TOEIC®の勉強を効率よく進めよう・パート1の注意点
TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前
Part1はTOEIC®︎の一番初めにある写真描写問題です。最初のドキドキが治らないまま始まってしまって、うまく集中できないで終わってしまうという人もいるでしょう。しかし、多くの人は「短文だし写真もあるし、なんとなくわかる。」と軽く見ているようです。しかし、Part1を舐めてはいけません。これから2回に分けて、その理由をご説明します。
Part1は文頭から文末までちゃんと聞く
リスニングに慣れていない段階で知っている単語が聞き取れると、嬉しくてついその選択肢を選んでしまったりします。例えば、写真に引き出しが写っていて、drawerという単語が聞こえると「これだ!」と思ってしまうのです。
しかし、最後までよく聞いてください。選択肢では
All the drawers are open.
(すべての引き出しは開いている。)
と言っているのに、写真では閉まっているかもしれません。引き出しの一部だけが開いているかもしれません。文を最初から最後まで聞きましょう。選択肢もすべて注意深く聞き、最もふさわしいもの、ケチのつけようがない選択肢を選ぶようにしてください。
Part1では意外と時制が鍵になる
Part1では文法なんて関係ないと思ってはいませんか?実は、時制や態がポイントとなる問題がよく出題されています。
例えば、状態と行為の違いを意識していますか?
1. The books have been put on the desk.
2. The books are being put on the desk.
1. 「have + be動詞完了形+動詞の完了形」なので、完了形の受動態です。「本は置かれてしまった(今も置いてある)」という意味になりますね。自然な日本語で言えば、「本が置いてある」、つまり状態を表しています。
2. 「be動詞+be動詞の現在分詞+動詞の過去分詞」なので、現在進行形の受動態です。「本は今置かれている最中です。」という意味になります。つまり、「置く」という行為が行われているところです。置いている人が写っていなければいけません。
進行形が状態を表すとき
進行形が常に行為を表すかというと、そうでもありません。
進行形でも状態を表す動詞もあるので、その点も気を付ける必要があります。
例えばおなじみの動詞、wear。
「彼女はヘルメットをしている。」と今の状態を表したいとき、
The woman is wearing a helmet.
と言います。日本語の「~ている」と一致しているのですんなり飲み込める人もいるかもしれませんが、be + ingが行為を表すと覚えていると、「今身に着けているところかな?」と思うかもしれません。
ここは、wearという動詞の特色として、be wearingで「着ている、履いている、かぶっている、(メガネなど)掛けている」という意味だと覚えておくしかありません。
Usually she wears a hat.
と進行形を使わずに言うと、「普段彼女は帽子をかぶっている。」となり、習慣を表します。
「身に付ける」という動作を表したいときは、put onを使います。
The woman is putting on a coat.
と言えば、今まさにコートを着ている最中だということになります。
他にも、
A man is standing.
「立ち上がっているところ」ではなく「立っている」
A man is sitting.
「腰かけているところ」ではなく「座っている」
A man is leaning against a tree.
「木に寄りかかりつつある」ではなく「寄りかかっている」など注意しましょう。
写真に写っている物の単語が聞こえてもその選択肢が間違っているようであれば、他にもっとふさわしい選択肢があるはず。早合点は禁物です。
ライタープロフィール●外国語人 | |
英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |