中学英語からまるっとおさらい!
大人の学び直し英語【184】後置修飾
品詞について

前回の記事で、分詞形容詞が名詞を後ろから修飾する場合について解説しました。今回は良い機会ですので、形容詞に限らない後置修飾についておさらいします。
名詞の前か後か – 基礎編
前回、分詞形容詞が一語で名詞を修飾しているなら名詞の前に来るが、修飾部が「分詞形容詞+他の語句」というように二語以上になったら、名詞の後ろに来ると解説しました。
この規則は、一般の分詞にもあてはまります。
次の例では、複合名詞staff membersを動詞serveの現在分詞が修飾しています。
There were no serving staff members.
意味:対応係のスタッフがいなかった。
There were no staff members serving customers.
意味:お客さんに対応しているスタッフがだれもいなかった。
ここまでは前回と同じで、今の中学英語で教えてもらえる内容です。
名詞の前か後か – 応用編 – 現在分詞
上の例文でお気づきかと思いますが、servingが名詞の前に来たときでは「対応係の」と訳し、後にあるときは「対応している」と訳しています。
実は、このことが名詞の前か後かを決めるもうひとつの点です。
名詞の前に来たときは、恒常的な性質や役割・習慣的な動作を表し、後に来たときは一時的な動作を表します。
名詞の前か後か – 応用編 – 過去分詞
過去分詞ではどうでしょうか。
People are buying more and more cooked meals.
意味:人々はますます多くの調理済み食品を買っている。
When I returned from my business trip, I found my favorite dish cooked by my sister.
意味:出張から帰って、姉が作ってくれた私のお気に入りの料理を見つけた。
名詞の前だと一般的で定着した状態を表し、後ろだと特定的で一時的であることがお分かりいただけると思います。ただ、特定的であれば、特定するための他の語(上の場合はby my sister)が加わるので二語以上のカタマリとなり、いずれにしても後ろに置くしかないとも言えます。
名詞の前か後か – まとめ
・分詞を含む修飾部が二語以上なら必ず名詞の後ろ
・分詞が一語で名詞を修飾するときは、恒常的または定着した状態を表すなら前、特定的で一時的なら後ろ
名詞の前か後か – 例外
-crying baby 「泣いている赤ちゃん」であって「いつも泣いている赤ちゃん」ではない
-sleeping baby 「眠っている赤ちゃん」であって「眠る係の赤ちゃん」ではない
練習問題
次のフレーズはどんな意味になると思いますか。
1 an answering machine
2 a written rule
3 a working mother
4 an employee working from home
解答・解説
1 返事をするための機械=留守番電話
2 書かれた規則=文書化されている規則
3 働いているお母さん=仕事を持っている母親
4 家から仕事をする従業員=自宅勤務の従業員
-これだけでは、一時的に自宅勤務なのか、常に自宅勤務なのかまではわからない。working from homeは三語のカタマリで、いずれにしても後ろに置くしかないからである
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |