TOEIC®学習法の勘違い『リスニングが苦手だった私がTOEIC®で満点に1』
TOEIC®のスコアアップを目指すなら英語力を上げる、これ当たり前
リスニングが苦手な人は、自分は耳が悪いと思ってしまうことが多いようです。実際には、リスニングが苦手な原因は人によってさまざまで、それぞれの原因に合わせて対処しないと進歩は望めません。今回は、一般的なものからあまり言われていないことまで、リスニング上達のポイントをまとめてみます。
大人のリスニング上達法
「とにかくたくさん聞きなさい」と私が学生の時は言われたものですが今は幸いもう少し科学的ですね。
1 リピート、オーバーラッピング、シャドーイング
効率的にリスニングを上達させるには、単に聞くだけではなくて自分でも言ってみるのが一番です。どうしてスピーキングの練習じゃないのに自分で言わなくちゃいけないの?と思う人もいるかもしれませんが、自分で発音できる音は聞くこともできるという原則に基づいた勉強法です。
リピートは、お手本が言い終わってから後について繰り返すお馴染みの方法。
最初は一番やりやすいでしょう。
オーバーラッピングは、お手本を聞きながらお手本と同時に発音します。スクリプトを見ながらでOKです。こうして、日本語と大きく違う英語の強弱やリズムを身につけます。
シャドーイングはオーバーラッピングと似ていますが、お手本より一歩遅れて(0.5秒から1秒)影のようについていきます。慣れたらスクリプトを見ないで、またはチラ見くらいでやってみましょう。
最初は意味を追う余裕がなく、音だけ真似している状態だと思いますが、それで十分です。目標は、音も意味も同時に追えるようになることです。
どの方法も、お手本を聞くのが重要です。大声を出してお手本の音声が聞こえなくなるくらいなら、囁く方が効果があります。音、強弱、リズム、切るところ、感情まで真似するつもりでやってみましょう。ネイティブは冠詞や前置詞をとても軽く発音し、カケラくらいしか聞こえないことも多いですね。その時は、自分もカケラで発音しましょう。
2 音声変化
真似してみればよく分かることですが、ネイティブは書いた通りには発音していません。ですから書いた通りに聞こえないのは当たり前ですね。単語をひとつひとつ発音する時と、単語と単語が繋がって文になっている時は、同じ発音ではないのです。その変化の法則を押さえておくと、リスニングに役立ちます。
音声変化の分類の仕方も流派(?)によって少々違いはありますが、だいたい次の通りです。
連結(つながる)
例) after a break (休憩の後で)
afterのrと次のaがつながって、「アフタラブレック」のように聞こえます。
単語の最後の子音と次の母音がつながって、ひとつの単語のように発音されるのです。
脱落(発音されない)
例) All right !
最後のtが発音されず、「オールライ!」と聞こえます。
単語の最後のt,d,gはよく脱落します。
同化(くっついて別の音になる)
例) want to
wantのtとtoのtがくっついて別の音、wannaになります。
これはwannaと書くこともあるくらいで、よく知られていますね。
他にgot toがgotta, going toがgonnaなどよく使いますね。
短縮(省略)
I amがI’mになったりI willがI’llになるのも実は音声変化の一種です。
弱形(あまり聞こえない)
先ほど書いたカケラしか聴こえない冠詞や前置詞、接続詞(and,butなど)のことです。
変形(音が変わる)
waterがワラ、littleがリルに変わります。ただし、これはアメリカ英語特有の音声変化です。
元々書いてある通りに発音していないのですから、聞こえないのは当たり前ですね。音声変化の名前をいちいち暗記する必要はありませんが、変化の法則を知っておくことで、聞き取りやすくなります。
リスニング上達のポイントは他にもあります。次回を楽しみにしてください。
ライタープロフィール●外国語人 | |
外国語としての英語、フランス語、日本語を学生や社会人に教えつつ、通訳・翻訳の経験を積む。新TOEICのスコアは985点。この世界の様々な地域で日常の中に潜む大小の文化の違いが面白くて仕方がない。子育て中。 |
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