幼児英語教育のウソ・ホント - 効果が上がる方法とは? -21- おうち英語はどうやったらいいの? -4-

幼児英語教育について学びましょう

保護者の中には、子どものときに英語を習ったことがあるという方もいれば、自分は習わなかったという方もいらっしゃるでしょう。幼児のための英語メソッドと日本の中学校の英語の授業はかなり違うため、戸惑う方もいらっしゃるかもしれません。今回は、幼児のための教授法として、今世界で人気のある方法についてまとめます。

 

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中学英語と幼児英語は違う

幼児がことばを覚えるプロセスと、中学生がことばを勉強するプロセスは同じではありません。幼児英語の優れた教材は、発達段階にふさわしい学びができるように作られています。

今回は、現在世界で広く行われている教授法のうち、幼児に効果があると認められているものをご紹介します。

 

1 直接法(ダイレクト・メソッド)

 英語のみで英語を教える教授法を直接法と言います。レッスンでは母語に翻訳したり、母語で説明したりはしません。英語だけの環境に浸ることによって「自然に」英語を身に着けることから、自然主義教授法(ナチュラル・メソッド)と呼ばれることもあります。

 

2 コミュニカティブ・アプローチ CLT

 実際の生活の中で、英語でコミュニケーションをとることを促します。英語であいさつしたり、お願いをしたり、指示に従ったり、感情を表現したりします。実際の場面を想定したロールプレイングやゲーム、ディスカッションをするのも、コミュニカティブ・アプローチです。

 

3 全身反応教授法 TPR

 表情やジェスチャーを使って英語を学ぶ方法です。例えば、体の部分を表す単語を覚えるために、教師が”Touch your head. (きみの頭にさわって)”等の指示を出して生徒が実際に自分の頭に触ったり、sadという単語を習うときに、先生と一緒にとても悲しそうな表情をしたりして記憶を刺激します。

 

4 タスク・ベースト・ラーニング(プロジェクト・ベースト・ラーニング)

 小学生以降の生徒に使われることが多いようです。英語で何らかのタスク(プロジェクト)を行うことが中心となり、多くの場合、他の生徒との協同作業となります。例えば、遠足やお散歩の計画を立てる、劇を作ったり演じたりする、近隣の地図を書く、2枚の絵を比べて共通点と相違点を話し合う、といったタスクが考えられます。

 

5 CLIL

 CLILとは、Content and Language Integrated Learningの頭文字を取ったもの。内容と言語を統合して学ぶということです。この方法も小学校以降で使われることが多いようです。「内容」を「教科内容」とする日本語訳もあり、その場合は社会や理科といった教科を英語で学ぶと考えると理解しやすいでしょう。しかし、必ずしも教科に限ったことではありません。「英語を学ぶ」代わりに、さまざまな内容の事柄を「英語で学ぶ」ということです。CLILには環境問題や異文化学習もよく取り上げられます。

 

さまざまなメソッドをミックスして使う

 ここに挙げたメソッドは、境界があいまいなものもあります。例えば、TPRはたいていの場合直接法でもありますし、英語での発表や話し合いは、コミュニカティブでもあればタスク・ベーストでもあります。多くの英会話教室や英語教材は、ひとつのメソッドだけではなく、複数の方法を組み合わせています。また、基本的に直接法を使うとしても、絶対に日本語で助け船を出してはいけないと考える必要はないでしょう。学びのためにメソッドが作られたのであって、メソッドのために学びがあるわけではないのですから。

 

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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