毎日Eトレ!【1557】語順が逆になる「倒置」とは?

デイビッド・セイン先生が教える
大学受験対策でおさえておきたい文法のポイント

セイン先生が大学受験対策で役に立つ英語をご紹介します。受験までの空き時間、ぜひこちらのコラムをご覧ください!今回は、「倒置」の使い方、です。

 

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Hardly had she begun painting the sunset when the sky turned dark.

彼女が夕焼けの絵を描き始めた途端、空が暗くなった。

 

主語と動詞(助動詞)が逆さまに

今回は「倒置」を使った表現を学びましょう。

強調のため、hardly(ほとんど~ない)のように否定を表す語句を文頭にもってくることがあります。そんな場合には、主語と動詞(助動詞)の位置が通常とは逆になります。本来の語順ですと、She had hardly begun painting the sunset when the sky turned dark. となるところですが、hardly を文頭に出すことで倒置が起きて、Hardly had she begun ... という語順に変わります。

ここでは助動詞 had が主語 she の前に来ていますね。この英文の意味は「空が暗くなったとき、彼女はまだ夕焼けの絵をほとんど描き始めていなかった」、つまり「彼女が夕焼けの絵を描き始めるかしないかのうちに、空が暗くなった」ということです。

hardly の代わりに、同じく「ほとんど~ない」という意味を持つ scarcely や barely を使うこともできますので、あわせて覚えておきましょう。

 

一緒に覚えよう! 他の言い方・関連表現

No sooner had she begun painting the sunset than the sky turned dark.


彼女が夕焼けの絵を描き始めると、すぐに空が暗くなった。

 

▶似たような倒置の表現をもう一つ見てみましょう。こちらの文は、通常の語順では She had no sooner begun painting the sunset than the sky turned dark. となります。直訳すると「空が暗くなるよりも早く彼女が夕焼けの絵を描き始めたわけではない」ということです。no sooner を前に出すことで、やはり主語 she と助動詞 had の位置が逆転します。

no sooner ... than ~(…するとすぐに~)は、「ほぼ同時」のニュアンスを表すフレーズです。as soon as ... と同じ意味なので、上の例文は、As soon as she began painting the sunset, the sky turned dark. に書き換えることができますよ。

 

 

講師プロフィール●デイビッド・セイン David Thayne

日本で約30年の豊富な英語教授経験を持ち、ベストセラーの英語の書籍を数多く刊行。英会話イベント・セミナーも精力的に開催している。

 

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