英検®はここに注意しよう! 準1級の傾向と対策 - リスニング3

攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

英検®準1級のリスニングは第1部から第3まであります。これまでの記事で、第1部と第2部について解説しました。今回は最後の第3部Real-Life形式の問題について、注意点を探ります。

第3部 Real-Life形式の内容一致選択問題

第3部は5つのパッセージが出題され、それぞれのパッセージについて質問は1問ずつです。

Real-Life形式というだけあって、英語圏で生活していたら実際に耳にするかもしれない内容です。形式としては、ボイスメッセージや宣伝、職場での指示などが取り上げられます。
効果音が入ることもあります。

 

シチュエーションの説明

問題用紙には、これから聞くパッセージのシチュエーションが2文くらいの英語で説明されています。質問も印刷されています。シチュエーションと質問を読む時間は10秒です。

シチュエーションの説明は、例えば次のように始まります。

It is your first day at a new job…
意味:今日はあなたの新しい職場での第1日目です。…

Your company sells ~. You want to increase profits…
意味:あなたの会社は~を販売しています。あなたは利益を増やしたいと思っています。…

You and your family are on vacation in Vancouver. You have a son who loves animals. You hear the following advertisement on the local radio.
意味: あなたは家族と休暇でバンクーバーにいます。あなたの息子は動物が大好きです。あなたは地元のラジオで次のような宣伝を耳にします。

 

英検®準1級リスニング第3部の注意点 - 質問にかかわる内容を聞き分ける

例えば職場での指示が本文だとすると、話の中にしなければならない仕事が複数出てくるでしょう。人の名前や場所も複数出てくるかもしれません。幸い先に質問が読めるので、質問内容に関連する事柄に特に注意して聞くようにしましょう。

全部聞き取れたけど、どれが誰だかわすれてしまった、そんなこともリスニングでは起こりがちです。英検®はメモを取ることができますが、メモを取っている間に大切なことを聞き逃したりしないよう気をつけましょう。

実際のところ、メモを取らなければ忘れてしまうほど本文が長いわけでもありません。答えるために内容をすべて覚えている必要もありません。
先に質問が読めるのですから、解答にかかわるところだけ覚えていればいいわけです。 

例えば、What should you do first? (あなたはまず何をしなければなりませんか。)という質問だったら、複数出てくる作業のうち、最優先はどれかを聞き取ることが大切です。

 

シチュエーションと本文を合わせて答えを探す

空港アナウンスが出題され、シチュエーションで自分のチケットがエコノミーだと分かっているとしたら、エコノミーの乗客に必要な情報を覚えていれば十分です。がんばってファーストクラスのための情報までメモしてあげる必要はありません。

逆に言えば、ファーストクラスやビジネスクラスに関する情報がどんなによく聞き取れたとしても、正解を選ぶためには役に立たないということです。

パッセージが流れる前に、ぜひシチュエーションと質問を頭に入れて置きましょう。

選択肢も問題用紙に印刷されていますが、読みながら聞くのはあまりお勧めしません。印刷された文章は何度でも読み返すことができますが、放送は一度だけです。聞くときは聞くことに集中しましょう。

実際に過去問などで何度か練習して、自分なりのやり方を見つけておくといいですね。

 

アメリカ英語とイギリス英語

準1級からは、イギリス英語も加わります。慣れていない人には聞き取りにくいかもしれません。特に、対話ではなくひとりの人が話す第2部や第3部は、苦手なアクセントの読み手の時は難しく感じるでしょう。

イギリス英語に慣れたいという方には、BBC Learning English をおすすめします。オンラインで無料で聞くことができます。

 

ライタープロフィール●外国語人

英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点
https://www.znd-language.com

 

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