英検®はここに注意しよう! 準2級の一次試験 リーディング2

攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

英検®準2級の一次試験にはリスニングと筆記があります。筆記の中にリーディングとライティングが含まれます。リーディングは大問4つですが、前回は大問1と2について解説しました。今回は3と4について、特徴と対策を見てみましょう。

英検®準2級長文穴埋め問題

リーディングの3番目には長文の穴埋め問題がふたつあります。
ひとつ目の問題Aの方が短めで本文の空所は2ヵ所、ふたつ目の問題Bは本文がもう少し長めで空所は3ヵ所です。

どちらも単語をひとつ入れるのではなく、2~6語くらいのフレーズを入れます。選択肢は4つで、どれも最初の単語が同じ品詞になっていることが多いようです。ということは、文法の観点から選ぶことはできません。前後の文脈や全体的な話の流れで最も自然なものを選ぶようにします。

空所の前で何が起こり、後で何が起こっているのか。何がどう変化したのかを考えて答えましょう。文と文、節と節の関係を示す接続詞、but, so, for example, althoughや前置詞(句)、due to, despite, except forなどに注意することも重要です。書き言葉によく出てくる接続副詞、therefore, however, moreoverなども必ず押さえておきましょう。

 

英検®準2級長文内容一致問題

リーディングの4番目は本文と一致する内容の選択肢を選ぶ問題です。やはりふたつの問題があり、Aはメール文などで短めで設問は3問。Bは長めで主として説明文が出題され、設問は4問あります。

どちらも設問に目を通してから本文を読むと解きやすいでしょう。その際、選択肢にまで目を通す必要はありません。間違った選択肢は頭に入れないほうがいいからです。

だいたい設問の順序通りに本文中に解答のヒントが出てきます。設問を全部覚えきれないという場合は、最初の設問2問に目を通して本文を読み始めましょう。答えがわかる都度記入し、本文を半分くらいまで行ったら残りの設問に目を通し、本文の続きを読むといいでしょう。

 

長文内容一致問題Aは詳細な事実関係に注意

複数の人物や場所、時間が出てくると、ごっちゃになってしまう人が多いようです。誰が誰なのか。どこで誰と何をするのか。いつどこで何が起こったのか、または起こるのか、など、事実関係を明確にしながら読み進めましょう。選択肢を選ぶときに「あれ?」と思ったら、必ず本文を確認しましょう。アバウトな印象で答えないことです。

 

長文内容一致問題Bは言い換えにも注意

同じ意味のことを別の表現で言い換えていることも多いです。例えば、2020年の第1回では、本文にis trying to create flexible work schedules and offering childcare for female pilots who have children(柔軟な仕事のスケジュールを作ろうと努め、子どもを持つ女性パイロットのために保育制度を提供している)という一節がありました。これが選択肢ではmake it easier for women with children to work as pilots(子どもを持つ女性がパイロットとして働きやすくなるようにする)となっています。より一般的な表現で言い換えているのですね。

 

英検®長文問題の勉強の仕方

英語の長文の勉強をするとき、先にわからない単語を調べる人が多いようです。塾などでも、問題を解く前に単語の説明をしているのを見かけます。しかし、読解力を高めたかったら、単語を調べるのはひととおり問題を解いてみた後にしましょう。

1問の中に10個以上わからない単語があったら、おそらくその問題は現在のレベルに合わないということかもしれません。
しかし、1問の中にわからない単語が5個以内だったら、辞書を使わないで何とか読み解いてみましょう。本文を一度ではなく二度三度と読んで、全体的な意味を把握する練習をしてみてください。解き終わった後で単語を調べ、その文の中ではどんな意味で使われているのか確認しておきましょう。

最初からあまり制限時間を気にしないことです。時間をかけて解けるようになってから、徐々にスピードアップしましょう。

わからない単語があっても、それぞれの文の構造をきちんと把握する練習をすると力がつきます。主語はどれで動詞がどれか、節がふたつある文なら、どの節の主語がどれで動詞がどれか見極めるようにしましょう。

文の構造を明確にすることと文脈を追うことで、わからない単語も推測しやすくなります。そうやって読解力もついていきます。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

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