デジタルノマド注目の都市

ハンガリー・ブダペスト(ヨーロッパ編)

世界中を旅しながら、好きな時間に仕事をしているデジタルノマド。彼らにとって、滞在する国はどこでもいいというわけではありません。

今回はエリア別に、デジタルノマドが注目している都市をご紹介。まずは、中央ヨーロッパにある国・ハンガリーの首都であるブダペストをピックアップしたいと思います。

ブダペストってどんな街?

ブダペストは、ヨーロッパ中央に位置するハンガリーの首都です。

ブダペストには、この都市を代表するドナウ川が流れています。かつて、このドナウ川に沿って「ブダ」、「ペスト」、「オーブダ」という3つの都市が発展していました。ブダ地区はハンガリー王国の宮殿が建ち、ペスト地区は経済発展地域として栄え、そしてオーブダ地区は都会的でありながらも気さくな市民がたくさんいるエリアであったそう。その後、この3都市は1873年にハンガリーの首都とすべく合併し、現在のブダペストになったそうです。

ブダペストは、ドナウ川から見る街並みが美しいと評判です。その理由の1つに、建築物の多様性が挙げられます。かつてのブダ地域にある建物はバロック時代を思わせ、ペスト地域にある建物は近代的なデザインが施されているのです。その一方、ローマ帝国やオスマン帝国支配時代の雰囲気も、ブダペストの街に残っているのだとか。

このように古き時代と現代の文化が融合したブダペストには、現在約200万人が住んでおり、ハンガリー最大と都市として発展しています。

デジタルノマドに注目されている理由

ブダペストは観光地としても人気がありますが、デジタルノマドにも注目されている都市として知られています。デジタルノマドに注目される理由は、何なのでしょうか？

刺激的な環境がある

ブダペストは古き時代の名残と現代の文化が融合しています。街はとても活気が溢れている一方、エレガントな雰囲気もあります。このような退屈しない環境は、デジタルノマドにとって刺激的のようです。

アパートなどの家賃が良心的

ブダペストの賃貸物件は、ヨーロッパの他の国と比べると家賃が安いといわれています。たとえば、ワンルームタイプのアパートだと、1ヵ月約538ドル（約6万円）で借りることができるそう。ハンガリーのお隣の国・オーストリアのウィーンだと、この3倍の賃料になるそうですよ。

長期間滞在するデジタルノマドにとって、生活の拠点となるアパートの賃料が良心的なのは嬉しいことですよね。

インターネットの接続速度が速い

ブダペストのインターネットは、接続速度が54 Mbpsといわれています。この54 Mbpsという速度は、無線LANのIEEE802.11aという規格では高速のようです。

ブダペストには、ストレスを感じることなく仕事ができるネット環境が整っているといえるでしょう。

コワーキングスペースが充実している

ブダペストには、多くのコワーキングスペースがあります。場所によりますが、1ヵ月約86ドル（約9,600円）で利用できるそうです。また、時間単位や半日単位、1日単位でレンタルすることも可能。

コワーキングスペースで仕事をすれば、他のデジタルノマドとの出会いもあるかも知れませんし、充実した日々を送ることができるでしょう。

ブダペストは過ごしやすい？気候や気温は？

ブダペストは、湿気が多い地域といわれています。四季があり、それぞれの季節の気候・気温は次の通りです。

• 春（3月～5月）：平均気温16℃。気温差が激しい。
• 夏（6月～9月）：平均気温25℃。乾燥することが多い。
• 秋（9月中旬～10月下旬）：平均気温19℃。雨があまり降らず、晴れの日が多い。
• 冬（12月～3月初旬）：平均気温4℃。雪が多く降るため、曇りがちな日が続く。

日本と比べると、夏は過ごしやすい印象がありますね。冬はマイナスの気温になることもあるそうで、かなり寒そうです。

ブダペストで楽しめること

ブダペストには、セーチェーニ鎖橋やマーチャース教会、ハンガリー国立美術館などハンガリーの歴史を感じられる場所がたくさんあります。

また、ブダペストのカフェにも訪れたいものです。カフェにはフレスコ画が飾ってあるなどインテリアに趣があって美しいと有名。さらにカフェで提供されるコーヒーは、味わい深く美味しいと人気です。

ブダペストでは、こうした史跡やカフェで優雅なひと時を楽しむことができる一方、夜には違った雰囲気を味わうことができます。特に、旧ユダヤ人街にあるバーが盛り上がります。バーはダンスなどで楽しむ人たちで埋まり、エキサイティングな夜になるのだとか。

ブダペストでは、昼と夜の顔が違うのが魅力。1日中どこに行っても楽しめる街といえそうです。

1ヵ月どのくらいで生活できる？

デジタルノマドの場合、ブダペストでの1ヶ月の生活費は約1,216ドル（約13万）ほど。

ブダペストの家賃は良心的であり、また、ハンガリー自体の物価が安いことから、このくらいの費用があれば生活できるといっていいでしょう。

ブダペストに滞在したデジタルノマドの感想は？

ここまで見ると、ブダペストはデジタルノマドにとってはいい街といえそうですね。

では、実際にブダペストに滞在したことのあるデジタルノマドは、どのような感想を持ったのでしょうか？

メリット

• 居心地が最高なコワーキングスペースがある。
• 仕事に最適なカフェが多い。
• 賃貸物件が安く、住みやすい。
• 物価が安く、食費が浮く。
• 行きたい場所が、歩いて行ける距離にあることが多い

デメリット

• デジタルノマドのコミュニティが少ない。
• 公共交通機関の作りがとても古い。
• スーパーマーケットの規模が小さい。

ブダペストに滞在したことのあるデジタルノマドのブログなどを調査しても、デメリットについて言及している人は少なく、たくさんのメリットを感じている人が多い印象です。

異国の地では、必ずマイナスな面もたくさん発見してしまいますが、ブダペストのデメリットは我慢できる程度のものといえそうですね。外国人滞在者の評価も高いので、ブダペストは本当に過ごしやすい街なのだなと感じますね。

デジタルノマドとして滞在する都市に、ブダペストも候補にしてみてはいかがでしょうか？