E質問箱【22】味が濃い薄い、後味、ね
ばねば…。味・風味・食感の英語表現
ケンブリッジ大学認定英語教師
ケネス宮本が英語の疑問にお答え
外国人との会話中に、会社での商談の時に、ささいな英語の疑問がわくことってありますよね? そんなあなたの疑問に、ケンブリッジ大学認定英語教師のケネス宮本がお答えします。日頃ふと浮かんだ疑問、ぜひ気軽にメールで質問をお送り下さい。
Helloooooooooooooooooooooooooooo!!
How’s everything, everyone?
皆さん、どうされてますか?
Are you eating well?
よく食べてますか?^^
なーんて実家のお母さんみたいなことを言っちゃったのは、こちらの質問をいただいたからです。笑
★質問はこちら!^^
食べ物の味、食感などを表す言葉を教えて頂きたいです。
甘い、辛い、~っぽい、しょっぱい…。
さくさく、かたい、やわらかい、ねばねば、におい、など、お願いします!
まず、味・匂いを表す英語を見ていこう!
今まさに実りの秋、食欲の秋ですねー。^^
「味」という意味の言葉にtasteがあります。
その同義語にflavor(イギリス英語ではflavourの綴り)がありますが、こちらは「風味」というべきもの。
レモンには、当然ながらレモンのtasteがあります。
でもレモンじゃないもの、例えばアイスクリームを食べていて「レモンみたいな味」がついてるとしたら、It has a lemon flavor.「レモン風味がある」ってことです。^^
ではでは、ご要望にお応えして、今回は、食事の際の会話を豊かにする形容詞たちをダダーッと並べていっちゃいましょう!
これらはまず「匂い(smell)」にも使える言葉でもあります。
基本の5味
「甘い・塩辛い・酸っぱい・苦い」が味覚4種とされてますが、僕たちは「辛い」も感じますよね。
まずはそれらを見ていきましょう。
「甘い」はsweet。
他にも、sugary「砂糖が強い」とかsyrupy「シロップが効いてる」といった言葉もありますが、これらは「甘すぎる」といった感を伴うことが多いです。
「塩辛い・しょっぱい」はsalty。
savory (英綴:savoury)って言葉もあります。
カタカナにすると「セイバリー」で、甘いデザートなどに対して、ポテトチップスなど「塩っ気があっておいしい」ものを指します。
「酸っぱい」ならsour。
「苦い」ならbitter。
「辛い」はhotとかspicyとか。
何かを食べ始めて、Oh, it’s so hot.と言うと、「すごく辛い」のか「すごく熱い」のか、相手に分からない場合があります。
そんな時は、I mean, it’s spicy hot.「からいhotってこと」とか、I mean, it’s burning hot.「(火傷するほど)熱いhotってこと」と言い直してあげるとよいです。^^
(補足:「キンキンに冷えてる」ならice-cold。^^)
より細やかな表現を可能にする形容詞いろいろ
続いて、味や匂いに関する語彙を広げてくれる言葉を見ていきましょう。
「コショウが効いてる」ならpeppery。
カタカナで書くなら「ペッパリー」ですね。
「ピリッと鋭い」ならtangy(タンジ―)で、フルーツの酸味などが心地よく強いことを表します。
それに対して、pungent(パンジェント)という言葉も意味が似ていて「鋭く舌や鼻をつく」ですが、「とても強い鋭さ」か「不快な鋭さ」を指します。
「果実の風味がある・活きてる」ならfruityですね。
「新鮮」ならfresh。
「スッキリする」ならrefreshingです。
「濃い」ならthick / strong / dense、「薄い・水っぽい」ならthin / weak / wateryが使えます。
「濃い」と通じるものですが、「深み・コクがある」ならrichも使えます。
ワインなどお酒に関していうと、「甘口」はsweetで、「辛口」はdryになります。
確かに、香辛料が入ってるわけじゃないですからspicyやhotではないですね。(シナモンなどを入れて実際に辛くしてる飲み物なら別です)
「味気ない」と言いたい場合はbland。
It has no taste.「味がない」と言ってもよいです。
形容詞じゃなくて名詞ですが、「後味」のことはaftertasteって言います。
「ほのかな…の味・匂い」と言いたい場合は、a hint of …というと表現としてなかなか豊かです。
Hm… This is very nice, with a hint of rosemary.「う~ん、これはいい。ほのかなローズマリーが活きてる」なんて言ってみたり。^^
もちろん、a little (bit of) rosemary taste/smellなんて言い方でもいいですよー。
続いて、食感を表す英語を見ていこう!
飲食の楽しみは味や匂いばかりじゃありません。
舌触りや歯ごたえといった「食感」も、とても大事な要素ですよねー。
英語では、「触感・質感」を意味するtextureが「食感」にも使われます。
色んなテクスチャーたちを見ていきましょーう!^^
舌触りやノド越しが「滑らか」ならsmooth。
カタカナにすると「スムーズ」で、thが濁音であることを再確認しましょう。
「柔らかい」ならsoftだし、「固い」ならhardですね。
クッキーが「岩のように固い」ならrock-hardなんて言うのもアリです。笑
あと、パスタやマカロニが「歯ごたえある固ゆで」なら、本場イタリア語のal dente(アルデンテ。「歯に対して」の意)が英語でも使われます。
「サクサク・ザクザク歯ごたえがある」ならcrunchy。
グミのように「弾力があって何度も噛む(chew)必要がある」ならchewy。
「パリパリ砕ける・カリカリしてる」ならcrisp / crispy。
余談ながら、イギリス英語では「ポテトチップス」のことをcrispsって言います。
パンケーキやホイップクリームなどが「フワッとしてる」ならfluffy。
カップケーキなど、「ボロボロ細かく砕ける・落ちる」ならcrumbly。
crumbleという動詞から来てます。
「みずみずしい・果汁が多く出る」ならjuicy。
「果汁が多い・おいしい」様を強調したければ、succulent(サキュレント)なんて言葉も大人びててワルくないです。
昔、アメリカ人の友達が日本のナシを食べて、Wow, it’s so succulent.と驚いてました。
洋ナシはもっと小振りで果汁が少なくサクッとしてますからねー。(この場合はcrispが使えます)
補足ながら、juicyはお肉にも使えます。
「油っこい」ならoily。
「ネバネバする」ならsticky。
「ベタベタする」にも使えます。
もとはstick(くっ付く)という動詞です。
液体が「とろみがある」なら、thick(「水っぽい」の反対ですね)が使えます。
食感というよりは客観的・物理的ですが、viscous(ヴィスカス)なんて言葉もあります。
「ヌルヌルする・ヌメヌメする」ならslimy(スライミー)です。
あまりよい意味ではないですが。
いかがでしょうか?
味・匂い・食感に関する言葉をた~くさん並べてきました。
ぜひ、食事やおやつの時に使ってみてくださいね!^^
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ライタープロフィール●ケネス宮本
アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。
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