TOEFL Junior®のABC【15】リーディングセクション - 要旨を問われる問題
世界中の中高生が受験する英語資格試験のひとつ
TOEFL Junior®をズバッと解説!
TOEFL Junior® Reading Sectionの5回目です。今回は、本文全体を読まなければ解けない設問のうち、要旨を問われる問題について見てみましょう。要旨を問う設問はノン・アカデミック、アカデミックのどちらにも出題されます。今回はノン・アカデミックのメール文について、次回はアカデミックの要旨問題について解説します。
お得な情報
コロナの影響で中止になっていた海外留学がだいぶもとに戻ってきました
Liberty English AcademyではTOEFL-iBTの大幅なスコアアップを実現します!
メールの要旨を問う問題
メール文の要旨を問う問題とは、具体的には次のようなものです。
Why did the student write the e-mail?
意味:なぜ学生はメールを書いたのですか。
メールの要旨は件名でわかるだろう、と言う人もいるかもしれません。
確かに、Subject(件名)やRe:(返信)の欄は本文に入る前に見ておくべきでしょう。
ただ、問題を出す方も、件名さえ見れば解けるような出題はしません。
例えば、件名に
Our Next Game
意味:私たちの次の試合
とあったとします。
すると、選択肢には次のようなものが並ぶのです。
(A) To invite his teacher to the game
(B) To encourage a team mate
(C) To ask another student for a favor
(D) To discuss a problem
意味:
(A) 自分の先生を試合に招くため
(B) あるチームメートを励ますため
(C) 他の学生に何かを頼むため
(D) ある問題について話し合うため
この例を見れば、件名だけで要旨はわからないことが明らかでしょう。
では、どうすればメール文の要旨がわかるでしょうか。
メールの要旨はどこにあるか
よく、英語では余計なあいさつはせずに、一番大切なことを最初に述べると言います。もちろん、そのような場合も多いですが、いつもそうとはかぎりません。
要件と関係がない事柄へのお礼から入る場合も多いです。
また、なぜ直接話さないでメールを書いているのか、冒頭で説明する場合もあります。
日本語の文章で要旨を取るときと同じで、要旨は本文の全体に散りばめられていると考えた方がいいでしょう。
要旨を取るのが苦手な人へのアドバイス
日本語の文章でも、要旨を取るのが得意な人と苦手な人がいます。
要旨を取るのが得意な人は、本文全体を見て選択肢を選べばいいわけですが、苦手な人はどうすればいいでしょうか。
出題されるメール文は、数個の段落に分かれています。
英語でエッセイを書くとき、最初に結論を書けとよく言われますね。そして、各段落の第1行目にも、その段落のまとめを書くことが推奨されています。
メール文を読むときも、各段落の1、2行目に着目してみてください。それがその段落の要旨となっていることが多いです。そこから、全体の要旨が見えてきます。
メールを書いた理由に伴う表現
メールを書いた理由を書くとき、通常「わたしは~したい」や「~してもらえますか」「~をお知らせします」を使うことが多いのではないでしょうか。
英語でいえばI want to ~(~したい), I’d like to ~(~したい), Could you~(~してもらえますか), Would you~(~してもらえますか), Please~(~してください), I’d like to share~(~をお知らせしたいと思います)などで始まる文です。
このような表現に着目することで、メールの主な用件が見えてくるはずです。
送信先や送信元にも注目
先ほど件名も読むようにと書きましたが、送信先や送信元、冒頭でどのように相手に呼び掛けているか、最後にどのように自分の名前を書いてあるかも見ておきましょう。
TOEFL Junior®のメール文では、送信先To: の後がファーストネームになっていることもあれば、Ms. やMr. が付いていることもあります。
学生同士のメールであればファーストネームがあるはずです。本文冒頭の呼びかけも、ファーストネームになっているでしょう。
先生に宛てたメールなら、Ms.やMr.を使うはずです。
送信元にも注意しましょう。名前だけか、School principal(校長)などの役職が入っているかなど、必ず見ておきましょう。
これらの情報だけで用件が分かるわけではありませんが、選択肢を吟味する上で重要なヒントになります。
ライタープロフィール●外国語人 | |
英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |