中学英語からまるっとおさらい!
大人の学び直し英語【52】
shallとshould

助動詞シリーズ、今回はshallとshouldです。どんな場面で使うのか、他の助動詞とどう違うのか、どんなニュアンスになるのか、押さえておきましょう。
ネイティブはshallを使うのか
中学校でshallを習ったのは、次のような場合ではなかったでしょうか。
Shall I call a doctor for you?
意味:あなたのために医者を呼びましょうか。
Shall we invite Lucy?
意味:ルーシーを招待しようか。
どちらも相手に何かを提案する文です。
英語圏で暮らした人の中には、「ネイティブはこんな表現は使わない」という人もいるようです。が、英語圏といってもいろいろあります。
アメリカでは、確かにあまりshallを使いません。
上の例文なら、代わりにshouldを使うでしょう。
一方、イギリスではよく使われます。
例文のように、相手への提案としても頻繁に出てきます。
また、単にwillの言い換えとしてshallを使う人も多いです。
「ネイティブはこんな言い方はしない」というフレーズには注意した方がいいでしょう。
「ネイティブはこんな言い方をする」というのは、確かにその人が耳にした表現だと思いますが、「こんな言い方はしない」というのは、たまたまその人が聞いたことがないだけかもしれないからです。
中学英語はちゃんと役に立ちます。どうぞご安心を。
shouldはそこまで強くない
1. You should see a doctor.
2. You must see a doctor.
上の例文を訳すとすれば、
1. あなたは医者に行くべきだよ。
2. あなたは医者に行かなければならない。
緊急性のあるときなどにより強いニュアンスで言いたいとしたら、2のmustがふさわしいでしょう。
shouldはmustほど強くありません。
また、「~した方がいいですよ」と言いたいとき、had betterを思い浮かべる人もいると思いますが、shouldの方が無難でしょう。had betterは、関係性によってはかえって偉そうに聞こえるという人もいます。「~すべき」というと強く聞こえますが、shouldはむしろ日本語の「~した方がいいですよ」というニュアンスで使うことも多いです。
shouldは推量の意味でも使われ、「~はずだ」と訳されていることが多いようです。
mustは「~にちがいない」だと習ったのではないでしょうか。
ここでも、mustの方が可能性が高いというネイティブがいる一方で、大して変わらないという人もいます。
地域や個人によっても差があるようです。
練習問題
日本語の文と同じ意味になるように、空欄に入る助動詞を選んでください。
1. 空気汚染は早急に解決されるべき問題だ。
Aerial pollution is a problem that ( ) be solved quickly.
1) should 2) can 3) will
2. もう家に帰っていいよ、ルーシー。
You ( ) go home now, Lucy.
1) shall 2) may 3) must
3. あなたはそんなことは不可能だと知っているはずです。
You ( ) know it is impossible.
1) can 2) should 3) may
4. お迎えにあがりましょうか?
( ) I come to pick you up?
1) Can 2) Will 3) Shall
5. あなたはもっと時間を守るべきです。
You ( ) be more punctual.
1) may 2) shall 3) should
6. お姉さんに謝った方がいいよ。
You ( ) apologize to your sister.
1) must 2) should 3) shall
7. 余ったものに関してはどうしましょうか。
What ( ) we do with the leftovers?
1) may 2) can 3) shall
8. 安くしてもらえる?
( )you give me a discount?
1) May 2) Shall 3) Can
解答・解説・和訳
1. 1) should
-shouldの後がbe動詞+過去分詞と受動態(受け身)になっている。
2. 2) may
-許可はcanやmayで表す。
3. 2) should
「~はずだ」のshould。
4. 3) Shall
-提案する表現。
-Can I だと「お迎えに来てもいいですか」になる。
-Will you だと「~してもらえますか」と相手に頼む文になる。
5. 3) should
「~べき」のshould。
6. 2) should
本文で述べたように、shouldには「~した方がいい」というニュアンスもある。
7. 3) shall
-shall weに疑問詞what, where, whenなどがつくと、「どう/どこに/いつ しましょうか」などの意味になります。
8. 3) Can
-Can you, Will youは相手に何かを頼むときの表現です。より丁寧に言いたいときは、Could you, Would youとなります。
ライタープロフィール●外国語人 | |
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英語、フランス語、外国語としての日本語を教えつつ、語学力に留まらない読む力、書く力を養成することが必要であると痛感。ヨーロッパで15年以上暮らし、とりあえず帰国。この世界の様々な地域で日常の中に潜む文化の違いが面白くて仕方がない。子育て、犬育て中。TOEIC®985点 |