幼児英語教育のウソ・ホント - 効果が上がる方法とは?
幼児英語教育について学びましょう

幼児向けの英会話教室が増え、幼い頃から英語を習うお子さんも多いようです。どうしようか迷っている親御さんもいらっしゃるでしょう。このシリーズでは、外国語学習と年齢の関係についてわかりやすく解説します。また、幼児期に外国語を習った人々が大人になってどうなったか、国内や海外で実際に出会った事例を紹介します。
初回のこの記事では、そもそも幼児英語はマストなのか、メリットはどこにあるのかを解説します。
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幼児英語はやらないといけないもの?
英語圏で暮らしている人以外は、幼いお子さんが英語に触れるか否かについて保護者が決めることになるでしょう。「やらせないと後れを取る」といった焦りに引きずられて決断することがないよう、十分気を付けたいものです。
それぞれのお子さんとご家族に合った、無理のない導入を考えてください。お子さんの成長に何が優先されるのかを見失うと、がんばって習わせたところで逆効果になることもあります。
なぜなら、幼児英語は絶対にやらなければならないものでもないし、やりさえすればどうやってもいいものでもありません。年齢という面から見ると、乳児から大人まで、各段階で外国語学習能力には異なる強みがあります。
人生は短距離走ではありません。スタート地点での差が、最後まで変わらないはずはないのです。
早く英語を始めると何が良いの?
各年齢層で異なる強みがあるとすると、早く始めるメリットとは何でしょうか。
今回は乳児と外国語について取り上げます。
乳児と外国語
生まれてから1歳くらいまでの乳児は、外界からの刺激をどんどん吸収していきます。通常の聴覚であれば、赤ちゃんは言葉を含むさまざまな音を聞いています。母親の胎内にいる時から耳は聞こえているので、生まれる前からすでに周囲やテレビの音声も聞こえています。
外国語には、母語には存在しない音も含まれています。例えば、日本語の子音ではvの音もrの音もほとんど使われません。そのため、日本人にはvとb, rとlの聞き分けが苦手な人が多いです。母音にも同じことが言えます。but(しかし)もbat(コウモリ、バット)も日本語では母音は「ア」ですが、英語では異なる二つの音です。しかし、日本人でも赤ちゃんにはvもbもrもlも、さまざまな「ア」も、すべて異なる音として耳に入っています。
この時期には、ヒトが発するすべての音が聞き分けられています。この時期に十分英語に触れることによって、苦労せずに高いリスニング力が身に付くことを期待できるでしょう。ただし、「言っていることを理解する」能力は音の問題だけではありません。乳児のときに英語に触れなかったからといって、悲観する必要はまったくありません。また、胎児や乳児は耳が大変敏感なため、ボリュームには十分気を付けてあげましょう。
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |