日本とは正反対!海外の名刺マナー
日本人の知らない海外就職で本当に必要なスキル

作法が細々とある日本の名刺交換のマナーは欧米では異様に見られてしまうって知っていましたか? 海外で名刺を配りまわる前にちょっと読んでおきたい、海外の名刺マナーとネットワーク作りをご紹介します。
配りすぎると価値が下がる! 欧米の名刺マナー
初対面でテーブルをぐるっと囲むようなフォーマルな会議などでは、名刺マナーは日本も海外でもほぼ変わりありません。それ以外のビジネスシーンでは日本とはがらっと変わる海外の名刺マナー。
私が秘書のお仕事をしていた時は色々な人と名刺を交換したり、著名人、政治家を含めた人の名刺交換の場にも居合わせることがありました。
日本人の方とお仕事をするたびに、物凄い量の名刺をいただくのでビックリしてしまいます。その上誰が誰なのかあまり覚えられず……。と、異なる部分はここでしょうか。
海外で交換する名刺は、ネットワークを築き上げた後に「では将来連絡させて頂きます」「こちらが連絡先です」という会話の先にでてくる便利物にすぎません。
会話で盛り上がった末、別れ際にどちらかが
”Do you have a business card I could take?”(あなたの名刺をいただけますか?)
と聞くのがマナーです!
その後に、じゃあ私のも……という流れで”This is mine”とさらっと自分のをお返しに渡す、
または相手に「あなたの名刺もいただけますか?」と聞き返されるのが理想のパターンです。
誰にでも関係なく、挨拶代わりにばらまいている人は名刺の価値が下がってしまいます。
日本のように渡すときの作法の細かさは求めらません。
名刺を渡した前と後の関係作りがなによりも大切です。
いくら連絡先を渡したからといっても、あたりまえですが「連絡しよう」という動機が生まれなければ無駄なネットワークは消えていきますよね。
欧米で重視されるのは名刺の紙質
語られる事さえ少ないですが、みんなが必ずといっていいほどチェックするのが名刺の紙質。
先程も触れましたが、名刺とは相手を選び、将来の繋がりを託す大事な1枚です。海外の名刺はしっかりした造りで、厚みがあり、凝っています。ちょっとやそっとで折れ曲がりません!
その反、日系の名刺はどんなに偉い人でも大企業でもブランド関係なく結構ペラペラの名刺が多いですね。海外では、高級ブランドなら必ず名刺も高級感溢れる素材やデザインです。
名刺に凝りがあると、交換時などにもさらっと会話のネタになるのでお勧めです。
せっかくなので海外の名刺をちょっとご紹介。
これはソムリエの方の。
これはレストランのソルトシェーカーのメーカー。
そして離婚弁護士……切り離しても片方だけでも名刺として成り立っているところがなんともいえませんね。
ちなみに私の名刺は無料クーポンになっているので、あげると子供も年配の方も、男女関係なくキャーキャーと声をあげて喜ぶパターンが多いです。海外進出を視野に入れている方は名刺デザインにこだわり、紙質をしっかりめに作るのもおすすめですよ。
伊勢 音亜(いせ・おとあ)
英国在住暦22年。社会人暦10年。元コンサルタントの英国人起業家に付き添いVC、スタートアップ、飲食業界、ブランディングなど幅広い業界にて幅広い経験を持つ。現在はロンドン、LEON社にてエンゲージメント、ブランドコミュニケーション、社内報の編集を担当。
「人を動かす英語術」紹介しているブログもチェック→ http://ameblo.jp/otoa-ise/