E質問箱【23】decideとdetermine
似てる言葉の違いと使い分けを解説!
ケンブリッジ大学認定英語教師
ケネス宮本が英語の疑問にお答え
外国人との会話中に、会社での商談の時に、ささいな英語の疑問がわくことってありますよね? そんなあなたの疑問に、ケンブリッジ大学認定英語教師のケネス宮本がお答えします。日頃ふと浮かんだ疑問、ぜひ気軽にメールで質問をお送り下さい。
Helloooooooooooooooooooooooooooo!!
What’s up, pals?
皆さん、いかがお過ごしですか?^^
いやあ、ご質問をいただくと萌えます~。
ではでは、お答えしていきましょう!
★今回の質問はこちら!^^
decideとdetermineの使い方や意味の違いを教えてください
どちらも決定するという表現だと思うのですが~
類義語だけれど根底にある意味は違う
確かに、これらはsynonym(シノニム。類義語)ですねー。
さっそく両者を比べてみましょう。
decide
「意思」をもって「選択・判断」する、という意味での「決める」。
He decided to move to the countryside.
彼は田舎に引っ越すことにした〔選択〕
I decided (that) it was time for me to quit the job.
その仕事を辞める時だなという結論に達した〔判断〕
determine
条件により状態・属性・詳細・対象を「確定・設定・判定」する、という意味での「決める」。
「定める」と言ったほうがよいですね。
Temperature determines the property of the substance.
温度がその物質の特性を決定する〔状態・属性の確定〕
➡「特性は温度によって変わる」ということ
The committee determined the date and place for the conference.
委員会は会議の開催場所と日程を決定した〔詳細の設定〕
➡公的・公式な決定で使われます
Police determined that the cause of the accident was drunk driving.
警察は事故の原因は酔っ払い運転だと断定した〔対象の判定〕
といった感じです。
decideは主観的で口語的。
determineはより客観的、形式的、ないし学術的。
と思っておけば大丈夫です。
このように、使われ方にはけっこう明瞭な違いがありますが、意味的にはお互いにほぼ重なるのも事実です。
上のどの例文でも、decideとdetermineのどちらを使っても「間違い」ってことはありません。
でもやっぱり、普段の生活でよく使われるのは圧倒的にdecideのほう。
意味の根底にある主観性がその理由といえますね。
どっちを使えばいいかな、などと迷った時は、decideにしちゃえばまず間違いナシ。
日常の表現としては用法が限られるdetermine
determineの使われ方として、特徴がふたつほどあります。
ひとつは、「主観的な決定」という意味では「能動態でほぼ使われない」こと。
He determined to move to the countryside.
彼は田舎に引っ越すことに決めた
と言っても意味的には同じですが、耳にすることは皆無でしょう。
会話中に上の文をサラリと言ったら、相手も違和感を覚えるでしょう。
日常においては、受動態be determinedのかたちで使われるぐらい。
「強く心に決めている、断固たる決心である」(状態だ)、ということ。
He is determined to move to the countryside.
彼は田舎に引っ越すことを決心している
I'm going to move to the countryside. I'm determined!
田舎に引っ越すぞ。そう決めたんだ!
根底にあるイメージは、自分が「そう設定されていて変動しない」ってことですね。
やっぱり客観性を帯びている言葉だといえます。
そして、もうひとつの特徴は。
「状態・属性を確定する」という意味では、多くdetermineが使われること。
The wave length determines the color of light.
波長が光の色を決定づける
Wealth does not determines the value of a person.
人の価値を決定づけるのは富ではない
文語的・学術的な文体だけに、様式として決まっていると思ってよいでしょう。
いかがでしょうかー?^^
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ライタープロフィール●ケネス宮本
アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。
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