外国語学習と外国暮らしが教えてくれるもの【41】

知っている単語から使える単語へ

単語の勉強というと、やはり英単語とその和訳を覚えることが中心となっているようです。それも意味のあることですが、それだけでは使いこなせるようにはなりません。では、「知っている単語」を「使える単語」にするには、どうしたらいいでしょうか。

この単語を知っていますか?

searchという単語を知っていますか?「サーチライト」という外来語にもなっているくらいで、よくご存じだと思います。

動詞として「探す」、名詞として「捜索」「追求」などの意味があります。

 

この単語を使えますか?

では、次の文はどんな状況でしょうか?

They searched the house for evidence.

「家を探す」ではありませんので、気を付けましょう。

searchを他動詞として使って直接目的後に場所などを取ると、「〜の中を探す」という意味になります。forの後に探しているものが来るので、上の文は

「彼らは証拠を求めて家の中を探した。」 

つまり、証拠を求めて家宅捜査したという意味です。

searchは自動詞として直接目的語なしでも使えるので、

They searched for a house.

houseの前にforを付ければ「彼らは家を探した」となります。

 

今はよくこんな意味でも使います

場所の中を探すというのは、目に見える場所ばかりではありません。

search the internetと言えば、「インターネットの中を探す」、つまり「インターネットで検索する」という意味です。

今はカタカナ英語も「サーチライト」より「サーチエンジン」の方が有名かもしれません。search engine(検索エンジン)といえば、グーグルやヤフーなどのサービスを指しますね。

 

単語を使いこなすにはどんな勉強が必要でしょう?

正確に読み、聞き、誤解されずに話し、書くためには、英単語とその和訳を覚えるだけでは足りません。

まず必要なのは、辞書を引いたとき、品詞を確かめることです。動詞なら自動詞として使われるのか、他動詞として使われるのか、どちらにも使われるのかまでチェックしましょう。

次に、どんな前置詞とともに使うのかも確かめておきます。前置詞によって意味が変わるときは特に注意が必要ですね。

もちろん辞書に載っている用例をすべて見る必要はありません。よく使われるものや、自分の学習に関係あるものだけをしっかり覚えておきましょう。

ちょっと面倒くさいですか?

もっと良い方法があります。それは、例文をいくつか見ておくことです。簡単な例文を用例ごとに覚えてしまえばなおいいですね。例文を覚えれば、品詞は何か、自動詞か他動詞か、どんな前置詞を使うか、など全部一度に覚えられます。

「○○詞だから…」などと抽象的に考えるより、例文が口をついて出てくるようにしておいた方が速いです。

辞書だけではなく、普段から関心のあるテーマについて英語で読んだり聞いたりしていれば、自然と頭に入るでしょう。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

 

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