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大人の学び直し英語【202】 場所を表す副詞 -1- hereとthereは奥が深い

品詞について

前回の記事では時を表す副詞をまとめました。今回は、場所を表す副詞のうち、thereとhereについて解説します。基本的な単語ほど用法が多いので、初級の方も中級の方も注意しましょう。

 

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場所を表す副詞: hereとthereに前置詞は要るのか?

場所を表す副詞の代表といえば、hereとthereではないでしょうか。

 

I’m surprised to see you here.
意味:ここであなたに会うとは驚きました。

 

「ここで」や「ここに」を表すときhereの前に前置詞が要らないのは、hereが副詞だからですね。
here一語にinやtoの意味が含まれているとも考えられます。

ただし、「ここから」と言うときは、fromが必要になります。

 

The temple is only a 10-minute walk from here.
意味:そのお寺はここから歩いてたったの10分ですよ。

 

では、前置詞の後のhereやthereは名詞だと考えればいいのかといえば、そうはなりません。特別に副詞の前に前置詞が付いているという扱いになるそうです。

「ここから」「そこから」以外でも、thereやhereに前置詞が付くことがあり、それは単に「ここに」や「ここで」ではなく、「この中に」in here、「この近くに」near here, around hereといった具合に、「中に」や「近くに」を明確にしたいときです。

 

Your money is in here.
意味:あなたのお金はこの中にあります。

 

Thereが文頭に来るとき

おなじみのThere is ~、There are ~(~がある/いる)構文でも、thereは副詞とみなされています。

 

There is a wooden table in our living room.
意味:うちのリビングには木のテーブルがある。

 

Thereは文頭に置かれていますが、真の主語はa wooden tableで、動詞isの後に置かれています。

 

Hereが文頭に来るとき

一方、Here is/areで文を始めると、文脈によって意味が異なります。

 

Here’s Chalie!
意味:ほら、チャーリーが来たよ!/こちらがチャーリーです。

 

同じ「来たよ」でも、歩いて近づいているという動作に焦点を当てて「ブラウン先生が来たよ!」と言いたければ、
Here comes Mr. Brown!
のようにbe動詞ではなくアクションを表す動詞comeを使います。ここでも主語は、動詞の後にあります。

 

Here’s Charlie in this picture.
意味:この写真にチャーリーがいるよ。

 

Here’s the book I told you about.
意味:これが前に話した本だよ。

 

また、Here you are. もよく耳にする表現だと思います。

 

Here you are.
意味:はい、どうぞ。
(店員が釣銭を渡すときのほか、誰かに何かを渡すとき)

 

同じ表現が、シチュエーションによって次のような意味にもなります。

 

Ah, here you are.
意味:あぁ、ここにいたのね。

 

語順がhere + you(主語) + are(動詞)となることに注意し、次に示す表現と混同しないようにしてください。
お客様などに何かを渡すとき、here you areより丁寧にしたければ、渡すものを具体的にして次のように言うことができます。

 

Here is your coffee.
意味:コーヒーでございます。

 

Here is the document you requested.
意味:ご依頼の書類です。

 

練習問題

【 】内の英語を使って、次の日本語を英語にしてください。2回使う語もあります。
【here, there, a, the, I, you, restaurant, 17, is, are, told, about, in, near, our company, female managers, florist】

 

1 お話ししたレストランがこちらです。

2 当社には17名の女性管理職がいます。

3 この近くに花屋がありますか。

 

解答・解説

1 Here is the restaurant I told you about.
-restaurantと I の間に関係代名詞thatまたはwhichが省略されています。
-told (tellの過去形)は自動詞なのでtold about the restaurantと前置詞が必要です。the restaurantが前に来てもそれは変わりません。
-「お話しした」という謙譲語から、主語は「私」であり、対象はふつう相手(あなた)であることがわかります。
-「お話ししたレストラン」は世界にひとつなので、定冠詞theが付きます。

 

2 There are 17 female managers in our company.
-「当社」とは自分たちの会社を指します。

 

3 Is there a florist near here?
-特定の花屋を指しているわけではないので不定冠詞aを使います。

 

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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