中学英語からまるっとおさらい!
大人の学び直し英語【190】形容詞と名詞の相性 -2-
品詞について

前回の記事から、形容詞と名詞の組み合わせについて解説しています。組み合わせを間違えると、直訳的でおかしな英語になってしまったり、場合によっては誤解を招いたりするので要注意です。前回は、どんな名詞にも使える形容詞をまとめました。今回は、食べ物や飲み物に使える形容詞についておさらいしましょう。
食べ物のみに使う形容詞「おいしい」
名詞を選ぶ形容詞としてわかりやすいのは、食べ物や飲み物と一緒に使う形容詞でしょう。
おいしいという意味ではgood, tasty, deliciousが使えますが、このうちtastyとdeliciousは飲食できるものにのみ使われます。deliciousは食べ物や飲み物の匂いにも使われます。tastyはtaste(味)という名詞から来ているので、味覚のみに使われ、匂いには使えません。
He made a delicious cake.
意味:彼はとてもおいしいケーキを作った。
ちなみに、deliciousは一語で「とてもおいしい」という意味になるので、さらに強調のveryを使うことはありません。
日本語では「おいしい」を比喩的に使って「おいしい取引」などと言いますが、英語ではそのような場合でもdeliciousやtastyは使えません。
似た表現として英語では、a juicy deal(おいしい取引)やa juicy contract(おいしい契約)などがあります。
juicyは通常ですと「肉汁たっぷり」とか「果汁たっぷり」という意味で、juicy steak(肉汁たっぷりのステーキ), juicy orange(果汁たっぷりのオレンジ), juicy leaves(みずみずしい葉っぱ)といった組み合わせでよく出てきます。
逆は必ずしも真ならず
飲食できるもののみに使う形容詞deliciousとtastyを他の場面で使うことはできませんが、他の場面でも使う形容詞を食べ物や飲み物に使うことはできます。
例えば、次のような表現です。
She made a great cake.
意味:彼女はすばらしいケーキを作った。
The cake is amazing.
意味:そのケーキは驚くべきだ。
練習問題
( )の中に入る形容詞を下の[ ]の中からすべて挙げてください。
1 This bread is ( ).
2 We found a ( ) restaurant.
3 Her kitchen always smells ( ).
[good, delicious, tasty, juicy, great]
解答・解説・和訳
1 good, delicious, tasty, great
和訳:そのパンはおいしい、そのパンはとてもおいしい、そのパンはおいしい、そのパンはすばらしい
2 good, great
和訳:私たちはいいレストランを見つけた、私たちはすばらしいレストランを見つけた
-日本語では「おいしいレストラン」と言うが、英語ではdeliciousやtastyは食べ物や飲み物だけに使われるため、次のように言い換える必要がある。
We found a restaurant that serves delicious food.
意味:私たちはとてもおいしい料理を出すレストランを見つけた。
3 good, delicious, great
和訳:彼女の台所はいつもおいしそうな匂いがする、彼女の台所はいつもとてもおいしそうな匂いがする、彼女の台所はいつもすばらしい匂いがする
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |