外国語学習と外国暮らしが教えてくれるもの【12】

大人のTOEIC®は人生経験を生かそう!

語学の学習は若い方がいいとよく言われます。その通りではありますが、人生経験が生かせる部分も少なくありません。日本語と比べて表現が直接的だとされる英語でも、人間同士のコミュニケーションであることには変わりがなく、文字通りの理解だけでは済まないことも。前後の脈絡に応じて柔軟に対応することが求められるのです。

実践的な外国語力を身につけるということ

TOEIC®を初めとした英語の資格試験は言語学のテストではなく、現実の生活や仕事でどのくらい英語が理解できるかを問うものですね。

普通に生活してさまざまな経験を積んできた大人であれば、仕事や生活の場でのコミュニケーションに慣れているはずです。たとえ細かいところが聞き取れなかったり、分からなかったりしても、全体的な状況がどうなっているのか、相手は要するに何が言いたいのかを把握する能力は、それなりに身につけてきたはずです。

外国語しか聞こえない状況に本当に放り込まれたとしましょう。今何が起こっているか、自分はどうしたらいいのか、必死で探ろうとするでしょう。細かい字義に拘っている暇はありません。分かる部分から推察して、本質的な情報を引き出し、サバイバルしなければなりません。それが「実践的な外国語」というものです。

 

人生経験を最大限に生かし答えを導く

長文のリスニングやリーディングでは話の流れを追うのが大切ですから、大人の思考力が役立たないはずはありません。

では、短文ではどうでしょうか。TOEIC®part2には、ほぼ1行ずつの短い問答が出てきます。

中学校で英語を習った時は、whenで聞かれたら時を表す表現で答え、whereで聞かれたら場所を答えると教わりました。DoDoesで始まる疑問文なら、yesnoで答える、と。

それは正しい知識です。TOEIC®part2でも、何があっても文頭の疑問詞だけは聞き逃すなと言われています。しかし、それだけでは対応できない問題も出てきます。例えば

「この資料のコピー何部必要ですか?」

という質問。現実の世界ではいつも「〇部です。」と返事をするとは限りません。時には「ちょっと待ってください。」、「田中さんに聞いてください。」または「もうコピーしてあります。」と言うこともあります。

How many copies of the document do you need?

 ⇒You can ask Jane.

人生経験のある大人なら、このような自然な問答にすんなり正解が出せるのではないでしょうか。しかし、How manyと聞かれたら数字を答える!と凝り固まっていたら、

 ⇒Three bags. (3袋)

などという答えを選んでしまうかもしれませんね。

 

テストだと思うから、せっかく英語が聞き取れても現実的にはあり得ない問答を選んでしまったり、そもそもどんなシチュエーションなのか掴み損ねたりすることがあります。自分が実際にその場にいるつもりで頭を柔らかくして聞けば、難しいことは何もないはずなのに。

TOEICの変化球にも、大人は大人の余裕で対応しましょう。

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 

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