英検®はここに注意しよう! 準1級の傾向と対策2
攻略ポイントはここ! 英検®合格への道しるべ

前回の記事で、準1級の難易度と構成について解説しました。2級よりも一段とレベルアップする準1級。今回は、リーディングの第一部、短文穴埋め問題の傾向と対策について見てみましょう。
第1部:短文穴埋めの傾向と対策
25問ある短文穴埋め問題は、問題文の意味、選択肢の単語または熟語の意味がわかることが必須です。
短文といっても2行くらいで、2文に分かれていることが多いです。文脈から正しいものを選ぶ問題で、文法はあまり問われません。ひねくれた問題もありません。
出題されるのは、よく使われる単語や熟語です。英単語と和訳を対応させて覚えるというよりは、普段から英文をたくさん読んでいるのが何よりの対策でしょう。
第1部:短文穴埋めの解き方
文脈でどう答えを選んだらいいか、いくつか例を見てみましょう。
The average hospital in the country serves meals that were not appetizing nor ( ). Dr. Wood was determined to improve the situation.
1. competent 2. numerous 3. cheerful 4. nutritious
選択肢はすべて形容詞ですが、mealsに合うのはただひとつです。4.「栄養のある」がふさわしいですね。
意味:その国の平均的な病院は食欲もそそらなければ栄養もない食事を出していた。ウッズ医師は状況を改善しようと心に決めていた。
他の選択肢は1. competent「有能な」 2. numerous「多数の」 3. cheerful「陽気な」で、mealsを説明するものとしてふさわしくありません。
次の例を見てみましょう。
The atmosphere at work was quite ( ) at the time. It was mostly due to the shop manager who was always trying to find faults of the sales staff.
1. relaxed 2. intimate 3. exotic 4. strained
atmosphereの補語となる形容詞を選ぶ問題です。選択肢を見ると、すべてatmosphere「雰囲気」と合う単語ばかりです。
このように空欄のある文でヒントが見つからなければ、もうひとつの文にヒントがあるはずです。後の文を読むと、職場の雰囲気が良くなかったことは明らかですね。1. relaxed「くつろいだ」や2. intimate「親密な」は入りません。ここで3. exotic「エキゾチックな」が入る理由もありません。4. strained「緊張した」を選びましょう。
意味:当時職場の雰囲気はかなり緊張していた。それは主として、常に販売スタッフのあら捜しをしていた店長のせいだった。
単語や熟語の覚え方
strainedという形容詞を知らなかったとしても、strainが「引っ張る」などの意味であることを知っていれば、その過去分詞から作られたstrainedに「引っ張られた=張りつめた、緊張した」という意味があることは想像がつくと思います。
派生語はひとつひとつ別個に覚えるより、同じファミリーの単語として学習した方がはるかに効率的です。
また、単語や熟語は常に例文ごと覚えるのが鉄則ですね。
問題文は最初から最後まで読む
上に紹介した最初の問題では、空欄のある文だけ見れば答が選べました。しかし、後の例のように、そうはいかないことも多いです。
問題文は空欄前後だけではなく、全部サッと読むようにしましょう。
全文読むと時間が足りなくなるという場合は、試験時間の使い方を見直す必要があるかもしれません。
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |
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