トロントって実は映画の町!!
IKUMI from Toronto
「トロントニアン」とはトロント人の意。オンタリオ湖を望むこの町に住み始めてもうすぐ5年。学生結婚して、佐賀県から突然カナダ移住した当初は、北米で5番目に大きな都市・トロントで迷子状態でしたが、今では自分のことを「トロントニアン」って呼べるかしら。
140ヵ国以上の言葉が話されているこの町で、「自慢できることは何?」と道行く人に尋ねると「Diversity(多様性)」だと笑顔で答えてくれました。移民に溢れるトロントに住めば、ギリシャ料理、ベトナム料理、ジャマイカ料理、エチオピア料理など、本場の味がいつでも楽しめます。カナダ先住民の古くから伝わるお話や、ヒップホップと混合した新しい音楽も大きなトロントの魅力です。
他にもアイススケートが身近にあること、川崎宗則選手の活躍が生で見られることなどワクワクに溢れるトロントですが、私が一番自慢したいところは、トロントが映画の町だということです。 映画に縁もゆかりもなかった田舎娘がこの数年で関わった映画関係の仕事3本。現在、自主制作で短編の映画を作っています。
こんな挑戦がすぐできたのは、多くのトロントニアン達が「ビギナー」という言葉をマイナスに捉えず、応援してくれたから。映画作り初心者の私に、皆がかけてくれた言葉。
「やってみなさい、とりあえず」
これがトロントの抜群に素晴らしいところ。
“Go ahead and give it a try.”
あなたも一度はスクリーンでトロントを観たことがあるはず。例えば、「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」、「バイオハザードシリーズ」、「パシフィック・リム」など。アメリカよりも撮影のコストが安いらしく、年中トロントのどこかで撮影が行われています。
国際的な映画祭も多く、世界各地から名だたるクリエーターたちが訪れ作品を紹介しています。映画の世界がぐんと近くなるトロント。「ビギナー」であることに大きな可能性と希望を見出せる大好きな私の町です。
吉田育未(よしだ いくみ)
佐賀県出身。21歳の米国留学まで愛するふるさとで育つ。 留学先のコロラドでパンクでアナーキーな人々と時を過ごしパンク音楽に目覚める。帰国後、佐賀の居酒屋で カナダ人マイケルと会い、学生結婚。 トロントへ移住。トロント大学院在学中にドキュメンタリー「ロスト・アンド・ファウンド」の制作に携わる。 現在、翻訳や通訳、リサーチの仕事に打ち込む傍ら、執筆や映画制作活動にも取り組む。カナダの文学、音楽、映画、鳥が大好き。ブログも更新中:Kitsune on the Waves
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