E質問箱【15】過去仮定法のcould
意味と使い方をササッと解説します!
ケンブリッジ大学認定英語教師
ケネス宮本が英語の疑問にお答え

外国人との会話中に、会社での商談の時に、ささいな英語の疑問がわくことってありますよね? そんなあなたの疑問に、ケンブリッジ大学認定英語教師のケネス宮本がお答えします。日頃ふと浮かんだ疑問、ぜひ気軽にメールで質問をお送り下さい。
Helloooooooooooooooooooooooooooo!!
I hope all is well, my friends.
皆さん、諸事順調なことを願ってますー。^^
今回は、E質問をお読みになって湧いた疑問にお答えしますよー。
そういったご質問も大歓迎です!\(^o^)/
★質問はこちら!^^
E質問箱をちょこちょこ日々読んでいる者です!
「Would beとShoud be」の記事、とても参考になりました。
「Could be」も「Should be」と同じような感じで使われますよね?!
couldはcanの過去形だから、これも「可能性がある」的な意味で良いのでしょうか?
Could beをあえて使い分けるとしたら、どのような感覚であればいいですか??
まずは過去仮定法のcouldを見てみよう!
おおー! 日々お読みくださってありがとうございます!
お役に立てていただいているなら嬉しいかぎりですー!^^
質問の could be は、文法的には should beと同じく「過去仮定法」に由来するものです。
ただ、could be / should beとしてじゃなく、could / shouldとしておぼえたほうがよいです。
その結果として、could be、should beなどの理解もできるようになります。^^
過去仮定法およびwouldとshouldについては、こちらの過去の2記事をご覧ください。
would be funとshould be fun 違いをスッキリ解説①
would be funとshould be fun 違いをスッキリ解説②
ではでは、couldを見てみましょう!
couldは助動詞canの過去形ですね。
canには、「できる」とか「可能性がある」といった意味があります。
過去仮定法では、「事実に反すること」や、「予定や想定にない状況」の想像を表現できるわけですが、もちろんそこでもcanの意味が反映されます。
「できる」
If I had a lot of money, I could travel around the world.
もしお金がたくさんあったら、世界中を旅して回れるんだけど
➡実際には「お金がたくさんない」(事実に反することを想像)
「可能性がある」
If I had to choose the best city, it could be Tokyo.
どの都市が一番良いか選ばなきゃならないとしたら、東京になる可能性ありだな
➡選ばなきゃならない訳ではない(「選ばなきゃならない」という状況を想像)
なんて感じでーす。^^
過去仮定法から独立したcouldの用法
このcouldは、shouldと同じように、過去仮定法から独立した表現法になってます。
ですから、現在形と混ざった使われ方もするんです。
以下のような3つの意味合いを表現できます。
①やろうと思えば可能である、~できる
「やろうと思えば」って感じが過去仮定法ですねー。
I could work overtime today.
今日は残業するのも可能だよ
You could stop there and go home now.
そこで止めにしてもう帰ってもいいよ
notがつくなら、「どう転んでも無理」って意味になります。
どんな状況を仮定しても結論は「できない」になる、ということです。
上の例文にもnotをつけてみてください。
②選択肢のひとつである、~もアリだ
上の①から転じた意味合い。不特定多数の選択肢から。
What do you want to do tonight?
We could watch a movie or something.
今夜は何かしたいことある?
映画を観たりとかもできるけど
Let’s do that!
Then we could order pizza!
そうしよう!
じゃあピザを注文するのもいいな!
If you want the beach for vacation, we could go to Guam.
旅行はビーチがよければ、グアムに行くのもアリだよ
➡if節が過去仮定法じゃないことに注目
③可能性がある、~かも知れない、~もあり得る・不思議じゃない
「かも知れない」という意味ではmightと同じだと思って大丈夫です。
どちらかというとcouldのほうが可能性が低い感があります。
ご質問にある『「Could be」も「Should be」と同じような感じで使われますよね?!』というのはコレですね。
違いはというと、shouldは確信の度合いがかなり高い、couldは確信度がそこまで高くない、という点です。
You could be right.
君の言うとおりかも知れないね
➡You might be right.でも同じ
Buy travel insurance.
You could get in an accident, you know?
旅行者保険を買っておきなさい
事故にあうなんてこともあり得るでしょ?
➡「保険に加入する」は、buy「買う」を使う
So happy, I could die!
嬉しすぎて死ぬかも!(死んでもおかしくないぐらい嬉しい!)
You should feel sorry. She could be angry with you.
申し訳なく感じるべきだよ。彼女が君に怒ってても不思議じゃなんだから
➡彼女が怒っていないことが分かっていても使える
not がつくなら、「可能性がない、あり得ない」って意味になります。
その場合は、might と置き換えることは意味的な理由からできません(might notは「…じゃないかも知れない」)。
例えば、挨拶の時にHow are you?「調子どう?」って言いますよね?
その返答でCouldn’t be better!「最高だよ!」というのをご存知の方もいると思います。
これは、どんな条件を仮定しても「これより良いなんてあり得ない・考えられない」ということです。
自信がなければcanでもオッケー!
ひと通りcouldの使い方を見てきましたが…。
使うのが難しそう、いまいち分からない、って思う方もいるかも知れません。
そんな場合は、必殺「全部canで統一」もアリです!笑
日常の会話ではcanで通してもまず問題ありませんよー。
いかがでしょうかー?^^
あなたのE質問(英語の質問)はこちらにどうぞ!
toukou★cheerup.jp
★マークを@マークに変えてお送りください。
ケネっちは質問をもらうのが大好きです!お気軽に!^^
ライタープロフィール●ケネス宮本
アメリカ、イギリスなどで計7年の海外生活経験をもつ生粋の日本人。英語教師、翻訳・通訳、コラムニスト。雑学(科学全般・歴史・芸術など)が大好き。色んな言語をカタコトで話すのも大好き。取得資格:ケンブリッジ英語教師資格(CELTA)ほか語学系。
「ケネっちの記事をもっと読みたい!」という方は記事一覧へどうぞ!
更新は毎週金曜日です。
ぜひブックマークしておいてください!^^