ミュージシャン グローバーさん
「大事なのは、話したいって気持ち」
Cheer up! Interview!
~英語を学んだ先輩からのメッセージ~ Vol.02
「夢見る、学ぶを応援する」をコンセプトにスタートした、Cheer up! English。第2回のインタビューに、ミュージシャンでタレント、東京大学文学部の現役生でもあるグローバーさんをお迎えしました。“語学堪能なインド出身のお父様”と“英語大好きなお母様”のもとで育ったグローバーさんは、小さい頃から英語に触れ合う機会が多く、高校生の頃にはアメリカでの短期留学を経験。英語が堪能なことでも知られています。身につけた英語は現在の音楽活動にも役立っているとか。そんな、グローバーさんに、英語を通じた思い出や学習の意義、cheer up!読者に応援メッセージをいただきました。
撮影/鈴木健太 取材・文/甲斐真理愛(編集部)
「この人ともっと話したい!」と思えば、 言葉は自然とついてくる
——高校生の頃に、アメリカで短期留学を経験したグローバーさん。どんな環境で英語を学んだのでしょうか。
僕のクラスはネイティブじゃない生徒が集まるクラスで、僕みたいに日本からとか、オーストラリアからとかフランスからとか、『母国語が別にあって、英語を第二外国語として理解できる』生徒の集まりでした。学校の先生はアメリカのネイティブな先生で、英語が第二外国語の生徒たちに合わせたカリキュラムを教えてくれました。
——授業はどうでしたか? 難しかったですか? 授業というより、いろんな課題をクリアする過程で英語を覚えるって感じでしたね。例えば、課題でスキット(短い劇・寸劇)を書けっていうのがあって。ただ「何を書け」とか指定されるわけじゃないので、自由にできるんです。例えば、友達との間であったことや生活でこういうことがあったとかを題材に書いてもいいし。友達と組んでコントを作る人もいるし、ちゃんとしたお芝居みたいなのを作る人もいるし。本当に自由なんです。それを、みんなで「じゃあ班をつくって発表しよう!」とか。
——自由な環境で、コミュニケーションを通じて英語を学ぶという感じなんですね。
そう。だから授業って感じじゃなかったです。課題がでたら生徒同士で相談しながら、一緒に頑張ってクリアするっていう。その相談するなかで絶対に英語が必要でしょ、お互いの母国語が分からないから。だから、英語を一生懸命話してコミュニケーションをとっていました。例えば「ダウンタウンに行って、こういうことをこうしよう!」「それをまとめて、どうスキットにしようか?」とか、相手と上手くコミュニケーションをとれないと課題をクリアできない。その過程で英語を覚えましたね。
——机の上で学ぶより、コミュニケーションを通じて英語を学ぶほうが早く身につくっていいますよね。 本当にそう! 僕は、英語を『ツール・道具』として勉強したんじゃなくて、人に頼ったり頼られたり、一緒に相談しながらなにかをしたり、そういうコミュニケーションを通じて覚えられたので、留学はすごく良い体験だったと思います。
——なるほど。そうやって身につけた英語は、グローバーさんにとってどんな存在ですか?
自分の世界を外側に広げるきっかけになるものだと思っています。例えば、僕の兄貴はフランス人の奥さんと結婚してフランスに住んでるんですけど、最初はまったくフランス語を話せなくて。でも、「お義父さん、お義母さんと仲良くなりたいから一生懸命フランス語を覚えた」そうです。そういう環境に飛び込むことで、言葉は自然と後からついてくるんですよね。僕の母も、インドからきた留学生の父と交流するための『階段の一歩目』として英語を覚えたし。「この人ともっと話したい」と思うことが、英語を学ぶ糧になると思うんです。よく、外国人と付き合ったり好きになると、語学が身につくのが早いって言いますもんね。僕も、留学先でかわいいって思った子がいて「この子と仲良くなりたいから英語を覚えよう!」ってなりました(笑)
——その気持ちよく分かります(笑)。では、最後に英語を学習しようと思っている、cheer up!読者に応援メッセージをお願いします。
ゆっくりでもいいので、楽しく学習を続けていってください。英語を身につけると、世界が広がりますよ!
■グローバーさんの英語のキラキラフレーズ
Be happy all ways./いつも幸せでいよう。
▲結婚式でうちの親父が言ってくれた思い出深い言葉です。 人生にはいい時も悪い時もあるけど、「いつも明るく幸せでいよう」と。