幼児英語教育のウソ・ホント - 効果が上がる方法とは? -6-

幼児英語教育について学びましょう

幼児英語の効用について、前回までの記事で、主に発音とリスニングについて解説しました。年齢的な限界が早く訪れるのがこのふたつだとされているからです。しかし、英語学習にはほかにも大切な要素があります。今回は、音韻以外の要素に年齢がどう影響するかをまとめます。

 

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ネイティブレベルの英語運用能力が習得できるのはいつまで?

 語順や冠詞など、さまざまな文法的ルールを身に着けるのに年齢的な限界はあるのでしょうか。

 2018年にマサチューセッツ工科大学が発表した研究結果によれば、新しい外国語の文法をマスターできるのは17歳か18歳頃までに始めるべしとされています。さらに、ネイティブレベルの運用能力を身に着けることができるのは10歳頃までに始めた場合となっています。

 文法に関しては、生まれたときからその言語を使っていた人と10歳で始めた人に有意な差は認められなかったそうです。しかし10歳を過ぎるとネイティブレベルに到達する人の割合は明らかに減少するとのこと。わかりやすく言えば、よほど努力しないと無理、ということでしょう。

 この調査は670,000人を対象にオンラインで行われました。この種の調査としては、史上最大規模です。

 

言語の習熟が止まる年齢はあるのか

 上で述べたのは、新しい言語を始めるのに有利な年齢についてでした。では、一度学び始めた言語をさらに上達させるために、年齢的な限界はあるのでしょうか。同じ調査によれば、20歳を過ぎても上達していくことは可能だそうです。これに関しては調査結果を待たずとも、周囲の人を見れば明らかだと思います。海外赴任が決まって大急ぎで英語を勉強し、ネイティブと渡り合うことができるようになる人も少なくありません。(ネイティブレベルになれるかはまた別の話です)実は、母語の文法を完全にマスターするのも30歳頃までかかるそうです。他人の文法的な間違いが気になる人は一定数いますが、年長者が多いのには理由があるということでしょう。

 語彙に関する年齢的な限界はさらに遅く、40歳から60歳頃までは、母語でも平均1日に1語は新しい単語を覚えるとのことです。これに関しては個人差が大きそうですね。

 

英語習得の年齢的な限界 – まとめ

 これまでの記事で述べてきたことをまとめると、容易にネイティブレベルの英語力を手に入れるために、英語を始める年齢的な限界は次の通りだと言えるでしょう。

・発音は6~8歳頃まで
・文法は10歳頃まで

 語彙に関しては、その時々の年齢にふさわしい語彙を学び続けるのが最良かと思われます。
また、早く始めることができれば一生安心というわけではありません。使い続けないと、筋肉と同じように落ちてしまうということも忘れないようにしたいですね。

 

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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