たらい回し、全然内見できない!?
親子留学の重要ミッション、海外家探し
フォトグラファー須藤夕子さんが
写真で綴る親子留学実体験記
笑顔泥棒と称して人物などのポートレート撮影を中心に活動する、ママフォトグラファーの須藤夕子さんが、2011年に出産した愛娘と一緒に、2015年12月から親子留学行きを決定! なぜ今、家族が離れて親子留学なのか? 親子留学の実体験記を公開してくれます。
お子さんの英語教育や親子留学に興味があるなら、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
日本に一時帰国する前に家を探さなきゃ!
東京では10回程引っ越しをしたので、部屋探しや引っ越しは得意!? と思っていましたが、やはり国が違えば勝手が違います。
転勤など駐在員の方は会社が家も選んでくれて、至れり尽くせりでうらやましい限りですが、探すのも楽しみのうち!! パートナー選びと同じくらい家選びは大変な道のり! 自分の足で見て決めるしか選択肢がない私の家選びの旅が始まりました。
学校が決まったので、通える範囲内のバスの通っている10キロ圏内から! 自転車に乗っている人をまだ見たことがありません!! 幼稚園のお迎えに自転車…。多分いないでしょう。
まずは、街を知ることだろうと、たくさんの街を歩いてみました。そこで感じたことは、電車やバスが少なく、車社会であるということ、その割に5キロ先と言うと遠いという感覚??!! 何なんだ!? ビルだらけの都会だけど、まだまだ「村」感覚?
夕方の帰宅ラッシュ時は動かないくらい渋滞。もう少しインフラの整備がされるとこの国も住みやすくなるだろうな、と思います
発展するクアラルンプールでも、200平米で家賃18万円という安さ!
2010年に街の上空から写されたクアラルンプールのポストカードを見つけました。そのポストカードを見て、たった6年で街が全く変わっていることに驚きました! それくらいどんどん建物が建っていて、歩いているとコンドミニアムやホテルのcoming soon!の看板があちらこちらで見られます。
このポストカードのツインタワー周辺の公園以外の緑の部分は、現在ではほとんどビルが建っています
私たちと同じ昨年末に引っ越ししてきた娘と同じ年齢の4歳のお子さんがいるイギリス人お父さんと情報交換しましたが、幼稚園はイギリスにいる間に決めて、家は毎日見て歩き、Bangsarという白人が多く住む場所に3LDKで6,000リンギット(約180,000円)の場所にしたと言っていました。200平米くらいのようなので、東京では考えられない安い金額でしょう。
BangsarにあるBangsar villageというショッピングモールのスポーツジムからの景色
Bangsarはクアラルンプールの麻布十番といわれる高級住宅地で、遠くにKLタワーやツインタワーが見えます
早速不動産屋にメールするも、意外な対応にここは海外なのだと改めて思う日々
不動産屋のサイトで物件を調べ、メールして早く確実な返事が戻ってくるのは、やはり日本の会社でした。直接、レジデンスの担当者に聞いても、面倒な対応をされたり、ここに電話をして! と番号を渡されるだけだったりと、不親切な対応が多かったです。番号にかけてみると、また担当者が違うからこちらの人へ! と言われ、また電話して、やっと物件が見れるのか? と思ったら、日にちを変更したいと言われたり…、とイライラする日々でした。
どことは言いませんが、日本人の担当の方でもこちらの仕事感覚なのでしょう、日本の不動産屋なら何カ所も一日に見させてくれるのが当然と思っていたら、「より確実な所一軒にしてください!」と若い女性担当者。「では2カ所だけお願いします、AとBと」が言うと「AとBは5キロくらい離れてますが、エリアを絞ってくれないと無理です」と…。5キロってそんな遠いの? ともう感覚が分からなくなってきました。
私、お客さん、カスタマーだよね? と、なぜそんなに、そちらの都合に合わせないと行けないの? となかなか日本のようにはいかない状況でした。
まあ、ここはマレーシア、のんびりいきましょうか…。
*ちなみに、以下のサイトを参考にしました。ご検討されている方に参考までに残しておきますね。
Propertyguru.コム(18000以上のコンドミニアムの物件情報が見られる)
日本の不動産屋に連絡すると、うって変わって即返事、即内見!
やっぱり信頼できる日本の不動産屋で再び探すことにして、スターツさんに物件紹介をメールで聞いたところ、即返事が来て、次の日には内見できるというスピーディな対応。やっぱり安心できます。
VIPODという名前の大人気の物件で、娘の幼稚園にも徒歩15分ほどで通えて、徒歩10分圏内に伊勢丹があり、東京で言ったら日比谷や大手町のような立地の場所にあるのだそう。NYなら1ヵ月200万円くらいはする物件でしょう! と話してくれたのは担当の平岡さん。ステイ先まで車で迎えにも来てくれました! 最初にその物件の屋上にある共用部分のプールを見せてもらってから室内を内見させてもらいました。
こちらの物件は家具や家電が備え付けられているのでエコだと思います。引っ越しの度に買い替えたり、重いものを運ぶためのエネルギーも、もったい無いですよね。人の使った物じゃ嫌だと言う人もいるかもしれませんが、家具家電を買い替える金額も相当なモノで、サイズを計ったり、扉から入らなかったりと、面倒なことばかりですが、家具家電に1円も払わず手ブラで引っ越しができるって、すごく気が楽! そして、必要最低限の荷物だけで生きていけると考えるだけで、すーっと楽になる感じがしました。
現地では、担当者とこちらの物件のオーナーさんと一緒に見るという、日本ではあまり見られないスタイルです。そして何とその場で値段交渉も始まるというのも大きな違いですね。
同じ日に家賃が安い他の階も見せてもらいましたが、広さも景色も全く違いました。やっぱり先に見た部屋に決めようと、交渉して500リンギット値引きしてもらい即決しました!
360度クアラルンプールの街を見渡せる、そして年末の花火ももちろん見ることができる特等席! 目の前に上がる花火は圧巻でしょうね〜
真横にはハイアット、その隣はマンダリンホテルと周辺は世界の一流ホテルがずらりと並んでいます
興奮してベッドに転がってるのは、我が子です…笑
バスルームはふたつあり、こちらがメインの方で洗面台がふたつ、ジャグジーつきのバスタブ。2013年に建てられたそうなので、まだ築3年くらい
もうひとつのベッドルーム。クーラーは天井からのタイプ
リビングです。オーナーの趣味によっては微妙な家具が並んでいることが多いのですが、ここはとてもシンプルでモダンでありながら、ウッド系のインテリアがバランス良く配置されていて、暖かみがあります
キッチンはディスポーザーがついている物件はクアラルンプールでは、まだ少ないようですが、こちらの物件にはついています
シンクやコンロの壁が鏡になっているので、キッチンに立つと、とても広く感じて、作業もしやすそう
リビングの横についている少し狭いけどダイニングルーム
洗濯乾燥機つき。生活感を見せないような扉も気が利いてます
薄型のテレビもついてます
最上階のジムにはスタジオもあり、住人が先生を呼んで習ったりするのもクアラルンプールでは普通なことのようです
クアラルンプールはスポーツジム代も安いのですが、ほとんどのコンドミニアムに完備。機材は最新型でこちらはサウナもあり!
少しお手頃価格になる他の階の物件も見学しました
徒歩10分圏内にある伊勢丹の食料品売り場には和食のお惣菜や日本のレトルト食品まで何でもそろいます
娘の大好きなトビっこ。我が家では「いくら」と言ってますが(笑)
目の前の公園。この前を通りながら、幼稚園に徒歩で通いますが、子どもと一緒だと15分か20分くらいかな
外国人でもシンプルで簡単な物件契約
日本だと、保証人だとか仕事先や年収まで、プライベートな事を根掘り葉掘り記入調べられまくりですよね。
以前住んでいた五反田のタワーマンションGは契約する時にフリーランスだったため、確定申告3年分のコピーやちょうど2月だったので源泉徴収票の全部のコピーを求められ、保証人含め、何枚書くんだ、ってくらいの契約書。
1ヵ月くらいすべてが終わるまでにかかるのが当然だと思っていましたが。
はい、ここに決めます! と目の前のオーナーに伝え、はい、では金額がOKならOKよ! とふたつ返事で終了。あとはスターツさんからオファーレターなるPDFが送られてきて、それにサイン、支払いして終了! 日本なら外国人が家を借りるのは難易度が高いものですよね。
<契約金額の内訳>※支払い時レート26円/1リンギット
Consulting Free for Expatriate Residence MR8,500
Advanse Rental 初月度家賃 8,500
Security Deposit (家賃保証 退去時に返却) MR17,000
Utility Deposit(家賃保証 退去時に返却) MR4,250
Stamp Duty and Documentation 印紙税 契約書費用 MR1,308
契約マンションの外観
クアラルンプールに来てから3週間が経ち、住む場所が決まるまでは、やっぱり気持ちが落ち着きませんでしたが、幼稚園も家も決まり、私の最初のミッションは完了して一時帰国します。
スターツの平岡さんとオーナーさん、本当に感謝です。
物件選びはパートナー選びと似ていると最初に書きましたが。決まる時は、サクっと決まるんですよね。
恋愛も同じようになかなか上手くいかない時は、違うなと思った方が良いでしょうね〜。
家探し番外編
いくつか見た物件のひとつ、レジデンス用の部屋があるレガリアスイーツをご紹介
いくつかの物件を見た中で、旅行などでも泊まれるレガリアスイーツ(Regalia Residence)を紹介します。写真家ということもあり、窓からの景色が重要だと思い、この物件が気になったので行ってみました。ホテルですがレジデンス用の部屋もある物件です。試しに泊まってみました。マンスリーだと1ヵ月4,000リンギット~9,000リンギットくらいの、日本円で約10万~20万くらいの物件です。
旅行など短期でも宿泊できるので、ゆっくり滞在したい子連れの家族におすすめです。何と言っても屋上にプールがあって、それがおすすめです。プールサイドにイタリアンレストランもあって、そこでお酒も飲むことができて、ここにいる人すべてが笑顔で、なんとも良い気が流れている場所でした。娘もたくさんの方に遊んでもらいました。
このワンベッドルームで4,000リンギットくらい(レジデンス棟は別の棟になるので、これとは少し違う仕様です)
ベッドリームとダイニングが繋がっていて、40平米くらいの大きなワンルームといった感じ
マレーシアは暑い国なので、だいたい床が大理石やタイル使用の場所が多いのですが、ここは木目のフローリング。日本のようでとても落ち着く〜と思いました
シャワーはヘッドが小さく水圧が弱め、バスタブなし
キッチンはスタイリッシュですが、生活するには少し小さいですね
鍋やキッチン用具が最低限そろっていました
ここの売りは何と言っても景色! 部屋からの景色です
朝日が昇る前の景色です
下をずっと見ている娘、何見てるのかな?
LALUAN SAREMBANというラインのPutra駅がすぐ下に見えて、電車が見えます。高さがあるため音はうるさくないです
さて水着に着替えて、屋上のプールへ出かけましょう!
またここに行きたいと思わせるのは、こちらの屋上のプールです!!
プールの横のレストラン、サンセットは息をのむ美しさで人が続々と入ってきました
イタリアンのお料理も抜群でしたが、ふたりでデザートまで食べて3,000円くらい。東京の感覚だと安いのですが、こちらマレーシアでは300円でお腹いっぱい食べられるので、高級店になっちゃいますね!
プロフィール●須藤夕子(すどうゆうこ)
広告代理店など三年間のOL生活を経てカメラマンへ転身。ポートレート撮影を得意としてリチャードギア、渡辺謙など撮影した著名人は1,000人以上。雑誌、広告などフリーランスフォトグラファーとして活躍。また「笑顔泥棒」と称しパリ、NY、マイアミ、沖縄など世界中の子ども達の笑顔を撮影し個展や写真集などで発表している。産経Expressで土曜隔週「笑顔泥棒 ガールズフォト講座」好評連載中。
写真教室は毎月一回不定期で行っています。Facebook「笑顔泥棒写真倶楽部」からお申し込み下さい。