映画で学ぶ|ゴールド/金塊の行方 Gold
日常会話で使える
too good to be trueの使い方
日本で英語漬けになる環境を作るのが難しいなら、日本語字幕がない映画の公式予告編でリスニング力を鍛えましょう。映画情報を知ることができて、リスニングの学習にも役立ちます。英語フレーズや表現、日本との文化の違いなどのワンポイントの解説から、すべての英語のセリフと翻訳も掲載しています。今回はストイックな役作りで知られるマシュー・マコノヒー主演の注目作『ゴールド/金塊の行方』です。
作品情報
『ゴールド/金塊の行方』
原題:Gold
あらすじ
インドネシアの山奥で過去最大と呼ばれる巨大金脈を発見し、一攫千金の夢を成し遂げた探鉱者、ケニー・ウェルス。倒産寸前だった彼の会社はV字回復。ウォール街の巨大投資銀行から全世界の金山を牛耳ってきた黄金王までがケニーの成功を賞賛し、それを連日報じる全米のメディアは、彼を一躍スターへと押し上げた。そんな中、報じられたのは衝撃のニュースだった。170億ドルの金塊が一夜にして消えた? 「オレは何も知らない!」ケニーの主張も空しく、会社の株価は大暴落。混乱の中、メディアや株主からの追求は激しさを増し、そして遂にFBIの捜査が始まった。騙したのは、誰だ!
みどころ
1990年代、通称"Bre-X事件"と呼ばれたアメリカ・カナダをはじめアメリカ経済に大混乱をもたらした事件をもとに『ダラス・バイヤーズクラブ』のオスカー俳優マシュー・マコノヒーが主演&製作、『シリアナ』『トラフィック』のスティーヴン・ギャガン監督がタッグを組みついに映画化。
そのストイックな役作りで知られるマコノヒーは、本作で金鉱採掘者である主人公ケニー役に挑むにあたり、ハゲ頭に乱れた歯並び、そして驚異のメタボ腹という姿に肉体改造。役作りの徹底ぶりと卓越した演技力は本作でも健在。
ケニーの相棒で地質学者のマイク役には『ガール・オン・ザ・トレイン』のエドガー・ラミレス、ケニーの恋人ケイ役には『ジュラシック・ワールド』のブライス・ダラス・ハワードが脇を固めています。
また、ロックの殿堂入りを果たし“パンクのゴッドファーザー”ことイギー・ポップが書き下ろした主題歌「GOLD」は、本年度ゴールデン・グローブ賞主題歌賞にノミネートされています。さっそく聴いてみてはどうでしょうか?
知っておきたい英語・文化のワンポイント
日常会話でも使える、too good to be trueの表現
金の発掘に会社の運命を託した主人公ケニー。金脈が「見つかった」ことで人生が大きく変わりますが、彼の周りではありとあらゆる嘘や取引が渦巻いています。そんなことも知らずに喜ぶケニーに、偶然ある思惑を耳にしてしまったケイが訴えます。
Something seems too good to be true,it usually is.
信じられないような良い話は、大抵、信じちゃいけない話なのよ
too good to be trueに入っているtooの役割に注目。“Me, Too” など、文末に用いられれば「~も」という意味になりますが、文章の中に入り、Goodという形容詞が続く場合は、too big(大き過ぎる)など「~過ぎる」という意味になります。
今回の表現too good to be trueは、直訳すると「真実になるには良過ぎる(話)だ」、
つまり、良い話とは逆に、暗に良い話ではないんだと伝えています。
この表現は、驚くほど良い条件の物件、人物、機会に出会った人に、ちょっと注意を喚起したい時に使える表現です。例文を見てみましょう。
A: I met a guy at the bar last night. He gave me his card. Should I call him?
A: 昨日の夜、バーで男の人に出会ったのね。名刺くれたんだけど、電話していいと思う?
B: What does he do?
B: その人、何やってる人?
A: He says he owns a company and makes a million dollars a year.
A: 会社持ってて、年収100万ドル(約1億円)だって
B: That sounds too good to be true! I’d stay away from him. He sounds fishy.
B: その話、できすぎてない!? 私だったら連絡しないね。その人、なんか怪しいよ
A: Oh…
A: え~…
A: How did your interview go?
A: 面接どうだった?
B: They offered me the job that I really wanted, but I’m not going to take it.
B: すごくやりたかった仕事を提示してくれたんだけどね、やらないことにした
A: Why not? Did they offer you too little?
A: なんで? 年収が少な過ぎたの?
B: No, the opposite, I wanted $50K a year and they offered me $500K a year. Now I’m worried. If it sounds too good to be true, it probably is.
B: ちがう、その反対。年収5万ドル(約500万円)欲しいって言ったら、年に50万ドル(約5000万円)くれるっていうんだよ。心配になってきちゃった。出来過ぎた話に聞こえて…きっとそうだよね
A: Yeah, that sounds scary.
A: うん、なんか怖いね
A: I won a trip to France! Do you want to come?
A: フランス旅行が当ったよ! 一緒に行きたい?
B: What? Is that for real?
B: 何?本当の話なの?
A: Yeah, I get 2 first class tickets, hotel and meals for 10 nights and $10K in spending money.I just have to pay a $1000 registration fee.
A: そう、ファーストクラス二人分、ホテルと食事10日分と、1万ドルのお小遣い付き! 1000ドルの登録料を払えばいいんだって
B: That is definitely a scam. Don’t do it! If it’s too good to be true, it probably is.
B: それって詐欺だよ。払っちゃだめ! 信じられないような話だったら、きっと信じちゃだめなんだよ
A: Oh…
A: そっか…
どうでしょう、意外と身近にありそうな話だと思いませんか?
みなさんも、あまりにも上手い話にはThat sounds too good to be true…とつぶやいてみてくださいね。
英語だけのオフィシャルトレーラーを確認しよう
上のフレーズを聞き取りながら、予告編を見てみましょう。「あらすじ」も参考にするとさらに理解度も違ってくるので、わからないところはもう一度チェックしてみましょう。