TOEIC®の勉強を効率よく進めよう・パート1の注意点2
TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前
パート1はTOEIC®︎の一番初めにある写真描写問題で、生活や仕事でよく目にする場面が出てきます。パート1の注意点2回目の今回は、まず写真の中の背景なども出題対象となる例をご紹介します。続いて、語彙の面からこのパートを解説しましょう。
写真の中心的な場面が正解とは限らない
木が生えている水辺で人が散歩しているところが写っているとします。たいていの人にとっては、歩いている人間が写真の主題のように見えます。それを描写するとしたら
A man is walking near water.
とでもなるでしょう。ところが、そのような選択肢はないとします。「人」が出てくる選択肢としては A man is sitting on a bench. (男性がベンチに座っています)や A man is planting trees. (男性が木を植えています)しかないとしましょう。
前回の記事で述べたように、写真に写っている物や人が選択肢に入っているからといって、すぐに飛びついてはいけません。全文を聞けば写真と合わないことは明らかです。そんな時は他に正解があるはずです。例えば
Trees are casting shadows on the water.
(木々が水の上に影を落としている。)
この描写が写真と合っていれば、写真の重要な要素とは見えないとしても、それが正解です。
位置関係を示す表現を知っておこう
海外で仕事をしたり暮らしたりするとき、位置関係を間違えるとまずいことになる場合もあります。何かの上なのか下なのか、前なのか後ろなのか、屋内なのか屋外なのか等々、どう言えばいいのかわからないものがあれば、必ず確認しておきましょう。その他にも
face each other(向き合っている)、side by side(並んで)、in a rowまたはin a line(一列に)、slant(斜めの)、overlook~((建物などが)~を見下ろす位置にある)など、役に立つ表現を見ておきましょう。
状態を表す表現を覚えておこう
状態を描写する次のような言い方も押さえておきましょう。
stackedまたはpiled(積み重ねてある)、mounted(据え付けてある)、occupied(ふさがっている、誰かが使っている)、unoccupied(空いている、誰も使っていない)、displayed (陳列してある、皆に見えるように並べてある)、popped up against ~またはleaning against~((物が)~に立てかけてある、(人が)~に寄りかかっている)、hanging(吊るしてある)、lying on~((人が)~に横たわっている、(物が)~に置いてある)、installed(設置してある)、put, arranged, set(置いてある) など。
動作を描写する表現を押さえておこう
人の動作や作業をどう言うかも知っておく必要があります。
fold(折りたたむ)、hold(持つ)、hang(掛ける、吊るす)、sweep(掃く), wipe(拭く), point at~(~を指す), reach into~(~の中に手を入れて探る), reach for~(~を取ろうと手をのばす), distribute(配布する)、greet(あいさつする)、fix(修理する)、assemble(組み立てる)、browse(ザッと見る、漫然と見る)、plant(植える)、adjust(調整する)、kneel(膝をつく)など。
browseのように、聞いたことはあるが知っているのとは違う使い方がある単語も要チェックです。カタカナ英語で「ブラウズ」と言うと、インターネットでいろいろ見るという印象があるかもしれません。実はbrowseの意味はもっと広く、店で商品を見る時にも使います。
「調べる」という意味のinspectやexamineも同様です。inspect a productと言えば、 「検品する」という意味ばかりではなく、買い物客が商品を手に取って吟味している場面でも使われます。
他のパートに出てこない語彙を押さえておこう
他のパートには出てこないがパート1に頻出している単語は他にもあります。例えばcurb(縁石)。 TOEIC®パート1に出る単語として有名になってしまったので、さすがにもう出ないかもしれませんが、bとvを間違えやすい日本人としてはcurve(曲線)との違いに要注意ですね。
その他、ladder(はしご)、railing(手すり)、awning(日よけ)、patio(中庭、テラス)、lid(ふた)、crosswalk(横断歩道)、walkway(歩道)、plaza(広場)、canopy(天蓋)などがあります。
パート1の言い換え問題
TOEIC®では、どのパートも言い換え問題が入っています。パート1でよく出るのは、より一般化された単語に言い換えるパターンです。例えば
guitar(ギター), piano(ピアノ) → musical instrument(楽器)
book(本), magazine(雑誌) → reading material(読み物)
cell phone(携帯), laptop(ノートパソコン) → device(機器)
refrigerator(冷蔵庫), washing machine(洗濯機) → appliance(家電)
car(車), bicycle(自転車) → vehicle(乗り物)
TOEIC®の頻出単語を身につけるには、TEX加藤先生の『TOEIC® L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ』(朝日新聞出版)がおすすめです。語彙をレベルごとに分けるだけではなく、supplementとしてテーマごとにまとめているコーナーもあり、TOEIC®以外にも役に立つと思います。
ライタープロフィール●外国語人 | |
英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |