これがあると大違い! 聞きやすい
話に入れるべき英語の「導入」とは?

デイビッド・セイン先生が教える

日本人のヘンなビジネス英語

ビジネスシーンでも使いたいのは、英語が母国語でない相手とやりとりすることも多いから、シンプルで分かりやすい簡単な英単語や英語表現ですよね。簡単な英語の中にも、日本人が言ってしまいがちな間違い英語や、表現をちょっと直すだけでスマートなビジネス英語になる表現があるんです。

そんなビジネス英語表現を2週間に1度、人気英会話講師である、デイビッド・セイン先生に教えてもらいます。日本人なら誰でも身に覚えがありそうな、ケアレスミスを減らして、スムーズなビジネスコミュニケーションを目指しましょう。

 

第19回 プレゼン

「イントロ」が大切! 話題が変わることを知らせてメリハリのあるプレゼンにする!

 

イマイチ英語  In April of next year, we will release three new products .

 

来年4月に、弊社から3つの新製品を発売します

 

イチオシ英語  Now, I’d like to move on to another topic. In April of next year, we will release three new products.

 

さて、次の話題に移りたいと思います。来年4月に、弊社から3つの新製品を発売します

 

 

聴衆を置いていかないプレゼンをしよう

 「いいプレゼンテーション」とはどのようなものでしょうか。さまざまな要素があると思いますが、私は「オーディエンスを置いてきぼりにしない」ということが大事な条件のひとつだと考えています。「スピーカーはいま何について話しているのか」を前もって知っているかどうかが、聞き手の理解度や集中力に大きく影響することは、オーディエンスとスピーカー両方の経験から私が実感していることです。

 例えばI’d like to talk about some of the features of our customer-oriented business solution.「当社の顧客志向型ビジネスソリューションの特色についてお話しいたします」のように、冒頭にプレゼンのテーマを提示するのは当然のことですが、その後も「話題の区切り」ごとに聞き手に「心の準備」をしてもらえるように導くことが重要なのです。

 

 

話が切り替わることを「お知らせ」する

 今回の「イマイチ英語」と「イチオシ英語」の違い―それは、Now, I’d like to move on to another topic.というフレーズで始まるか始まらないか」です。この「案内」が肝。この一言があることで、聞き手は「今までとは別の話が始まるんだな」と構えることができるので、話の内容を理解しやすくなります。

 逆に、このようなお知らせがないと、「あれ、さっきまで収支報告をしていたけど、いつの間にかデータ分析の話になっていたのね」のように、話に半歩遅れてしまうオーディエンスが出てきてしまうのです。

 もうひとつ関連フレーズをご紹介します。

 

I’d now like to discuss another issue.

別のことについてお話しします

 

 「テーマ」という日本語には決まった訳がなく、subject / topic / issue などいろいろな単語が使われます。

 

 

「承認」の意味だけではない!プレゼンで活躍するOKAY

 実は、上記で紹介した表現にプラスしてぜひ使って欲しい言葉があります。それはokayです。okayは、ひとつの話が終わって、次に移るときに「さて」「それでは」のニュアンスでよく使われます。聞き手もokayを合図に頭を切り替えます。さまざまな人のプレゼンを聴けるTED(https://www.ted.com/talks?language=ja)などをご覧の際にはぜひ注意して聴いてみて下さい。

例:Okay, if there are no questions, let’s go to the next topic.

さて、何もご質問がなければ、次の議題に移りましょう

 

 

 関連表現 

他にもある、テーマを変えたい時の表現はこちら!

 「テーマ」を変える時に便利な表現は他にもいろいろあります。シチュエーションに応じて一番しっくりくる表現を探して使ってください。

 

□ Okay, moving on …

さて、次ですが…

 

□ Let’s move on.

では、次に行きましょう

 

I'd like to turn to the next topic.

次のトピックに進みたいと思います

 

This leads me to my next point.

これが私の次に話したいトピックにつながります

*lead XX to ~は「XXを~に導く」の意味です

 

Next on the agenda is a sales trip to the US.

次のアジェンダは、営業目的のアメリカ出張についてです

 

 

 今回のボキャブラリー 

タバコ臭い、香水の匂いがきつすぎる、って何て言う?

 同僚などに「私、タバコ臭い?」と確認する。あるいは「あなた、タバコ臭いよ」と指摘する時の表現をご存知ですか? 「~の臭いがする」は、stink of ~、「タバコ」はcigarette(s)なので、Do I stink of cigarettes?「私、タバコ臭い?」や、 You stink of cigarettes.「君、タバコ臭いよ」などと言えます。stink of smokeでもOKです。ちなみに、stink はネガティブな意味で使われるので、もしYou stink of perfume.と言われたら、「香水のいい香りがするね」ではなく、too much perfume「香水の匂いがきつすぎる」と批判されていると理解しましょう。

 

 

構成・文/デイビッド・セイン

 

 

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