カナダへの留学・移住へCELPIP(セルピップ)解説
カナダ留学・移住を目指す人へ
カナダの永住権(PR)取得のための英語力証明として使われるCELPIP。カナダの大学・カレッジ入学にも利用可でIELTS以外の試験として注目されているCELPIPをMAE(Metropolitan Academy of English)のご協力でご紹介いたします。
CELPIP(セルピップ)とは
「Canadian English Language Proficiency Index Program」の略で、カナダで開発された英語能力試験です。主にカナダの永住権(PR)取得を目指す人にとって重要な試験で、全世界で通用する資格ではありませんが、IELTSの代わりにカナダの大学やカレッジの入学に利用されることもあります。IELTSやTOEFLと同じく、英語を母語としない人の英語力を証明するために使われますが、「カナダ特有」の英語力を判定するテストと考えるとわかりやすいです。
大きな特徴はすべてコンピューターで受験する点です。Speakingも試験官と対面で話すのではなく、画面の問題に対してマイクで回答します。問題はカナダでの日常生活や仕事を意識した実践的な英語が多く出題されます。
テストの種類は目的に応じて2つあります。
CELPIP-General:4技能すべてを測定。移民・永住権申請で英語力を証明する際に主に使われ、日本人の大半はこちらが必要
CELPIP-General LS:Listening・Speakingのみを測定。主にカナダ市民権(Citizenship)申請用
今回は永住などに使用するCELPIP-Generalを取り上げます。
IELTSとの違い
留学に使用するIELTS Academicとは異なり、永住権などで使用するためIETLS General Trainingとの違いを考えます。
| CELPIP-General | IELTS General Training | |
|---|---|---|
| 技能 | Listening / Reading / Writing / Speaking | Listening / Reading / Writing / Speaking |
| スコア | 各技能1〜12 | 各技能0〜9.0 |
| 試験方式 | コンピューター | コンピューター |
| Speaking | コンピューターに向かって回答 | 試験官との一対一の面接形式 |
| 英語の傾向 | カナダの日常生活を意識した英語 | 国際的な英語 |
| 試験時間 | 3時間未満 | 約2時間45分 |
| 結果発表 | 通常2〜5営業日 | 通常1〜5日営業日 |
| 日本での受験 | 可能。ただし会場・日程はIELTSより限定的 | 東京会場であれば毎日受験可能 |
CELPIPは各技能がCELPIP Levelで評価され、カナダ移民で使用されるCLB(Canadian Language Benchmarks)との対応が非常に分かりやすいのが特徴です。
| CLB | CELPIP |
IELTS |
IELTS |
IELTS |
IELTS |
|---|---|---|---|---|---|
| 12 | 12 | – | – | – | – |
| 11 | 11 | – | – | – | – |
| 10 | 10 | 8.0 | 8.5 | 7.5 | 7.5 |
| 9 | 9 | 7.0 | 8.0 | 7.0 | 7.0 |
| 8 | 8 | 6.5 | 7.5 | 6.5 | 6.5 |
| 7 | 7 | 6.0 | 6.0 | 6.0 | 6.0 |
| 6 | 6 | 5.0 | 5.5 | 5.5 | 5.5 |
| 5 | 5 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
| 4 | 4 | 3.5 | 4.5 | 4.0 | 4.0 |
| 3 | 3 | 2.5 | 3.5 | 3.0 | 3.0 |
CLBは基礎、中級、上級レベルに分けられ、CLB9以上は上級レベルとなり、移民プログラムの加点が増える。
CELPIPのスコアはCLBのスコアにそのまま対応しているが、IELTSの場合は4技能のうち最も低いものがCLBのスコアとみなされることが多いため、OverAll Bandスコアとは異なる。
Speakingの違いが最大のポイント
- CELPIP:人と話すのが緊張する人向き。ただし「相手の反応がない状態で話し続ける」のが苦手な人には逆にやりづらい
- IELTS:対面でのやり取りが得意な人、会話のキャッチボールが自然にできる人向き
Writing
- CELPIPの方が易しいとされる(タスク2は150〜200文字程度で意見を述べる形式)
- IELTSはタスク2が250文字のエッセイで難易度が高め
Listening
- CELPIPはカナダの日常生活・仕事のシチュエーションが中心で、カナダ・北米英語に慣れている人には聞きやすい
- IELTSはイギリス英語などが中心
- ただしCELPIPは話すスピードが速く、進むほど難化する傾向あり
スコアの互換性
- CELPIPはCLB(Canadian Language Benchmarks)とほぼ1対1で対応(例:CLB9=CELPIP各技能9)
- IELTSは技能ごとにCLB換算に必要なスコアが異なる(例:CLB9相当=Listening8.0/Reading7.0/Writing7.0/Speaking7.0)ので、Overall Bandだけでなく技能別スコアの確認が必要
受験料
- CELPIP:日本国内 28,000円(税別)
- IELTS:日本国内 約27,500円(税込)
用途の広さ
- IELTSは世界的に通用する試験で、カナダ以外の国への留学・移住にも使える
- CELPIPはカナダ特有の試験で、主にカナダの永住権・市民権申請、大学進学に特化
これらのことから「対面が苦手・カナダ英語に慣れている・ライティングが苦手」ならCELPIP、「対面の方が得意・日本語教材で学びたい・カナダ以外にもスコアを使いたい」ならIELTSと言うことになるが、どちらがスコアが取りやすいか、とは一概には言えない。
CELPIPが向いている人
・Speakingは試験官と話すのではなく、画面の問題に対してマイクで一人で回答する形式なので、対面での英会話に緊張してしまう人
・Listeningはカナダの日常生活や仕事を意識した内容が中心なのでカナダ英語・北米英語に慣れている人
・Listening・Readingはともに4択問題が中心(IELTSより選択式が多い)のため、スペルに自信がない人
・CELPIPのWritingタスクは150〜200文字程度の手紙・E-mail+意見文で、IELTSの250文字エッセイより難易度が低めのため、ライティングが苦手な人
・カナダのナチュラルなスピードでの会話やイディオムに、ある程度慣れている必要があるため、リスニング・スピーキングにはある程度自信がある人
CELPIPまとめ
CELPIPは、カナダへの移住や永住権取得を目指す方にとって、IELTSと同様に、重要かつ有益な選択肢の1つです。IELTSとは試験形式やスコアの仕組みが異なるため、自分の得意な試験形式や必要なCLBスコアを確認したうえで選ぶことが大切です。カナダでの将来を考えている方は、CELPIPも大学やカレッジ進学、永住権にも必要な英語力を証明するテストのひとつとして検討してみましょう。













