大学生のボランティアガイド体験
TOKYO FREE GUIDEって何?
日本のおもてなしを外国人観光客に
東京にいながら異文化交流
__実際接してみると、個人差もありますが、お国柄によって興味や好みがだいたい大別できることってありますよね。日本人が尋ねられて苦労する、日本に関する文化や知識はどこで調べましたか? こちらが日頃意識していないことなど、思ってもみない質問があることもありますよね。
もちろん至らない部分ばかりなので、最初の頃は図書館で日本文化について調べたんですが、最初のゲストさんにそのことを素直に伝えたら「専門知識じゃなく、日本人として生活している中で、常識とか風習とか教えてくれればいいんだよ」と言ってくれて、その時分かる範囲でガイドしてみました。
その時に答えられなかったことは、きちんと答えられるようにしようと思って調べるようにしています。特に旅行誌は、スポットごとに細かく写真や説明が掲載されているので、すごく役に立っていますね(笑)。
__TOKYO FREE GUIDEでは実際、担当するゲストの方とどのように接点を持ってガイドに至るんですか?
ゲストさんはガイド側が選べるシステムになっています。ネットにログインして、ゲストさんの希望のガイド先のほかに、年齢や趣味などの基本的なプロフィールも確認できるようになっています。
どこに行きたいか、何を見たいか、希望がしっかりある方もいるし、「日本ぽいところ」などとぼんやりしている方もいます。
私の場合はリクエストよりも、まずは予定を最優先していますが、その中でも20代~30代ぐらいで、自分と年齢が近いゲストさんを選んでいます。
国はできるだけいろんな国の人と接したいので、毎回違う国の人を案内するようにしています。
__同じ大学生にとって、TOKYO FREE GUIDEでガイドすることがおすすめできる部分はどんなところだと思いますか?
日本にいると、外国の方と1日過ごせる機会はなかなかないので、その機会が得られることが大きいです。それもただ国際交流というのではなく、日本人として日本のよさを伝えられるところが、ガイドのすごく良い部分だと思います。
今、政府が行っている、グローバル化とか外国人受け入れなどの制度を整えることも大切だとは思うのですが、それとは別に、私たちが個人レベルで少しずつでも外国の方と深い関係を築くことで、日本がもっと魅力的な国になっていくんじゃないか、と思っています。
そしてそのために必要になってくる、国際的なコミュニケーション力が上がるのが、ガイドの魅力なんじゃないか、と感じています。
TOKYO FREE GUIDEって?
外国人観光客のガイドをボランティアで行っている非営利団体。ガイドの定期採用は4月と10月に行われています。詳しくはコチラ!
インタビューにお答えいただいたのは
早川真理奈さん(慶應義塾大学)プロフィール
留学や海外居住の経験はなく、日本国内にいながら英語習得を志し、英語劇、英語ディベートサークルに所属。また、留学生向けの授業を受講。そこで知り合った留学生の友人の東京案内から始まり、ユネスコのパンフレットの翻訳や、空手世界大会の通訳、ボランティアとして外国人観光客のガイドを務めるなど、さまざまなことに挑戦。時間を見つけて英会話カフェに足を運んでいる。東京都内にあるバックパッカー向けのホステルでアルバイトをするなど、日々英語を使用する環境に身を老いている。TOEIC945点。2015年4月よりグローバル企業に就職。
取材協力/TOKYO FREE GUIDE、早川真理奈さん
文・構成/永峰千恵 取材/天野里美