどんな口の動きをしているか、じっーと観察してマネして覚えました。お気に入りの番組なんかは何十回も見て「大体こんな風に口を動かしているんだな」と理解していった感じですね。例えば、日本だと「Rの発音は舌を丸める」と教えられますが、ネイティブをよく観察すると、必ずしも丸めるわけじゃなくて舌を引く場合もあるんですよ。そんな丸める方法と引く方法の2種類があるということも、日本の教材本では紹介されないので、自分で研究して覚えていくしかないと考えました。

 

そもそも英語を正しく発音するには日本人が使わない口や舌の筋肉を使う必要があるので、トレーニングしないと難しいんですね。
また、日本語の母音は“あいうえお”の5個しかないのですが、英語は22個あります。子音も日本語は14個しかないのですが、英語は27個です。単純に日本語だと子音と母音をあわせて19音なのが、英語だと47音で、英語の音のバリエーションは日本語の2.5倍も多いんです。なので、日本語の舌や唇の使い方だけで英語を話そうとすると、日本語的な発音にとどまってしまうんです。

 

――日本語にはない口の動かし方が必要なんですね。

 

アヒル口体操をするとそれができるようになります。 発音は舌の動きだけが重要だと思われがちですが唇の動きも重要で、例えば、ネイティブが話す時に上下の歯が比較的よく見えているのはお気づきですか? これは上下の唇が外側に開いていることが多いからです。ネイティブがよく使う口回りの筋肉を鍛えると、口が開き過ぎずに歯が見える状態を保て発音が楽になりますよ。

 

――発音がよくなると、読み書きも上達するとも言われていますよね。

 

「発音がよくなるとリスニングが上達する」とはよく言われていますが、正しく発音できるようになることで、英語がただの音ではなく言葉として頭に入ってくるので理解が早くなります。


また、アヒル口体操で英語を正しく発音するための筋肉を鍛えると、ネイティブと同じように唇や舌が動くようになるので、発音法が身体にしみつき忘れません。しかし、これがネイティブの先生との「リピートアフターミー」の繰り返しの中で「今の発音はよかった」と評価されるだけの感覚的な発音の覚え方では、すぐに忘れてしまい再現出来ません。

 

――いつでも正しい発音が再現できるというわけですね。

 

そうですね。また、口まわりの動きが身につくと同時に、発音法を理論的に覚えることができます。例えば、「舌の先端を前歯の後ろにつけて」とか細かい方法をアヒル体操で理論的に覚えることは、物ごとの仕組みに納得しないと頭に入ってゆかない大人向けの学習法だと思います。理論が分かれば語学力関係なく誰でも再現できますしね。

 

僕は口とか舌をネイティブのようにするエクササイズを考えて実践したことで、発音がどんどん楽になって英語の理解も深まりました。今では「アメリカ生まれ?」と聞かれることもあります。みなさんもアヒル口体操で、ネイティブ発音を手に入れてください!

 

アヒル口体操をマスターすると、誰でもネイティブ発音が再現できそうですね。それではさっそく、日本人が発音しにくい単語を含むフレーズの正しい発音法をアヒル口体操と共にチェック&一緒にレッスンしてみましよう!

 

 

■プロフィール
富田大輔(とみた・だいすけ)
神奈川県生まれ。高校卒業後、単身渡米。コロラド州立大学デンバー校卒業。ActingとInterpersonal Communication専攻。卒業後、カリフォルニア州ロサンゼルスへ移る。2006年、カリフォルニア州にてDiscovering Soundsを設立。自身の留学、就労経験から、英語の発音の重要性を痛感。スピーチセラピストのKathe S. Perezに師事し発音力を向上させ、その後も研究を重ね、独自の勉強法と訓練法を開発し、英語のイントネーションとアクセントの作り方を、理論的に説明する事に成功。いかにスピーキング能力を向上させるか、そして、ネイティブ並みの発音の習得ができるかを研究し続け、独自の発音矯正法を確立させる。英検1級(2次試験100点中94点で合格)、常時TOEIC900点以上の資格ももつ。趣味は、社交ダンスとタロットカード。著書に「アヒル口体操でネイティブのように英語がしゃべれる」(サンマーク出版)
●富田さんのスクール『DISCOVERING SOUNDS』 http://discoveringsounds.com

 

 


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