金利3%、航空券格安のマレーシア。
今、「MM2H」ビザを取るべき理由
特集|海外ロングステイで人生変わるかも!?
ロングステイ財団の調査によると、ロングステイ滞在先希望国9年連続1位(※)に選ばれている「マレーシア」。人気の秘密は避暑・避寒に最適な気候、物価の安さなどに加え、なんといっても「ビザのとりやすさ」が特徴です。2015年11月23日に神奈川県民ホールで開かれた「マレーシアロングステイセミナー」で、ビザの詳細を伺ってきました。
(※1)ロングステイ:暮らすように旅すること。「移住」「永住」ではなく帰国を前提として、生活の源泉を日本に置きながら、海外の1ヵ所に2週間以上滞在すること。
マレーシアと言えばシンガポールに隣接し、アジア経済を牽引する勢いのある国のひとつ。日本との時差1時間、LCCのおかげで国内旅行と大差ない金額で航空券も買えるようになったこともあり、近年移住者が続々と増えています。
しかし、海外で住むというと壁となるのが「ビザ」。実際にロングステイを考慮される方のために、マレーシアのビザについてレポートします。
■マレーシアでロングステイする時はどんなビザがいるの?
マレーシアでロングステイをするために取得するビザは「MM2H」と呼ばれるもので、これは「マレーシア・マイ・セカンド・ホーム」の略です。最長10年間滞在が可能なビザで、その期間内であれば何度でもマレーシアに出入国することが可能。様々な特典も与えられるとあり、近年大変人気を集めています。
■MM2Hを取得するのに必要な条件は? ※1リンギット=約29円(2015年11月現在)
金銭的な条件は、申請時の年齢によって異なります。
① 50歳未満の場合
最低50万リンギット(約1,450万円)以上の財産証明と、月額1万リンギット(約29万円)以上の収入証明をもって申請を行います。仮承認が下りたらそのうちの30万リンギット(約870万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要がありますが、2年目以降はそのうちの15万リンギット(435万円)は医療費や子供の教育などのために引き出して使うことも可能です。
② 50歳以上の場合
最低35万リンギット(約1,015万円)以上の財産証明と、月額1万リンギット(約29万円)以上の収入証明・年金証明をもって申請を行います。仮承認が下りたらそのうちの15万リンギット(435万円)を定期預金にするか、毎月1万リンギット(約29万円)以上の年金証明をするか、選ぶことができます。
■金銭的条件はクリア! その他の条件は?
ビザを取れる年齢に制限もなく、申請した人の配偶者や21歳未満の子供、60歳以上の親も申請者のビザだけで同行することができます。要するに、家族ひとりがビザを取得すれば、家族の大半が一緒にロングステイをする資格をもつ、ということになります。
また、21歳以上の子供でも何かしらの事情で保護が必要・未婚であれば同行することができます。
有効期間は10年ですが、更新手続きをしておけばさらにビザを延長することも可能。好きな時にマレーシアに行き、2週間の短期休暇や1年の長期ステイなど、自由に暮らすことができます。
■資産形成をするだけのためにビザを取る人も増加中
金銭的条件で触れた通り、ビザ取得には「月々の収入証明」が必要ということで、定年後のことを考え、20代〜40代の時点でビザを取得する人が増えています。もちろん会社を辞めてロングステイをするために取得する人もいますが、ほとんどの人は働き盛り。そんな人たちがビザを取るには理由があります。
それは「マレーシアの銀行口座が開くため」。
なんと、マレーシアの銀行は金利が3%以上! しかも複利なので、預けておけば2年目は1年目に得た利子も元金になって、その増加率は日本とは比べ物になりません。銀行が倒産した時のために国が補償も行っていますので、外国にお金を預けることが不安だという方も安心してチャレンジできそうです。日本国外で資産形成をすることができるというわけです。
■ロングステイに興味が出てきたら…? 「ロングステイ財団」に相談!
これを読んで、「ちょっと興味があるかも…」と思ったら、ぜひ一度ロングステイ財団に相談してみましょう。ビザのことだけでなく、生活・教育・医療などについて詳しく教えてくれますし、個々の家庭事情を踏まえて計画することができるでしょう。
ビザ取得には書類などを提出する必要がありますが、お金はかかっても代行業者にお願いするのが簡単で間違いありません。マレーシアに1年定期預金をすれば、代行費用の元は取れます。
ロングステイ財団HP:http://www.longstay.or.jp/
12月からマレーシアに移住を決めている
フォトグラファー須藤さんにお話を伺いました
「MM2Hビザを取ろうか、今日まで迷っていましたが、色々とお話を聞いて、やはり取得することを決めました。子供の学校を決める時にもビザがあった方が良いでしょうし、日本とマレーシアを行き来することを考えると、毎回空港で税関の手間が省けるのはかなりストレスフリーになりそうです!
現地で銀行口座が開けるのも嬉しいですね。もちろん金利が良いこともありますが、何より長期滞在することを考えるとずっと現金を手元に持っていなくていいので安心です。
最初に約1,450万円が必要ということでしたが、少し調べたところ、昔はもっと安かったそうです。それを考えると、これからもビザ取得にかかる費用は高くなっていくかもしれません。『取るなら今だな!』と思いました。また、ビザを取得すると美術館や観光地での入場料などもかなり違ってくるようです。例えばツインタワーの入場料は、所有者RM25、外国人RM80だそうで、家族4人ではかなりの差ですよね。セミナーで色々な有益情報を得ることができ、本当に良かったです!」
須藤さんのインタビュー記事はこちら
ビジネスでも教育でも世界が注目しているマレーシア。人口や経済成長もこれからが楽しみな段階です。日本におけるかつての高度成長期を彷彿とさせるそのエネルギーは、新しい人生を踏み出す私たちの背中を押してくれることでしょう。
取材・文/坂口弥生