TOEIC®学習法の勘違い
本当に効率的な学習法とは?

リーディングパートのスコアUPを
効率的に達成するために

TOEIC®のリーディングパートで得点を稼ぐには、どんな勉強をするべきなのでしょうか。
単語や文法さえしっかり身につければ、長文も解釈できるようになるでしょうか。
英語コーチとして多くの学習者をサポートしてきた筆者が、本当に効率的な学習法とはどんなものか、一般的な学習法の盲点を突き、文脈を読む重要性について語ります。

 

語彙、文法、長文を同時に進めるべき5つの理由

文は単語でできている。
文章は文でできている。
だから、先に語彙と文法を学んでから長文を勉強するのが効率的だ…

こんな学習法を唱える人も多いようです。
しかし、それは本当でしょうか。

実際には、語彙や文法ができていても長文の意味が取れない人は多いし、逆に語彙や文法はできないが長文になるとなぜか分かるという人も少なくありません。

リーディングスコアを順調にのばすには、語彙も文法も長文も併行して進めていった方が効率的です。

その理由を5つ挙げましょう。

 

1.人間のコミュニケーションは一語や一文では成り立たない

普段の生活を思い出してみましょう。

家族や友人、同僚や顧客と会話したりメールをやり取りする中で、一語や一文で成り立つコミュニケーションがいかに少ないか。
殆どの場合、理由があって結論があります。
経緯があって現状があります。

親しい間柄なら、一行のラインで心が伝わることも。
しかしその場合でさえ、親しい関係だという背景があります。

例えば、「お前バカだなあ」という一行。
いつも軽蔑の意味だとは限りません。
文脈によっては「君ってかわいい」「大好きだよ」という意味にもなります。

しかし、「バカ」という名詞にも「だ」という助動詞にも「なあ」という助詞にもそのような意味はありません。前後の文脈や背景を理解しないことには文意は取れないのです。

 

 

2.TOEIC は文脈重視に移行している

TOEIC®の正式名称をご存知でしょうか。
Test of English for International Communication
つまり、コミュニケーションツールとしての英語。

TOEIC®の開発、運営にあたっているETS(Educational Testing Service)は、TOEIC®をその名に相応しいものとするため、日々研究に余念がないようです。
結果として、近年のTOEIC®は文脈重視の傾向が強まっています。
重箱の隅をつつくような問題よりも、文脈理解を問う問題が増えているのです。

文脈理解というとpart7を思い浮かべる人が多いでしょうが、part6も例外ではありません。
文挿入問題はもちろん、穴埋め問題にも文脈が必要となってきています。

空所のある文だけを読めばどの選択肢も入るけど、前後の文章を読むと一つしか入らない、そんな問題が少なくないのです。

 

 

3.単語と文法の理解には文脈が必要

単語の意味と文法が分かれば意味が取りやすくなるのは事実です。
逆も言えます。
文脈が分かれば単語の意味を推測しやすくなります。

また、単なる丸暗記ではなく文脈ごと理解したほうが、単語や文法を覚えやすくなります。
あ、この言い方、あそこでこんな風に使われてたやつだ、と。

純粋な記憶力なら大人は子どもにかないませんが、包括的な理解力なら負けないはず。
衰えた記憶力を嘆くより、大人の理解力をフル活用しましょう。

 

 

4.単語と文法を完全にマスターすることはできない

TOEIC®を毎回受けて毎回満点という人たちも、TOEIC®に出てくる単語をすべて知っているわけではありません。

700点や800点を目指している人たちが先に単語と文法をマスターしようとしたら、永遠に長文の勉強を始められないでしょう。

 

 

5.単語や文法だけでは英語の勉強が楽しくない

語学が上達する人の特徴の一つは、勉強を楽しんでいるということです。

なぜ楽しんでいる人の方が上達しやすいかといえば、楽しいから進んで勉強したくなるというのが一つ。
楽しいから思わず集中してしまうというのがもう一つ。
そして、心が動いているから記憶しやすくなるというのも重要なポイントです。

ワクワクしたり、感動したり、驚いたり、面白がって勉強したことの方がよく覚えているという経験は誰にもあるでしょう。

そのためには、無味乾燥な単語や文法だけではなく、興味のある事柄について英語で読んだり聞いたりした方がいいにきまっています。

英語的には難しくても、好きな分野ならなんとか読めてしまう。

そうやって力づくで読んでいるうちに、語彙や文法も頭に入ってくるのです。

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 


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