映画で学ぶ|ジャッキー/ファーストレディ最後の使命 Jackie

I'm gessing you~ネイティブの言い方はこれ!

日本で英語漬けになる環境を作るのが難しいなら、日本語字幕がない映画の公式予告編でリスニング力を鍛えましょう。映画情報を知ることができて、リスニングの学習にも役立ちます。英語フレーズや表現、日本との文化の違いなどのワンポイントの解説から、すべての英語のセリフと翻訳も掲載しています。今回は監督が自ら熱烈なオファーを送ったという、ナタリー・ポートマンが主演の『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』からご紹介します。

あらすじ

「史上最も有名なファーストレディ」「世界で最も愛されたファッションアイコン」として熱狂的な人気を獲得していた、アメリカのジョン・F・ケネディ大統領夫人、ジャッキーことジャクリーン・ケネディ。だが、暗殺という悲劇的な最期を迎えたケネディ大統領の葬儀の映像が世界中に流された時、人々は初めて見るジャッキーの姿に驚いた。「ただケネディの隣にいる人」と思われていた彼女が、毅然としたストイックなまでのたたずまいで、二人の幼い子供たちを励ましながら、荘厳な国葬を取り仕切ったのだ。なぜ彼女は、夫の突然の死で人生が一変したわずか3日後に、今も語り継がれる偉業を成し遂げることができたのか?自らの手で築き上げてきた<ケネディ伝説>を永遠にするために、ジャッキーは命の危険さえも顧みず、最期の使命に身を投じる――。

 

ジャッキー/ファーストレディ最後の使命

Jackie

日本公開:2017年3月31日(金)

全米公開:2016年12月2日

 

知っておきたい英語・文化のワンポイント

ネイティブらしく言いたい、I’m guessing you~の使い方

予告編の最後、ジャーナリストがジャッキーにこう尋ねます。

I’m guessing you won’t allow me to write any of that.

このI’m guessing youから始まる文章は、「~かなと自分は思ってるけど、どうですか?」と、自分の考え、推測が相手の考えや答えと合っているかを確かめたい時に使える表現です。

いくつか例文を見てみましょう。

 

(レストランで。相手が料理を完食したのを見ながら)

A: I’m guessing you want to order desert.  

デザートも注文したいみたいだけど、そうなの?

B: Yes, I always have space for dessert!  

その通り、デザートは別腹だもん!

 

この例文では、肯定形の文章でAが尋ねたことに対し、肯定形でBが答えています。Aが考えていたことは、Bの考えと一致していましたね。

 

一方、次の例文は、

                     

A: I’m guessing you’re going to sleep in. It’s 3 am.  

朝は遅くまで寝てるつもりでしょう、もう3時だよ

B: No, I have a job interview tomorrow at 7 am. 

いや、明日は7時から面接が入ってるんだ

A: Oh, good luck. 

あらそうなの、がんばって

 

Aが肯定形で尋ね、Bは否定形で返しています。Aの推測は当っていなかったようですね。

 

それではもうひとつの例文を見てみましょう。

A: I’m guessing you won’t allow me to eat the rest of this cake. 

このケーキの残りを食べること、OKしてはくれないよね

B: No, of course not. You are trying to lower your cholesterol, remember?  

ええ、もちろんよ。あなたはコレステロール値を下げようと頑張ってるところなのよ、もう忘れたの?

ジャーナリストがジャッキーに尋ねた時のセリフの応用です。Aが否定形で尋ね、Bも否定形で答えています。Aの推測とBの考えが一致していたということですね。

ただここで、日本語と英語の文化の違いが答え方に垣間見れます。

 

Bの答えNo, of course not.に対して、日本語訳は「ええ、もちろんよ。」となっています。「ええ、もちろんよ。」だけを英語にするとYes, of course.・・・何とも厄介な気がしますが、日本語の答え方に合わせてYes...にしてしまうと、ケーキを食べていいという、全く反対の展開になってしまいますので注意が必要です。

 

次の例文を、日本語に訳してみましょう。

A: Don’t you have school today?

B: No….

 

Bさんは①学校に行く②学校に行かない、どちらでしょうか。

 

答えは、②です。Bさんの答えを、もう少し長く言ってもらうと分かりやすくなります。

 

B: No, I don’t have school today.

 

A: 今日は学校ないの?

B: はい、今日は学校ありません

 

Bさんの答えをYesに置き換えてみましょう。

A: Don’t you have school today?

B: Yes, I have school today but from 1 o’clock.

 

A: 今日は学校ないの?

B: いいえ、今日学校ありますけど、1時からなんです

 

質問や尋ねられている文章が否定形の時は、日本語の答え方をそのまま英語にはできませんので、十分気をつけてくださいね。

 

予告編のセリフとその和訳はこちら!

Jackie(Natalie Portman):

People like to believe in fairy tales.

ジャッキー(ナタリー・ポートマン):

人々はおとぎ話を信じたいものなんです

 

A man:

Are you ready?

男性の声:

準備はいいか?

 

Jackie:

Of course.

ジャッキー:

もちろんよ

 

Priest (John Hurt):

And you?

神父(ジョン・ハート):

それで、あなたはどうなんです?

 

Jackie:

I believe the characters we read about on the page end up being more real than the men who stand besides us.

ジャッキー:

私達の側に立つ人々よりも、物語に出てくる登場人物の方を私は信じます。

 

Bang! Bang!

銃声

 

Jackie:

I’m saying Jack*, Jack can you hear me, Jack, I love you Jack.

ジャッキー:

私はこう言うの、ジャック、ジャック、聞こえるジャック、愛してる、ジャック。

 

*Jack=ジョン・F・ケネディのニックネーム

 

 

“Natalie Portman’s most demanding and complex performance to date”

“ナタリー・ポートマンにとって今までで最もチャレンジングで複雑な演技となった”

 

Jonathan Romney, Screendaily.com

 

Walton (Richard E. Grant):

People need their history.

ウォルトン(リチャード・E・グラント):

人々には(真実を物語る)歴史が必要なんです

 

Walton:

They need to know that real men actually lived here.

実際に人々がこの場所に生きていたんだと知る必要があるんです

 

Jackie:

I’ve grown accustomed to a great divide between what people believe and what I know to be real.

ジャッキー:

人々が信じていることと、私が知っている真実の間には、大きな隔たりがあることに慣れてきてしまったの

 

Journalist (Billy Crudup):

And how would you like him remembered?

ジャーナリスト(ビリー・クラダップ):

それで、彼をどんな風に人々の記憶に残したいんですか?

 

Jackie:

There should be more horses, more soldiers…

ジャッキー:

もっと馬を、もっと兵隊を・・・

 

Valenti:

Why are you doing this, Mrs.Kennedy?

ヴァレンティ:

ケネディ夫人、なぜこのようなことを?

 

Jackie:

…more crying, more cameras!

ジャッキー:

もっと嘆く人々を、もっとカメラを!

 

Bobby (Peter Sarsgaard):

This is making us look like barbarians.

ボビー(ピーター・サースガード):

これでは私達がまるで野蛮人のように見えるではないですか

 

Bobby:

What’s wrong with you?

ボビー:

いったいどうしたんですか?

 

Walton:

You don’t have to do this.

ウォルトン:

こんなことしなくてもいいんですよ

 

Jackie:

I will march with Jack.

Alone if necessary.

ジャッキー:

ジャックと共に行進するの

たとえ一人であっても

 

Jackie:

I’m not the First Lady anymore.

ジャッキー:

私はもう大統領夫人ではないのよ

 

“A psychodrama of hypnotic intimacy”

“話に吸い込まれそうなサイコドラマ”

Joshua Rothkoff, Time our New York.

 

Jackie:

I lost track somewhere, what was real, what was performance.

ジャッキー:

どこかで真実とパフォーマンスの区別がつかなくなったの

 

Jackie

 

Journalist:

I’m guessing you won’t allow me to write any of that.

ジャーナリスト:

それをそのまま書くのは認めてくれませんよね

 

Jackie:

No, because I never said that.

ジャッキー:

ええ、だって私は言ってはいませんから

 

ジャッキー/ファーストレディ最後の使命

Jackie

日本公開:2017年3月31日(金)

全米公開:2016年12月2日

監督:パブロ・ラライン

出演〔役名〕:ナタリー・ポートマン〔ジャクリーン(ジャッキー)・ケネディ〕、ピーター・サースガード〔ロバート(ボビー)・F・ケネディ〕、グレタ・ガーウィグ〔ナンシー・タッカーマン〕、ビリー・クラダップ〔ジャーナリスト〕、ジョン・ハート〔神父〕

 

配給:キノフィルムズ/木下グループ

公式サイト:http://jackie-movie.jp/

公式Twitter:https://twitter.com/JackiemovieJP

公式Facebook:https://www.facebook.com/JackiemovieJP/

 

©2016 Jackie Productions Limited

 

ライタープロフィール●さゆり ロバーツ

英会話講師を経て、アメリカ人との結婚を機に2002年ホノルルへ移住。ハワイの歴史・文化を伝える「歴史街道ツアー」を立ち上げ、クイズを取り入れた面白ツアーが好評となり、各メディアで多数取り上げられている。『お母さんが教える子供の英語』(はまの出版)著者。

ブログ「さゆり in Hawaii」で、ハワイの日常・旬な情報を続々公開中。

 


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