オバマはなぜレームダックと言われる?
動物にまつわることわざ・英語表現集
意外な英語表現を紹介!
構成・文/山川俊行(編集部)
最近、ネットニュースや新聞などで「オバマ政権、“レームダック”化」という言葉が飛び交っています。「レームダック」とは、英語で「lame duck」と記しますが、元々の「足の不自由なアヒル」から変化し、「役立たずの政治家、死に体となった政権」という意味で使われるようになった慣用句です。調べてみると、この他にも動物の名前が入った英語の慣用句やことわざがたくさん存在することが判明! そこで今回は、動物にまつわる意外な英語表現をピックアップしてみました! 動物の種類別にご紹介します!
◎ pig
when pigs fly(豚が空を飛ぶときに≒不可能である、あり得ない)
「豚が空を飛ぶ」、そんな現実では絶対に起こりえない状況から転じた「チャンスがない」「不可能である」といった婉曲の表現で、「when pigs have wings(豚に翼があるときには)」、「pigs might fly(豚が飛べたら)」など、類似のバリエーションも豊富。
e.g.)
I will marry you when pigs fly(豚が空を飛んだら、あなたと結婚するわ)
他にも……
buy a pig in a poke(よく見ないで品物を買う)
make a pig of oneself(大食いする、食べ過ぎる)
pig it together(汚いところで雑居する)
◎ cat
let the cat out of the bag(うっかり秘密を漏らす)
その昔、イギリスの市場で子豚を取り扱うときは、子豚が暴れないように袋に入れて取引が行われていました。その一方で、袋の中身がわからないことをいいことに、子豚の代わりに猫を入れたイカサマ商売が多発したそう。このことから、「猫を袋から出す=秘密が漏れる」という意味になったと言われています。
e.g.)
Don’t let the cat out of the bag! (秘密を漏らすな!)
他にも……
curiosity killed the cat(好奇心は猫を殺す)
bell the cat(猫に鈴を着ける)
◎ dog
see a man about a dog(ちょっと用事がある)
直訳すると「ちょっと犬のことで人と会ってくるよ」という意味ですが、実は、用事の内容を明らかにしたくないときに用いられる代用表現なんです。主にトイレで席を立つときの口実で使われる便利な言い回しだとか。
e.g.)
Sorry, I’m just going to see a man about a dog. (すみません、ちょっと用事があるもので)」
他にも……
let sleeping dog lie(余計な面倒を起こさないようにする、干渉しない)
lead a dog’s life(みじめな生活をする)
until the last dog dies(最後の最後まで、どこまでも、とことん)
◎ elephant
elephant in the room(見て見ぬ振りをされた問題、誰も口にしない問題)
もし部屋のなかに象がいれば、気づかないはずがないですよね。そうした誰もが異様な事態に気づいているにも関わらず、口に出すのがはばかられるような問題(学校のいじめ、夫婦間の不和など)に対する比喩として用いられます。
e.g.)
Her father’s violence is the elephant in the room about her family. (彼女の父親の暴力は、彼女の家族では誰も口にしない問題だった
他にも……
elephant dance(象のダンス≒見苦しいもの)
kill an elephant(やり過ぎる、余計なことまでしてしまう)
see pink elephants(幻が目に散らつく)
◎ bird
a little bird told me(風の便りに聞いた、小耳にはさんだ)
「a little bird」が主語なので、情報源を明かしたくないときに重宝する表現。
e.g.)
How did you find out it was my house? (どうやって私の家がわかったの?)
A little bird told me. (風の便りでね)
他にも……
birdbrain(愚か者、間抜け)
bird course(楽な科目)
home bird(出不精の人)
いかがでしょうか。テキスト通りの勉強に限界を感じたら、自分で覚えやすいように勉強法を工夫してみるのも手です。あなたも早速、好きな動物にまつわる表現から覚えてみては?
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