必ず英語学習の効果が上がる「ディクテーション」とは?
ディクテーションとは聞き取った英文を書き取るというシンプルな勉強法です。
一般的にリスニング力強化の為の勉強法と言われていますが、それだけではなくスピーキングやライティング、リーディングにも効果の高い勉強方法です。
しかし、多くの時間と根気が必要になります。聞き取れない部分や書き出せない部分があると何度も同じ英文を聞いて考えるので、たった数行の英文を書き写すのに10分も20分もかかったりしてしまいます。時間がかかってしまうのは分からない部分があるからなのですが、分からない上に時間がかかり、シンプルなだけあって地味な勉強法に苦手意識を持つ方も多くいます。
確かに慣れないうちは大変だと思います。耳で聞いて理解していると思っていても、いざ書き出すとなると想像以上に書き取れないものです。英語のTV番組やニュースが理解できていても、それは話の概要が掴めているだけで完全な英語力ではありません。更に英語力を高めたいのならディクテーションで確実に力をつけましょう。
ディクテーションではこんな効果が得られます。
リスニング力の強化
「聞く」訓練にはもってこいです。我々日本人は英語の発音に慣れていないため、耳を慣らす訓練が必要です。今まではポイントとなるフレーズを聞き、文脈を予想して内容を理解していたので、聞き逃していた細部がありました。ディクテーションは一言一句書き出すので、音に敏感になります。訓練を重なるとちょっとした発音の違いを聞き取れるようになります。
語彙力の強化
知らない単語を発見する機会になります。単語自体は簡単でも会話に入ると分からないものは、特に勉強を怠りやすい盲点なのでそういった弱点発見に役立ちます。
文法力の強化
語彙力と同様に、知っているつもりでも使い方によって分からなくなる箇所は弱点です。そこを強化し学習しましょう。
文法も構成が分からないと、一文書くのもひと苦労です。最初は分からない単語はカタカナで書き、流れを掴みましょう。何度も繰り返すと文法構成も理解でき、分かってくるとスピードも上がります。
ライティング力の強化
「書く」ことは「話す」ことの3倍の時間と動力を要します。しかし、「書く」という行為は脳への刺激が高まるので、考え、想像し、集中して行う事により身につく速度も違うのです。最近はデジタル機器の普及でペンを取る機会も減っていますが、ディクテーションをする事で「書く」スピードもアップします。
文章構成や語彙力の強化はライティングの基礎になります。
スピーキング力の強化
「聞く」事と、「話す」事は別のように思えるかもしれませんが、大きく関係しています。なぜなら、人は知らない音(聞き取れない音)を話す事ができないからです。しっかりとした耳を持って発音を聞き取れていないと、その発音を話す事はできません。似た発音で違った意味を持つ語彙なども聞き分けられるようになると、意味も分かりながら話せるようになります。
リーディング力の強化
文法力と語彙力がつくとリーディングでもそれを発揮する事ができます。
ディクテーションは英語学習において全てをカバーする力を持っているのです。初めのうちは聞き取ったものをカタカナに写すところから始めても良いです。徐々にスペルを当て、英文で完成できるようにしていきましょう。地道な学習ですが必ず効果の上がる学習法です。
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