TOEIC®学習法の勘違い『英語の長文読解力をつけるには6』

TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前

長文の意味をとらえるためには構文を見ることが不可欠です。また、接続詞や代名詞のほか、助動詞や前置詞など見落としがちな小さな単語の用法をしっかりと押さえておくことが重要です。

あまりお目にかからない難しい単語を覚える前に

英語の勉強というと、とりあえず単語の意味を覚えようとする人が多いようです。これまで繰り返し述べてきたように、単語の意味だけわかっても、文の構造を把握できなければ英文の意味は取れません。

もちろん、単語の意味は知らないより知っていた方がいいに決まっていますが、滅多に出てこない難しい単語を覚える前に、基本的な単語をしっかりとマスターしておきましょう。

 

助動詞を侮ると足をすくわれる

「細かいところやわからないところは気にしないで文脈を把握しなさい」と言われると、助動詞を無視してしまう人もいます。助動詞は確かに短いですが、その文全体の意味を左右する重要な単語。それに中学英語でだいぶ習っているはずで、「わからないところ」ではありません。わかっているところをフルに活用して、難しそうに見える文章を読み解いていきましょう。

そのためには、長く難しい動詞や名詞を覚える前に、主な助動詞の用法を洗い出しておくのが先です。例えば、

They mustn’t have heard the news.

という文があるとき、mustを「~なければならない」とだけ覚えていたら、意味が取れなくなります。ここはmustのもうひとつの意味「~にちがいない」。後にhave+動詞の過去分詞があるので過去の出来事だとわかります。それを理解して初めて、「彼らは知らせを聞かなかったにちがいない」という文意がわかります。

前回の記事でこんな例文を出しました。

If it had been anyone else but Ms. Yamada, I would never have agreed to sell the restaurant.
(山田さん以外の人だったら、私は決してレストランを売ることに同意しなかったでしょう。)

この中に難しい名詞や動詞はひとつも出てきませんが、had(ここでは本動詞ではなく助動詞)がなぜここで使われているのか、would (never) haveにどんな意味が込められているのかわからなかったら、正確に意味を把握することはできません。

 

前置詞ひとつで意味が変わることも

前置詞は、助動詞よりさらに短い単語ですが、重要なカギとなることがあります。名詞や動詞が同じでも、前置詞が変われば意味が変わることは多いものです。次のふたつの例文を比べてみてください。

1) I saw a little puppy on my way home.

2)My dog is always in my way when I begin to clean the house.

1)on one’s way~ は中学校で習う熟語ですね。
「私は家に帰る途中でかわいい子犬を見た」

2)in one’s wayもよく使う表現で「(誰かの)邪魔で」
「うちの犬は私が家を掃除し始めるといつも邪魔する」

もちろんイディオムとして覚えることもできますが、知らなくても前置詞のイメージを押さえていれば、in one’s wayなどはわかるのではないかと思います。

私の道の中にいる→邪魔だ

因みに、wayにはもちろん「方法」という意味もありますから、in one’s wayで「(誰かの)やり方で」という意味にもなります。

My dog dances in his way.
「私の犬は彼なりのやり方で踊る」

 

助動詞や前置詞はどんな文章にも出てくる

頻出単語というのがありますが、助動詞や前置詞ほど頻繁に出てくるものはちょっとないでしょう。もちろん、助動詞や前置詞だけで文は作れません。名詞や動詞、形容詞、副詞などはなくてはならない単語です。ただ、やたらと難しい単語を詰め込む前に、まずは毎回出てくる助動詞や前置詞をきちんと押さえておきましょう。

 

ライタープロフィール●外国語人
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。

 

 

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