映画で学ぶ|ネオンデーモン The Neon Demon
最新映画情報で文化の違いや英語
表現を学びリスニングを鍛えよう
日本で英語漬けになる環境を作るのが難しいなら、日本語字幕がない映画の公式予告編でリスニング力を鍛えましょう。映画情報を知ることができて、リスニングの学習にも役立ちます。英語フレーズや表現、日本との文化の違いなどのワンポイントの解説から、すべての英語のセリフと翻訳も掲載しています。
今回紹介する『ネオンデーモン』は、2016年カンヌ国際映画祭のコンペティション部門正式出品作品です。主演は2歳の時に姉ダコタ・ファニングが出演した『I am Sam アイ・アム・サム』(2001年)でデビューしたエル・ファニング。最近ではJ・Jエイブラムス監督作『SUPER8/スーパーエイト』(11)で世界的に知られる存在となり、アンジェリーナ・ジョリーと共演した『マレフィセント』(14)のオーロラ姫役で一躍人気を集めた注目の女優です。
作品情報
『ネオンデーモン』
原題:The Neon Demon
日本公開:2017年 1月13日(金)
あらすじ
誰もが目を奪われる特別な美しさに恵まれた16歳のジェシーは、トップモデルになる夢を叶えるために、田舎町からロスへとやって来る。
すぐに一流デザイナーやカメラマンの心をとらえチャンスをつかむジェシーを、ライバルたちが異常な嫉妬で引きずりおろそうとする。
やがて、ジェシーの中に眠る激しい野心もまた、永遠の美のためなら悪夢に魂も売り渡すファッション界の邪悪な毒に染まっていく――。
予告編のセリフとその英訳はこちら!
Casting Director (Jamie Clayton):
I see 20 or 30 girls coming here every day.
審査主任(ジェイミー・クレイトン):
毎日20~30人の女の子がここに来る
From small towns.
With big dreams.
小さな街から
大きな夢をもって
Some girls crack under the pressure.
プレッシャーで精神が参っちゃう子もいる
You.
You’re going to be great.
でも
あなたは成功するわ
Copy:
FROM
NICOLAS WINDING REFN
コピー:
監督
ニコラス・ウィンディング・レフン
VISIONARY DIRECTOR OF
DRIVE
先見の眼をもつ
『ドライブ』の監督
Assistant (Houda Shretah) :
What’s it feel like?
アシスタント(ハウダ・シュレタ):
どう感じる?
To walk into a room.
会場に歩み入る時
It’s like in the middle of winter.
真冬みたいなその場所で
You’re the sun.
あなたは太陽
Jesse (Elle Fanning) :
It’s everything.
ジェシー(エル・ファニング):
それが私の全てよ
You know what my mother used to call me?
私がお母さんに何て呼ばれていたか知ってる?
“Dangerous.”
「危険な子」
“You’re a dangerous girl.”
「あなたは危険な子」って
She was right.
お母さんは正しかった
I am dangerous.
私は危険な子
Copy:
THE
NEON DEMON
コピー:
ネオンデーモン
COMING SOON
TO THEATERS
もうすぐ
劇場公開
知っておきたい英語・文化のワンポイント
ホントに便利なused to + 動詞原形
今回は、学校の教科書でも教わるused toを取り上げてみましょう。
予告編から引用するように使わせてもらいますと…。
My mother used to call me “a dangerous girl.”
お母さんは私を「危険な子」と呼んでいたものだった
って感じ。
訳し方としては、「…ものだった」とか、「以前は…」「かつては…」とか。
僕たちが会話で「むかし」って言うときにも当てはまることが多いですね。
I used to jog every morning.
前は毎朝ジョギングしてたよ
We used to hate each other, but we are best friends now.
私たち昔はお互い大嫌いだったけど、今は親友同士だよ
このように、以前は「習慣だった・普通のことだった。でも今はそうじゃない」っていう事柄に使えるとても便利な表現です。
発音は、カタカナで書くと「ユースト・トゥ」みたいな感じで、それが繋がって「ユーストゥ」になります。
ネイティブでも、こうやって繋がってワンセットだと思ってる人たちがいるぐらいです。
あと、習慣・日常的だった事柄に関していえば、used toは現在完了形よりも使いやすいと思います。
I have lived in the USA.
アメリカに住んでたことがあるよ
I used to live in the USA.
昔アメリカに住んでたよ
どちらも正しいので、使いやすいほうをクセづけちゃいましょう。^^
used toの疑問文と否定文
現在完了形と違って、このused toは過去形です。
ですから、疑問文のときも過去形になります。
Did you use to play sports?
なにかスポーツやってた?
過去形がDidに移って、本動詞はuse toと原形になることに注目。
でも発音はやっぱり繋がってて変わりません。
それもあって、ネイティブの人たちでもDid you used to…とどっちも過去形で書いちゃう人もいますし、教科書によってはそれもオッケーとして紹介してます。
疑問のかたちでused toが使われることは、その言いにくさのためでしょう、あまりありません。
否定のかたちになると、さらに言いにくくて、使われるのは稀ですし、もっと言いやすいかたちで使われたりします。
I didn’t use to like natto.
I used to not like natto.
I never used to like natto.
前は納豆が好きじゃなかったよ
など、細かく言えばもっとありますけれど、ポピュラーなのは3番めのnever used toですねー。
それでも、やっぱりちょっと言いにくいと思います。
I didn’t like natto before.
なんて言い方が、意味も正しいし、より言いやすいはずです。
つまりused toは、「単純過去形+before」と同じ、と思ってもらって差し支えありません。
いかがでしょうかー?^^
『ネオンデーモン』
The Neon Demon
全米公開:2016年6月24日
日本公開:2017年1月13日(金) TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国順次ロードショー監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演〔役名〕:エル・ファニング〔ジェシー〕、キアヌ・リーブス〔ハンク〕、カール・グルスマン〔カール〕、ジェナ・マローン〔ルビー〕、ベラ・ヒースコート〔ジジ〕、アビー・リー〔サラ〕
配給:ギャガ
公式サイト:http://gaga.ne.jp/neondemon/
公式Twitter:https://twitter.com/gagamovie (ギャガ株式会社アカウント)
公式Facebook:https://www.facebook.com/gagajapan (ギャガ株式会社アカウント)
© 2016, Space Rocket, Gaumont. Wild Bunch
ライタープロフィール●ケネス宮本
アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。