イギリスでも支持率ナンバーワンの

「支持されるイエスマン」になる方法

「日本人の知らない 海外就職で本当に必要なスキル」では、英国在住20年。イギリス・ロンドンのLEON社のエンゲージメント担当として働く伊勢音亜が、海外就職、外資系企業を目指すあなたに欧州と日本のワーキングカルチャーの違いや、欧州での仕事のつかみ方を伝授します。

イエスマンになってはいけないとわかっていても、なかなかノーとは言えないもの。

ノーと言ってしまうのは逆効果でとりあえずイエスといいながら正しい判断をする人が支持されるイエスマンなのです。中学レベルの英語で対応できる「とりあえずイエスマンになる方法」をご紹介いたします。

 

奥の深いイエスマンワールド

 

*イエスマンとは…目上の人、影響力のある人、上司などに賛成しかせず、例え間違った選択や方向に向かっていたとしても意見を言わない人の事を言う。

 

イエスマン」は、1912年には短編小説のタイトルになっており、100年以上経った今も人類は基本あまり変わっていないようです。日本にはどこの職場にもイエスマンがいますが、海外にももちろんいるんです。「ハイハイ」と賛成する人に害はありませんが、何も考えずに頼まれたことを実行してしまっては問題になりかねません。だからと言って何でも否定、反対する人はやっぱり嫌われてしまいます。

 

イエスマンをかわいがる上司と嫌う上司

 

ガチガチ縦社会の大企業にはイエスマン、外資や比較的若い会社組織ならノーマン(イエスマンの反対という意味で)という印象がありますが、どんな会社でもどんな上司でも「正解」を求めていない人はどこにも存在しません。

「あの人は絶対他人の意見を取り入れない」

そんな事を言う人は単に自分の意見やアイディアの売り方が下手なだけ。

頑固な社長や絶対他人の意見を取り入れない常務に限って、「こだわり」を持っているものです。いいものは時間をかけてでも見極める。そういうタイプにアイディアを売るのは至難の業ですが、良いものに目をつぶってまで自我を通すということではないでしょう。

ただ縦社会だと、一番下の部下には一番上の状況が見えにくいのは確かです。

「AよりBをやったほうが収益が大きいのに、なぜBをしないんだ」と思う部下がいたとしたら、収入を増やすことによってブランド価値が安くなることを懸念している上司がいるということも常。

意見を言うときは、自分には見えない状況があることを意識しながら提案してください。

 

 

とりあえずイエスマンになってみよう

 

仕事中、絶対これはおかしいだろという面に遭遇した時、例として

”I’m guessing we’re doing X and not Y because we want to achieve zzz?”(YするよりXのほうが効率的だからですよね?)

など質問をしてみましょう。

ただし質問するときには必ずしも相手が正しいという前提になるように、相手を否定せず攻撃的にならないように気をつけてください。私も実行中ですが”But”(だけど、でも)という言葉を一切使わないようにすると、否定的になる事はありません。結構文を組み立てるのに時間がかかりますが、すぐ効果がでるのでおススメです。ぜひお試しあれ!

例:

× ”I understand your point but…”(言いたいことはわかりますが・・・)

○ “If you’re trying to achieve…, why don’t we do…?”(そのような結果を出したいのなら、こういう方法でやってみるのはどうですか?)

 

イエスマンは愛される

 

何を頼んでも、ハイ! とすぐ仕事を引き受けし、何を聞いてもいつでもポジティブな賛成の声が返ってくるイエスマン。上司としては気持ちがいいものです。どんなに偉い社長さんだって人間ですから、自信がなくなる時もあり、そんな時こそイエスマンは元気付けてくれる味方です。

ハイハイといいながら、デスクに戻ってきちんと考える。

そしてやっぱりこのまま進めてはいけないタスクだと判明した際には相手を尊重しながらどう伝えようと一生懸命悩んでください。そういう気持ちは必ず伝わるものなのです。

 

 

 

伊勢 音亜(いせ・おとあ)

英国在住暦22年。社会人暦10年。元コンサルタントの英国人起業家に付き添いVC、スタートアップ、飲食業界、ブランディングなど幅広い業界にて幅広い経験を持つ。現在はロンドン、LEON社にてエンゲージメント、ブランドコミュニケーション、社内報の編集を担当。

「人を動かす英語術」紹介しているブログもチェック→  http://ameblo.jp/otoa-ise/

 


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