前回まで、分詞や分詞形容詞について見てきました。今回の記事では、分詞形容詞を含めた形容詞の語尾とその意味についてまとめます。覚えておくと、語彙を増やすのにも役立ちます。

分詞形容詞の語尾

前回までで、動詞の分詞が形容詞のように名詞を修飾する例について見てきました。そのように使われることが多い分詞は形容詞としても分類されるようになり、分詞形容詞と呼ばれています。

現在分詞から形容詞になった場合、語尾は-ingとなります。
例：interesting（興味深い）, exciting（ワクワクするような）, frightening（おそろしい）

過去分詞から形容詞になった場合は-edで終わることが多いですが、そうではないこともあります。
例：interested（興味がある）, excited（興奮した）, unknown（未知の）

その他の形容詞の語尾

-able, -ible
「～できる」という意味合いの形容詞
例：
動詞love（愛する）+able＝lovable（愛せる＝愛すべき）
動詞rely（信頼する）+able＝reliable（信頼できる）
動詞access（近づく）+ible＝accessible（近づきやすい）

-al, -ic
「～に関する」「～的な」という意味合いの形容詞
例：
名詞culture（文化）+al＝cultural（文化的な）
名詞region（地方）+al＝regional（地方の）
名詞base（基礎）+ic＝basic（基礎的な）
名詞science（科学）+ic＝scientific（科学的な）

-ful
「～でいっぱいの」という意味合いの形容詞
例：
名詞care（注意）+ful＝careful（注意深い）
名詞fear（恐れ）+ful＝fearful（恐ろしい）

-ive
「～の性質を持った」「～的な」という意味合いの形容詞
例：
動詞act（行動する）+ive＝active（行動的な）
動詞create（創造する）+ive＝creative（創造的な）

-less
「～がない」という意味合いの形容詞
例：
名詞care（注意）+less＝careless（注意力に欠けた）
名詞fear（恐れ）+less＝fearless（恐れ知らずの）

-ous
「～の性質を持った」という意味合いの形容詞
例：
名詞fame（名声）+ous＝famous（有名な）
名詞nerve（神経+ous＝nervous（神経質な、緊張した）

-y
「～の性質がたくさんある」という意味合いの形容詞
例：
名詞rock（岩）+y＝rocky（岩がたくさんある）
名詞wind（風）+y＝windy（風が強い）

-ish
「～のような」という意味合いの形容詞
例：
名詞child（子ども）+ish＝childish（子供じみた）
名詞fool（馬鹿者）+ish＝foolish（バカみたいな）

知らない単語に出会っても、語尾が分かることで意味を類推することもできます。

練習問題

次の文を日本語にしてみましょう。

1 I’m trying hard but I know it’s hopeless.

2 I’m hopeful that we can find a solution.

3 My sister is very skillful with her fingers.

4 The film was enjoyable but not a financial success.

解答・解説・和訳

1 がんばっているけど、希望はないとわかっている。

2 私は解決策が見つかると希望を持っている。

3 姉はとても手先が器用だ。
-skill（技能）+ful＝巧みな、器用な

4 その映画は楽しめるものだったが、興行的には成功しなかった。
-enjoy（楽しむ）+able＝enjoyable（楽しめる）
-finance（財政）+al＝financial（財政上の、財政的に）

ライタープロフィール●外国語人
	英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 https://www.znd-language.com

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